【決定】2016年 観劇作品ベスト10 その3
残った68本。
今年もこんなに私の大切な思い出の中でも粒選りの作品たちが揃いました。
最後は、点数も何も関係無し。
どういう評価基準なのかは説明できません。
私の頭の中で、とにかく、全作品に思いを巡らせながら、いつしか収束してきたところで決めるといった感じです。
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残った68本。
今年もこんなに私の大切な思い出の中でも粒選りの作品たちが揃いました。
最後は、点数も何も関係無し。
どういう評価基準なのかは説明できません。
私の頭の中で、とにかく、全作品に思いを巡らせながら、いつしか収束してきたところで決めるといった感じです。
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一つ一つの作品を吟味できるくらいの数までに絞り込む、第2段階です。
まず、複数回観劇した作品や、Verが幾つかある作品は、その中でも一番良かったという作品に代表になってもらいます。
昨年はその1での点数を一度リセットしましたが、今年は引き継ぎます。
もう一度、見直して、下記項目での点数を追加します。
・もう一度観たいという気持ちが高まってきた場合、+2点
・好きな劇団の公演、好きな役者さんがご出演の場合、+1点
・ある程度詳細にどんな内容だったかを思い出せる場合、+1点
・これまでに無い新感覚を味わえたなと思った場合、+1点
・心温まり、優しい気持ちになったことが思い返される場合、+1点
・心躍って、興奮醒めやらぬ気持ちになったことが思い返される場合、+1点
・思い出し笑いした場合、+1点
・知識、感性向上に繋がったと考えられる場合、+1点
さらに、下記項目をもう一度追加します。
観劇はとても好きなんだけど、いつも嫌だなと思っている項目です。
その1で全部、候補から外れてしまうと思っていたのですが、実はまだこの段階に絞り込まれている作品が全項目に関してあるようです。
だから、申し訳ありませんが、この段階で消えてもらえるように、大幅な減点処置をします。
・上演時間を告知していなかった場合、-3点
・観劇中に客席のお喋りがあった場合、-5点
(ただし、何らかの手段でお喋りを控えることを伝えていれば-2点)
・受付で不快な対応があった場合、-3点
上記に関しては、もちろんマイナスばかりでなく、とても気持ちいい思いをさせてもらうことも多々あります。
上演時間に関しては、245本中40本は色々と検索して確認しましたが、やはり告知は全くしていなかったようです。残りの大半は、観劇後だった場合もありますが、公演関係者がTwitterや劇団HPで告知をしてくださっています。
客席のお喋りは、245本中5本です。許容範囲はかなり拡げての話ですが。少し厳し目にすると、17本になります。子供のお喋り、泣き声は許容しています。これは子持ち主婦層が観劇から離れてしまうことが、個人的にとても悲しく思うからです。イラっとはするけど、こちらがちょっと我慢する、会場スタッフが適切な対応をすることで、どうにかなることだと思っています。
前説で注意をするだけで少しは改善されると思うのですが、公演関係者の方々はどう考えていらっしゃるのですかね。
ポップンマッシュルームチキン野郎、吉本新喜劇 佐藤太一郎企画、劇団 身体言語、(Mother ~母が残してくれたもの~)、ステージタイガー、劇団空組、劇団ZTON、少年社中、超人予備校、壱劇屋、(2016.12.31追記 演劇空間WEAVE CUBE)及びKAIKAで行われる公演は、何らかの方法でお喋りを控えてということを客席に伝えていました。まあ、この中で1劇団が伝えているのにも関わらず、かなり酷いお喋りがあって、それも舞台上の役者さんのお知り合いという悲しいことがありましたが・・・
ちなみに、THE ROB CARLTONはさすがは面白紳士が揃う劇団だけあって、脱帽に関しての前説をされていました。これも、今年は1回だけですが、後ろで見えにくくてイライラしたことがあります。
受付の不快な対応は、レベルにもよりますが、245本中14本。ほとんどが受付開始案内が不明確、後から来た客の先入れ、整理券配布無しによる混雑が原因です。1件だけ、チケット代を二重取りしようとしたという事例があります。
劇団太ロウ、dracom、Recycle缶の階、べろべろガンキュウ女、エクステ、Cheeky☆Queens、大阪ゲキバカ、ikiwonomu、劇団ゴサンケ、劇団ショウダウン、劇団未踏座、彗星マジック、劇団万絵巻、箱庭計画、Project UZU、大阪大学劇団ちゃうかちゃわん、東洋企画、演劇空間WEAVE CUBEは、とても気分よく、観劇に臨めたように思います。
