カテゴリー「演劇(DVD)」の投稿

2012年4月19日 (木)

<DVD>密八【劇団コーヒー牛乳】

次は2008年の作品。
男8人、劇団員だけでの公演だったようです。

話は相変わらず分かりやすい。
途中で源氏と平氏をイメージしてるなと気づくが、裏切ることなくラストもそこに持っていく。
ただ、生死とはなんぞやという諸行無常の世界に引き込むには、少し間に入れている笑いの要素が邪魔しているような気がする。
まあ、そこがこの劇団に魅力だとも言えるのだが、この作品に関してはそのコミカル要素があまり相乗的な効果を発揮しているようには思えなかった。

とは言え、役者さんの魅力はたっぷりで、濃密で躍動的な姿にはかっこよさを感じざるを得ません。
殺陣を含むダイナミックな演出。それに反して、巧みな工夫がなされたきめ細やかな演出も入れ込み、緩急つけた展開に退屈せずに心を舞台に捕えられました。

(以下、ネタバレ注意)

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2012年4月17日 (火)

<DVD>0号【劇団コーヒー牛乳】

2007年の作品。
戦争という時代の中で、キネマに青春を懸けた人の思い出話がメインとなっている。
そんな思い出話を、ある青年が聞くという設定で話は進む。
分かりやす過ぎる。難しければ、これはまた文句をつけるのだが。
非常に素直に展開していく話で、きちんと戦争を考えさせ、それに巻き込まれた人の心情を描いています。

無理に笑いを組み込むでもなく、ドタバタし過ぎるでもなく、回想シーンを盛り込みながら淡々と話は進みます。その中で殺陣やダンスなどのエンターテイメント要素を盛り込んで、作品を盛り上げている。
反戦を強く掲げているわけでもなく、戦争の犠牲を露骨に表現もしていません。
あの頃、先がどうなるかなんて全然分からない若者たちが、撮影所でみんなでワイワイと楽しくやっていた。でも、戦争によってそんな日は終わってしまった。
そんな姿が淡々と語られる中で、当時の人達への想いを馳せ、今の自分を見つめ直してみる。
終わりを告げた撮影所には今なお、あの頃の若者たちの希望あふれる想いが残っている。それが、戦争によって取り残されたままでいる。
何をすればいいかなんて、分かったものではないけど、そんなことを知った青年はきっとさっきまでとは違った景色を見ている。取り壊しが始まる撮影所を後にする青年の一歩は力強い。
それは、この作品を観て劇場を後にした私たちの姿ともオーバーラップする。

(以下、ネタバレ注意)

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2012年4月 4日 (水)

<DVD>ジプシー【劇団コーヒー牛乳】

この劇団名ではラストになる公演のDVD。
お友達からお借りしての鑑賞。
結論から言えば、このDVD、また大阪で公演される時に販売していただけるなら、間違いなく購入しますよ。

観終えてから、当時の感想を少しばかりネットで検索してみましたが、主軸が見えにくい、詰め込み過ぎ、ふざけすぎなどのマイナス要素は確かに納得。
ただ、それをあまり強く感じないくらいに少々無理矢理感があるものの、分かりやすい構成で進む話を楽しめたように思います。

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2012年3月21日 (水)

<DVD>SOS【はちきれることのないブラウスの会】

2010年の火曜日のゲキジョウで行われたショート作品。
けっこう、この企画も観に行ったはずなのだが、これは見逃している。
そして、先日行われた第2回公演でも、この作品の再演をする回があったのですが、見逃し。
Linx's02も参加されている。絶対観に行く公演なのだが、この時は諸事情でどうしても観に行けず。
こうして、ほとんど拝見しておらず、たまにあるなぜか観れないご縁のない劇団の一つです。
まあ、ようやく先日、本公演作品は拝見できたので、これからはご縁があるようにしていきたいものです。

ということで、まずは過去DVDを観るということでご縁作り。

(以下、ネタバレしますのでご注意ください。500円なのでDVDを買ってもいいかもしれません。私も何作品か購入したことがありますが、観劇三昧というHPで購入できます。送料がかかるのが難ですが、他の劇団のものも販売しているのでまとめた買えば、まあ交通費ぐらいかと)

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2012年2月11日 (土)

