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2016年9月20日 (火)

すすきのはらの童たち【劇団有馬九丁目】160919

2016年09月19日 インディペンデントシアター1st (70分)

相変わらず、難解だ。
筋となるような話は無く、作品名のすすきのはらという地にいた、舞台にはいない、ある男の姿を何とか浮き上がらせて、そこから何かを読み解かないといけない。
情報量は多くは無く、そこにはその地にいた人たちの中に眠る様々な感情がある。それが高ぶって、舞台上に現れた時に、捕まえるみたいな感じか。

自分の中にある故郷。幼き頃、過ごした思い出の地。例えば、秘密基地を作った空地みたいな感じか。
そこから、いつの日か、旅立って、今の自分がいる。大事なものを置いてきてしまったかもしれない。大切な人と別れてきてしまったかもしれない。
でも、今の自分は、たくさんの周囲の人、情報に晒されて、雑踏の中にいる。
社会の一員。その一員として、社会を発展させるという大義の下、戦うことだってある。
あの頃の自分は、まだあそこにいるんじゃないだろうか。一緒に過ごした人も、もしかしたら。
手紙を綴る。あの地に、あの時にそこにいた自分、人たちに向けて。
返事が無くても構わない。そこにまだある、いるということさえ分かれば、自分は今を歩んでいけるから。
そんな感覚を抱くような作品だろうか。
この感覚は、繰り返され続けていることなのかもしれません。今だって、新しいものに挑戦する時には、今の自分で創り上げた居心地のいい地、分かり合える仲間とお別れして旅立たないといけないこともあるのですから。
そして、それは自分の中だけでなく、マクロな視点で考えれば、社会、国家のレベルでも、同じようなことが起こっている歴史の繰り返しがあるようなことも言及しているように感じます。

新しい道へと旅立つ自分。
このままを必死に頑張り抜こうとする自分や、変わることに負の感情を抱く自分、まだここにいればいいと誘ってくる自分など、様々な自分と決別して、自分はこの地を去ります。
捨ててしまった訳では無い。
これからを歩む自分にとって、いつまでも変わらず、大切に残っている、大事な人生の一時として、それはすすきのはらのような空虚な地となって、自分の身の一部となっているのでしょう。
そんなかつての幼き自分たちに、今の自分を奮い立たせるように、慈愛の言葉をかけたような話に感じます。

東武蔵。
孫のひとえに一通の手紙が届く。
宛名は無い。
ひとえは時空を超えて、東武蔵に会おうと考える。
あの時、あの場所で、祖父はどんな人であったのか。

すすきのはら。
そこは白い灰で覆われ始めていた。
そのすすきはらの人である田園という女性が、東武蔵と関わった者たちから、どんな人だったのかを聞き出そうとする。
東武蔵は学団を統治し、政を作り出す人。
すすきのはらに迷い込んできたイルマ。そんなイルマを学団のドーベルマン中原とレーダーマン新城は受け入れて面倒を見る。
同じ学団の小杉は、厭世観を漂わせ、このすすきはらを行き詰まった目で見る。
夕間は、東武蔵の片腕として活躍する。
学団の姫巫女、玉藻井は、東武蔵と想いを通じ合わせている。
すすきのはらを守るために、東武蔵は、外から守る決意をする。
玉藻井は、夕間に東武蔵を、外での活躍が出来るように学団から外し、皆で送り出そうとお願いする。
東武蔵はすすきはらを去る。玉藻井の下に届く手紙。東武蔵が外で行っている数々のこと、変わっていく社会、世の中のことが記されている。玉藻井は、変わらぬすすきはらを記して手紙を返す。
東武蔵は、国が争いを始め、危険であることに言及するようになる。変わらぬすすきのはら。変わりゆく社会、国。玉藻井は、こっちに戻って来て欲しいことを伝える。手紙はそこで途絶えた。
すすきのはらでは夕間が学団を率いて政を行う。無理だ。あの人がいるから、まとまってやれていた。まるで神と対等であるかのように祀り、政ができていた。
方向性を失った学団は、楽譜を無くした楽団のようになる。それでもただ膨らみ続け、やがてその道はおかしな方向へと向かう。祭は中止になり、政はその機能を失う。そして、このすすきのはらに灰が降り始める。