丁寧な受付、客入れのスムーズな対応、心のこもった案内という一般的なことから、次の客のために上がって来たエレベーターを下ろす気配りや劇場前のゴミ拾いなどなど。
観る前に気分がいいと、自然と作品にも魅入ってしまうものです。作品の魅力はそのものだけではなく、公演をするということ全体にあると思います。
私はそういった素敵な公演をされていることも、楽しめました、ありがとうの感謝を込めて評価をしたいと思います。
ということで、上記した劇団の作品は全て+2点します。
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今年は245本。通算2000本も達成し、全部で2190本となりました。
本当は300本近くは観る予定でしたが、今年は体調不良や海外出張による数週間の観劇休みがあったので、このあたりに落ち着いたみたいです。
こうしてブログを書いている今も、観劇お休み中。頸椎ヘルニアの症状が悪化して、とてもじっとして観劇できないので仕方ありません。
頸椎ヘルニアは4月にも悪化して、2週間ほど、観劇を休んだので、今後も悩まされることでしょう。
今回は右腕の痺れがけっこうひどく、仕事に支障が出始めているので、どうしても観劇を犠牲にして、少しでも右腕を大事にしておかないとしょうがないといった状況です。
そして、1年通じて、どうも体調がおかしい感じがして、いくらメタボ予備軍だからといってなんかお腹が張り過ぎているなと思って、きちんと検査を受けたら、前立腺と肺に怪しい影が。肝臓も完全な脂肪肝でした。
脂肪肝は酒を飲むから仕方ないし、肺はタバコを吸うので前からですが、前立腺はちょっと不安。実際に排尿に障害を感じ始めていた頃だったので、原因が分かってきたといった感じです。
ということで、来年は自分の身体と相談しながらの観劇となりそうです。
観たい作品を観ることが出来ず、イライラでストレスが溜まって、さらに体調が悪くなるみたいな負のスパイラルに陥らなければいいのですが・・・
まあ、来年のことは、何とかなるだろうと適当に楽観的に考えることにして、今年出会った作品に感謝を込めながら、こちらは真剣にベスト10を導き出したいと思います。
例年どおり、もったいぶっているわけではありませんが、なかなか決まりません。
経過も踏まえて、一緒に今年を作品と共に振り返っていただければ、私も嬉しく思います。
245本ですが、そのうち1本はゲキバカのごんべえ。この作品は2013年に殿堂入りしてもらっているので、対象外とします。
まずは第一段階で半分ぐらいに絞り込みます。
観終えて数日以内に、演劇らしい技が光る作品だなあといった感じの「演劇点」と、とにかく楽しいとか泣けるとか心を揺さぶられたという「感動点」を各5点満点で評価しています。
両項目の違いは自分でもよく分かりませんが、まあ芸術性とエンタメみたいな感じでしょうか。
これに、今、もう一度振り返って5点で評価をします。観た作品をランダムに並び替えて2回繰り返します。
これで、20点満点になります。
これはほとんど例年と変わらない評価方法です。しかし、毎年、絶対にこれでは絞り込めません。
そのため、今年は下記項目を追加します。
・上演時間を告知していなかった場合、-1点
・観劇中に客席のお喋りがあった場合、-1点
・受付で不快な対応があった場合、-1点
・公演関係者の方から、私のTwitter、ブログにコメントをいただいた場合、+1点
各項目の詳細な評価基準に関しては昨年の下記記事をご参照ください。
(http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2015/12/2014102-f222.html)
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2016年12月09日 船場サザンシアター (90分)
今年の5月に拝見して、今回で4回目の観劇となるこの作品。
(http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2016/05/85-6a4f.html)
今回は、三浦求さん(ポータブル・シアター)×澤井里依さん(舞夢プロ evkk)のお二人の組み合わせ。
実は、この組み合わせ、10月にも公演があった。その時は、観逃し。
たくさん観劇していると、色々と観に伺っておきたい公演も多く、観逃さざるを得ないことはしょっちゅうある。そのたびに、悔いの気持ちが残るのだが、これに関しては、けっこういつまでもやっぱり観ておけばよかったとうじうじと言っていた公演。