<DVD>不思議の国の二人のアリス【激団しろっとそん】

昨年の火ゲキで行われた作品。
諸事情あって、この公演が行われたバージョンとオリジナルキャスト版というDVDが存在します。
まだ観ていないオリジナルキャスト版だけ観るつもりだったのですが、色々と考えるところがあって、ついでに公演バージョンも観てみました。

来週に本公演がある劇団です。
わざわざ、そんな時期に何でDVDをといったところですが、ファンならば、何となくこの作品を観ておこうかという気になるのは理解いただけると思います。そう、この作品じゃないといけないのです。
本公演終わってから、懐かしんで観るのが筋ですが、あえてその前に観ておくというのも通かなと思って。

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2012年2月 8日 (水)

<DVD>朝まで生ゴヅラ【笑の内閣】

体調がずっと悪いので、少し観劇をお休み。代わりにDVDを鑑賞します。
薬が全然効かないので、ちょっと毒っぽい物を味わっておこうかなとこの作品を選択。

第2次内閣作品。2005年(2012年2月9日訂正:初演は2005年ですが、DVDは2008年再演バージョンでした)ですね。
今の笑の内閣のイメージからすれば、どうしたんだ、ずいぶんおとなしいじゃないかという雰囲気は否めませんが、それは、作品の設定もあって全体的にキャラがおとなしめなのが理由。
それと、珍しくラストをちょっと感動的に収束させようとしている。最終的にブラックさは残っているが。これは意外な展開でした。
ただ、時事ネタを盛り込んだ、痛快な社会風刺はこの頃から健在なのがよく分かる作品です。

あんなことあったなと懐かしむ話もある中、今でも十分通じる昔と変わらない問題も描かれている。
そして、今の社会を既に予測していたのかと思わすようなネタも。
さすがだなと感心しつつも、やっぱりおバカな展開に大いに笑う。
でも、体調は治らない・・・

(以下、ネタバレしますので、これから買って観るつもりの人はご注意ください。せっかくなので、次回公演の時にでも買って、10年ほど昔を振り返って、今の日本を考えてみましょう。ついでにコント集がお薦めです)

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2012年2月 6日 (月)

<DVD>渡り鳥の信号待ち【世田谷シルク】

いやあ、観て唖然・・・

昨日、生で観たばかりの作品。
しかし、残念なことに正直、全貌を掴むには至らず。
でも、とてもいい作品だったので、せめて、2010年の初演DVDでもう少し理解を深めて、この作品の観劇を終わらせようと早速鑑賞しましたが、全然話が違う。
改訂とかのレベルではない。
さすがに昨日、観たばかり。寝た覚えもないし、いくらなんでもある程度は覚えている。
それがほとんど当てはまらない。
本当にここまで違うのか。昨日、実はボケ~っと観て全然把握してないのではないか。
まさか、ここまで私は頭悪いのかと不安になっています。

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2012年1月 6日 (金)

<DVD>しまうまの毛【突劇金魚】

先日、同作品の本を読んで気に入ったので、DVDも購入。

本を読んだ時に、あまりにもさくさく読めるのでびっくり。
内容うんぬんではなく、読みやすい文章、自分に合った文章というのがありますよね。
これがぴったりはまった感じでした。
何だろうな。思ったとおり、ストレートな表現されているのが分かりやすいのかな。毒っ気が全く無い。
今、登場人物が思ったことがそのまま文字になっているような感じで、とにかく読みやすいんです。

この劇団は、これまでに2本観劇しています。
穏やかな不思議空間を創り出すイメージ。少し病的で歪んだようにも見える。
説明しづらいのですが、心地よい気味悪さみたいなものを感じながら、終始、どこかで漠然とした不安感を持つようなことが多いように思います。
この作品は、本を読んだ時点では、少しこれまでとは異なったイメージでした。
病的、歪み、気味悪さはベースに残っているのですが、どこかたくましく、明るく、元気になるような印象も残る。
話自体は重めでけっこうどろどろしていて、そんなことは感じにくいはずなのですが、全体的にはむしろ軽いタッチで描いてるなあと思いました。