よく分からないのですが、背景はそんなすすきのはらというところ。
そのすすきのはらの変遷が、そこに関わる人たちと共に描かれているような感じでしょうか。
すすきのはらを守る人、出て行く人、待つ人。
それは、歴史の中で、あらゆることで繰り返され続けていること。
それでも、その地、そこにいる人が消えるわけでは無く、故郷への想いを綴っているのか、届く手紙がある。そこに宛名は無い。
自分にはこの地を守ることが出来なかったと崩れる有間。それを支えられなかった周囲の者たち。
結局、すべて消えてしまう。自暴自棄になっている小杉。
捨てられ、独りになってしまう。孤独の苦しみを抱える玉藻井。
ひとえが未来を語る。
大丈夫。未来にも残っている。この地、すすきのはらも、あなたたちも。変わっても、そこには、まだ残るものがあることを伝える。
それはきっと人の心に刻まれて、時間の中を運ばれ、繋がる。
かつての童たちが抱いた想いは、今もなお、これからを歩む者たちへの力となっている。

自分が曖昧になってしまった時。
今の自分ではダメだからと、外に出て勝負をかける。
これまでの自分の周囲にあった人たちやものを捨てて。
戦わないといけないことも多くなる。
すっかり変わってしまう。でも大切な場所。
それは今の自分にまだ残っているのだろうか。宛名の無い手紙を出して、その答えを待つ。
そんな感覚を抱くと同時に、少しマクロな視点で観ると、歴史的に繰り返される普遍的な社会の構造みたいなことも見えてくるようです。
中央政治と地方政治。
地方を統治するために、中央へ出る。やがて、その覚悟、決意は、中央政治の闇の中に包みこまれてしまう。
衰退する地方。通わなくなった故郷への想い。
一つの国が栄え、一つの国が衰える。そんな、変化に伴う、犠牲という残酷な一面も浮かびます。

彷徨う人。迷う心
役割を与えられた従者。決められた道を歩く安堵。
今を否定して絶望する人。現状の不満、先への不安。
神になろうとする人。自分を信じて、自信を持って何でもやれると思い込んで頑張る覚悟。
巫女のように神にとって良き理解者であろうとする人。自分の味方であってくれる良き理解者を得る心強さ。
その現実を外に発信するマスコミ。自分自身を外にPRする手段。
社会構造を描いているようなすすきのはらの人たちは、自分自身の中にいる様々な自分を描いているようでもある。
どんな自分が出てきて、その時、どう人生を歩もうと、それは愛おしい自分の決めたこと。
かつての童たちへの手紙は、かつて、その道を歩もうとした自分へのメッセージのようにも見える。
たくさんの不安、悲しみ、辛さがあるだろう。でも、今、そこにいる場所、時間、出会った人たちは、これからもきっと消えない大切なものたち。
苦しくなったら、今の自分もそこに戻らせてもらって、また頑張ろうと外へ出て行っている。
だから、かつての私も今を大切に生きて欲しいといった、かつての懐かしみと共に、変わっていく自分を慈しみ、そこから生まれる未来の自分を信じる力強い心を感じさせる作品でした。

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コメント

SAISEI様

劇団チョコレートケーキ『治天ノ君』AI・HALL

2015年に第49回紀伊國屋演劇賞団体賞も受賞した新進気鋭の劇団「チョコレートケーキ」が,代表作『治天ノ君』でアイホール初登場。緻密な調査に基づいて練り出される劇作・古川健のハードな台詞表現に加え,純度の高い人間関係を表出させる日澤雄介の演出により,硬質ながらも生々しい“人間ドラマ”を展開します。