だって、三浦さんは数年前にご所属の劇団のフローズンという作品で演じられた男の凄まじいお姿に圧倒されて、一瞬で虜になってしまった方。その後は、マイムなども含めた演技で、ちょっと癖のある独特の空気を醸し、ユニークで誠実な印象が強く残っている。
澤井さんは、いわゆる美人さんでありながら、それを平然と捨てて、豪快に弾けた面白キャラを演じられる。と思いきや、違う公演を拝見すれば、揺れ動く心情変化を繊細に表現されたり、感情を暴発させた、思わず惹き込まれて息を呑んでしまう、感情剥き出しの外観とマッチした美しいお姿を魅せられたりする、多彩な女優さんだ。
このお気に入りのお二人の組み合わせで、かつ好きな作品。
今でも、なんで観逃したのか、理解に苦しむ。
それが、今回、もう一度観るチャンスを与えられた。
今回、まず、誰という訳では無いけど、とにかく感謝している。
今回の再演は、恐らく、私が観逃した10月の公演を観られた方々の多くが声をあげて、その素晴らしさを創り手の方々に伝えてくれたからなのだと思う。
再演は、きっと観に行かれた方々から発せられた想いと、その想いに応えてくれた創り手の方々のおかげであることは間違いないだろう。
想いの繋がりが形となって、どこかの誰かの喜びと幸せの気持ちを導く。その恩恵を被ることになった私も、この作品の素晴らしさを、どこまで伝わるのかは分からないが発信することで、その輪の中の一員となれるのかもしれない。
これは、この作品を観て感じられる、想いの繋がりの力ということと同調しているように感じる。
メビウスという作品は、その舞台の世界を超えて、私たちの出会いを繋げ重ねていくことが出来るようなものとなっているのかもしれない。
とにかく、観れて良かった。
ありがとうという言葉が、そのまま、今回の観劇としての感想だ。
実は先週、Twitterでしばらく観劇を控えるようなことをつぶやいた。
頚椎ヘルニアの症状が出始め、右肩が痛くてじっとしてられず、右腕が痺れて、たまにふらないとイライラするから。
心配のコメントをいただいたりしていながら、もう平然と観劇。
でも、決して嘘をついていたわけではなく、本当にちょっと観劇は厳しい状況です。
それでも、上記したように、これだけは観ておきたかった。
今回の観劇を決めたのは、この日の朝。そう信じたかったところもあったのでしょうが、何となく調子が良さそうな気がした。
朝ご飯を抜いて、昼ご飯を食べて吸収が高くなった時に鎮痛薬を絶妙なタイミングで呑んで90分という何とかいけそうなランタイムに備える。
船場サザンシアターの小劇場の中では、トップクラスの身体に優しい椅子。
あまり込み合っていないようだったので、後方座席に座れば、少々、身体をもじもじ動かしても何とか許容範囲だろう。
ショウダウンには信頼できる、優秀な制作さんがいらっしゃるので、いざという時は何とかしてくれるはず。
とりあえず、いつもの単独観劇ではなく、知り合いを連れて、何かあったら助けてもらう。
といった対策を一応、整えて臨みました。
もちろん、あのお二人の役者さんの舞台を拝見したら、痛くなくなるんじゃないかという勝手な希望的観測もあり。
結果は、そう甘いものでは無いですね。頚椎ヘルニアは。
やっぱり、ずっと痛かったし、こうしてブログを書いている今、そのつけが痛みとなって出ているような気がします。まあ、今週末の観劇はまた、全て棒に振ることになりますが、仕方ありません。
もう観逃したくなかった公演を観ることが出来たのですから。でも、これで、また観逃してしまう公演も出てくるわけで。それをまた悔いてといった、キリが無い負のループには巻き込まれてしまいますね。
ちなみに、やはりこの劇場の椅子はかなり身体に優しかった。そして、制作さんにも色々とご気遣いいただき、深く感謝です。
連れて行った知り合いは、風邪をひいていて、咳止め薬を呑んでの観劇。こんな美しく静寂な舞台だとは思っていなかったらしく、ずっと咳をしないように戦いながらの観劇だったようです。
そんな私に無理やり連れられた可哀想な彼ですが、こんな感想をメールでくれました。
そのままコピペしておきます。
いつの時代も争いばかり
単純に未来→過去というお話ではない
キーワードは「想い」
花は「絆」
想い、想われることの大切さを、お互いの絆を
改めて認識してほしい、気付いてほしい、
そういう大切なものは目の前にあること、
そして、とても儚い刹那的なものであること、
そういうことを考えさせられるお話でした。
そして、女優さんの可愛いさにどうしても
目がいってしまいますね...