DVDを観て驚いたのは、本では感じれなかった不思議空間が出来あがっていること。
これなら、この劇団の作品だと理解できます。
本では寮やら動物園やら現実的な空間で日常に存在する登場人物が動いているイメージでしたが、舞台になるとそこがおぼろげになる。
場所がどこかはぼんやりしているし、登場人物も艶やかな色彩の衣装も相まって現実とは程遠い世界を感じさせる。
それでいて、話がフワフワ浮いているかと言うと、これも違う。
登場人物の存在感ははっきり感じ取れるし、現実よりも厳しいどっしりしたものを平気で見せつけてくる。
現実と夢の間の不安定な世界を奇妙な感覚で、心地よく観るといった感じか。

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2012年1月 5日 (木)

<DVD>ちゃらんぽらんな夜に・・・。【劇団伽羅倶梨】

先日、拝見した公演時に購入したDVD。昨年、春の公演作品です。

これだな。
悪い人が全然出てこない、善意の塊で出来ている温かい作品。
初めて拝見した時に感じたままの印象が今でもそのまま残っていた。

ベタベタのハートウォーミングな話で、何やら難しい趣向の演出が入るわけではない。話の先は読めるし、ほぼそのとおりに展開する。
後で深く噛み砕く必要も無い。流れに沿って観ながら、心響く優しいものを感じればいい。そして、それをただ持ちかえって、いい思い出にすればいい。
物足りない感もあるが、やっぱりこういう作品が大好きだ。

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2012年1月 3日 (火)

<DVD>珍しい凡人【箱庭円舞曲】

これもお借りしたDVD。
東京へ遠征観劇をよくされる方なので、そちらの劇団の雰囲気を少し掴んでおくのにちょうどいい。
なかなか観る機会はないですからね。

DVD裏面に書かれたイントロが非常に興味深い。
簡単にまとめて書くと、
「自分は一味違う、誰かより優れた人間のはずだ」と思い込んでいるから生きていられる。それが平凡。
世界平和みたいな大それたことは考えない。自分は普通だから。目の前に見える世界、せいぜい数十年後の未来ぐらいしかない。
でも分かってる。誰かさんよりかはいい生活してる、優れていると思い込みたいことを。それが平凡であることも。

共感が何か湧きますね。
きっと面白いのではないかと期待して観ましたが、率直な感想はすごく嫌。
作品の否定ではありません。この感想も恐らく創り手が想像している範疇だと思います。
少なくとも、もう二度と観返したくありません。逃げてると言われても、仕方がありません。
とにかく、もう観たくない。

覗き見しているかのような設定の舞台の中に、本当に平凡な人がいる。いや、決して平凡では無い。非凡でも無い。
自分を肯定化して、何かズレれば他人や社会が原因であることにしてその考えを守る。
登場人物はそんな人達。それに気付いているのか、気付かない振りをしているのか、押し殺しているのか。
どちらにしても、第三者として傍観すると、それがよく見える。
舞台上の登場人物を見て、自分が見えてないなあと思って他人事のように観るその姿が自分自身でもあり、同時に舞台上の登場人物も誰かから見られた自分の姿であろう。
そう思うと、滑稽に感じれば、それは自分にも降りかかる。憤りを感じれば、それは自分に対する憤りでもある。

また、平凡でいいと描かれているようには感じない。
平凡に対する悪意が見え隠れする。いや、悪意的には決して描かれていない。見え隠れするので、ひょっこりそれが出てきた時に、見透かされた気がして逃げ出したくなるのだ。
震災直後の作品だったようだが、平凡、普通を大義名分にする人達への警鐘にも感じる。
津波でやられたあの人達よりはいい生活してる、まだましだ。
どうでもいいとは決して思っていない。でも、復興という大きなイメージのために何をする。せいぜい募金。ちょっと踏み込んでボランティアか。だって自分は普通の人だから。非凡な芸能人とかが復興にために何かすればいい。
こんなことを皮肉っているようにも感じる。

これを客の立場で見て、自分はあんな考えはしないな、もっと違う行動をとってるなんて思うことが既に平凡。
あの舞台上の平凡な登場人物達よりかは、どこか自分は違うんだという思い込み。
DVDなので、画面に写り込むそんな観客の姿を私は同時に見る。
観客の姿も平凡な人の群れであり、それがこの舞台を歪んで見えさせる。

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