長くなりましたが、私の感想を簡単に。
もう、何回も拝見しているので、なかなか書きにくいところがあります。
今回、特に感じたのは、二人の歩みといったような感覚でしょうか。
マイムをお得意とする三浦さんの影響が強いのかもしれません。
一歩一歩、歩みながら、この二人は3000年の時を共に過ごしたんだなあと感じます。
出会えても、戦い合わなければいけない間柄だったり、言葉が通じ合わなかったり、そもそも人間じゃなかったりと、スレ違いを繰り返してしまう二人。
それは、右足が上がれば、左足は地についていて、次の時は逆になったりみたいなイメージが浮かびます。
互い違いに動くけど、二人で一歩ずつ、どこかへ向かって先へと歩んでいる。
アンドロイドとなった二人は、最期の時、その動きを止めることで、両足、二人の足は揃い合った。
その停止の瞬間、二人は互いに歩んできた、長い時間への想いを通じ合わせることが出来たような印象を受けます。
歩幅や歩調が違う二人が、共に想いを通じ合わせながら、歩み続ける中で、いつしかそこに同調が生み出されるような。そして、たどり着いた場所は二人だけの大切な場所。そこは、長い旅をしながら、想い合った二人だから出会えて、そこで永遠の時を終えることが出来る場所だったように思います。
約束という言葉の下で繋げ続けた人を想う気持ち。そして、そんな想いをいつも受け止めようとしてきた、これもまた人を想う気持ち。
3000年の時を経て、何度も出会いを繰り返し、そこから遡って出来上がった二人のメビウス様ループのたどり着いた先は、二人の永遠の幸せな姿だったのかな。
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2016年11月30日 ライト商會 (65分)
久しぶりのピンク地底人だったが、自分が植え付けているイメージとあまり変わってはいなかった。
シュールな設定の中で、厳しい現実をもがきながら生きる人たちのこれからへの道を描いているような。
これまでのことは、どこかで終わりを迎える。それが正しいと言われていたことでも、誤りだったとされて終わるかもしれないし、いつまでも正論として生き残るかもしれない。
それでも、時間は経ち、自分たちはその流れにのって、その先へと流されていく。
過去に囚われて、それにしがみついて、感情をその頃のままに残していては、前へは進めない。
変わっていかないといけない。前へ向かって歩まないといけない。自分のしたいことを実現しながら。
不条理だろうが、そうやって生きていかないといけないのだろう。
そんなどうしようもないやるせなさのある悲哀に辛さも感じるが、それが出来る、そうしてきた人間の強さもほのめかされたような話だった。
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2016年11月28日 SPACE9 (105分)
3年前に拝見した初演の感想。
(http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-b94d.html)
ぼんやりではあるが覚えている作品。
今や自分の中ではご常連になっているが、多分、このあたりの年に認識するようになった役者さんもご出演しているようで、懐かしい気持ちで足を運ぶ。
観る前から、どうして、こんなにキャストが多いのかなとか、覚えている限りでは結構な具象舞台だったのに、この劇場でいいのかなとか、違和感があったのだが、それもそのはず。
再演とかではなく、違った作品となって生まれ変わっていた。
正直なところ、好みはきっと初演なのだと思う。やはり、気楽に分かりやすく観ることが出来ると安心する素人だから。
それでも、変わってしまったこの作品は非常に素敵だ。
主宰の方が当日チラシに書かれているように、確かにそこから感じられる想いは共通しているところが多い。
単に物語を見せるのではなく、その感覚を研ぎ澄ませるようにする舞台の空気を創って魅せる。そんな創りが、この3年間で向上した技術や出会った仲間たちと共に培った結果なのだと思うと非常に感慨深いものがある。
観て、頭に入ってきた話を楽しむだけでなく、ありとあらゆる感覚を解放して、身体全体で味わって欲しい。作品名から言うなら、色を、香りを、味わいを。何だったら、ロックで飲むなら、その氷の響きを。そして、何よりも、今はもう過去となり、存在しない醸造所の地にあった、たくさんの想いに心を寄せて、今、生きる自分に至福の時をって感じだろうか。
自分たちのルーツを思い起こし、多くの駆け巡った夢やら希望やらに、想いを馳せる。その時、自分が今を生き、これからへと向かって生きる道が、多くの人たちの想いの上に拡がっていることに気付くような話だった。
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2016年11月27日 人間座スタジオ (85分、休憩10分、90分)
アングラ色の強い、異質の世界。
その美しさは堪能できるが、やっぱり、まだ私には難しいなといった印象。
何か文学的作品の言葉も出てくるが、知識が圧倒的に足りていないことに恥ずかしさを感じながら観劇。
戦後日本が戦後ではなくなる時。
戦争で昭和が終わったと言われ、その時を止めた空白から、再び時間が動き出した時。
多くの苦しみや悲しみが昇華され、後ろを見ずに、前へと目が向かうようになった時。
嘘ではなく、誰かに無理やり言わされたのではなく、自分の心に従って、本当の言葉として、日本万歳が叫べるようになった時。
そんな日を迎えるまでの姿を見せることで、今を乗り越え、強く未来へと生きていこう、それも、これからを生きる新しい命と共にといったことを伝えているような話に感じる。
設定は戦後だが、あらゆる苦しみ、悲しみの中にいる人たちに普遍的に通じることであり、結局は、この作品の中にあるように、自分たちの心をときめかせるロマンスへ向かって歩みを進めようと奮い立たせているように感じる。
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2016年11月26日 OVAL THEATER (90分)
独白で綴られる朗読劇みたいな様相を持つ作品。
と言って、言葉一つ一つを噛みしめる余裕を与えられるような、緩い流れで話は展開しない。
静かに煽られているような感覚が怖くもあるが、覚悟へと導かれているような感覚も得る。
今、生きている中で、おかしいと思ったり、不安だなと感じる違和感はないだろうか。それを、知らない振りしていないか。声にあげなくてはいけないくらいに大きなことが降りかかっているはずなのに、それを無視していないか。放っておいたら、あなたが生きる、この世界を崩壊に導くものになるのかもしれない。
それを止めるのは、あなたが発する言葉の表現。
黙っていて生きていられる時間はもう終わった。
そんな突き付けられるような感覚にたじろぎながらも、何か抵抗したくなるような感覚を得る作品だったように感じる。
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2016年11月26日 ウィングフィールド (90分)
熊が山から、人間が生活する世界に下りてきた。
餌が無くなったのだろうか、その山では住めなくなったのだろうか、強大な力を誇示しようとでも思ったのだろうか。
とにかく、普通じゃない、恐ろしいものが自分たちの傍に現れる。
その時、人間がすること。それは、熊を撃ち殺すことだろう。
その普通のことをベースに、同じように、愛に飢えたり、不安でいっぱいになったり、その環境では生き辛くなったり、大切なものを失って悲しみに囚われていたりと様々な人間が、普通じゃないと言われる状態で姿を現す。
その時、どうなるだろうかを検証しながら、人が生きるということを考えさせているような作品に感じる。
いつものごとく、すごくもやもやが残る。
でも、自分が出せた答えは、人は作品名どおり、乗り越えて生き抜くことが出来るということだ。人は強いし、何よりも、どこへ向かっても、そこで差し伸べられる手が必ずあるから。
<以下、ネタバレしますので、公演終了まで白字にします。公演は、本日、日曜日まで>
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2016年11月25日 シアターカフェ Nyan (55分)
愛する人を失って悲しみの中にいる人。
自分たちが犯した過ちから、そんな人たちがたくさんいる世界。
喪失を受け止めきれず、時を止めて、悲しみに囚われる。
そんな人への救済を描いたような話。
最初から愛があって、人は繋がるわけではない。繋がりの中で、互いに心を通じ合わせ、共有し合う時間の中で愛を育んでいく。
愛する人を失った時、そんな時間は全て過去のものとなり、これ以上、愛を大きく育てることは出来なくなってしまう。だからといって、その愛が消えるわけではない。共に過ごして育んだ愛の尊さを知り、互いにとって、それは幸せへと自分たちを導いてくれる素晴らしいものだったことを心に留めた上で、その愛と決別しなくては、先に進めない。
でも、それはとても辛いことだ。
そんな辛くて、切ないけど、そうやって生きる者は未来へ向かって生きなくてはいけない。だから、全ての傷ついた人たちに祈りを込めて花を届けたい。
そんな気持ちが見える作品だったように思います。
<以下、ネタバレしますので、公演終了まで白字にします。公演は日曜日まで>
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