■■■■■

激動の明治・昭和に挟まれた「大正時代」。
そこに君臨していた男の記憶は現代からは既に遠い。
“暗君”であったと語られる悲劇の帝王,大正天皇嘉仁。
しかし,その僅かな足跡は,人間らしい苦悩と喜びの交じり合った生涯が確かにそこにあったことを物語る。
明治天皇の唯一の皇子でありながら,
家族的な愛情に恵まれなかった少年時代。
父との軋轢を乗り越え,自我を確立した皇太子時代。
そして帝王としてあまりに寂しいその引退とその死。
今や語られることのない,
忘れられた天皇のその人生,その愛とは?

■■■■■

2013年初演。
2014年に第21回読売演劇大賞・選考委員特別賞を受賞。
同賞の優秀男優賞(西尾友樹),優秀女優賞(松本紀保),優秀演出家賞(日澤雄介)にも選ばれた話題作が,待望の再演です。

作/古川健   
演出/日澤雄介

【出演】
西尾友樹
浅井伸治
岡本篤
(以上、劇団チョコレートケーキ)

青木シシャモ(タテヨコ企画)
菊池豪(Peachboys)
佐瀬弘幸(SASENCOMMUN)
谷仲恵輔(JACROW)
吉田テツタ

松本紀保

【舞台美術】
舞台中央に玉座が。玉座の周りには天幕が。後に出入りできる場所あり。

大正天皇の皇后が大正天皇の思い出を語るという形で上演されている作品。

出だしは客席から大正天皇が皇后に支えられてよたよたしながら玉座に到着。

大正天皇である皇太子嘉仁と貞明皇后(九条節子)の出会いの場面から描かれる。明治天皇は皇太子嘉仁の身体が弱く軽躁なところがキライみたい。明治天皇には生き残っている男子が嘉仁一人しかいないから皇位継承者にしているが「公私の場を問わず父と呼ぶな」など手厳しい。

そんな大正天皇に明治天皇は有栖川宮威仁親王を東宮輔導とし矯正しようとするが威仁は嘉仁の性格を尊重する。また嘉仁の見聞を広めることと身体を鍛えるために全国巡啓を企画。行く先々で臣民に話しかける嘉仁の軽躁ぶりを明治天皇は威仁に詰問するも威仁は明治天皇が言うよう「天皇に感情はいらない,畏怖される存在であれば良い」というのもわかるが欧州王室のように親しまれる皇室が次代に必要ではないかと説く。「嘉仁は愚物だ」という明治天皇に威仁は「嘉仁は愚物ではない」と言い返す。大正天皇は威仁を師とも父とも兄とも友とも慕うのであった。

しかし体調問題などから威仁は引退することに。(ここで高年齢の男性が乱入。舞台前を二度も横切り集中が少し切れる)

大隈重信,原敬,牧野伸顕が嘉仁のもとへ挨拶に来る。大隈が原,牧野を大正天皇に紹介する。嘉仁は堅苦しいからと地べたに座り車座になって座るよう大隈らに命じ政界の話を聞く。日露戦争後より世の中は停滞しているのではないか,臣民たちを見ていてそう思うと言う嘉仁に大隈らも賛成する。

明治天皇は孫の裕仁(後の昭和天皇)を可愛がっている。嘉仁にも「お前は裕仁に継承するための橋渡しだ」と言い放つ。

明治天皇,威仁親王が前後して亡くなり嘉仁が即位して大正天皇となる。

即位してからも大隈,原,牧野が参内するが相変わらず車座になって話そうという大正天皇。巡行してももっと臣民と触れあいたいと行く先を変更したい,などと原,牧野を困らす。原は表向きそのように,というが実際は変えない。その態度を「帝に対して失礼であろう」と責める牧野。原はご機嫌をとっているのではなく嘉仁が嘉仁らしくいてほしいみたい。この時期が大正天皇の心身ともに健やかな全盛期。

第一次世界大戦が始まる。大隈は議会を開かず内閣だけで参戦を決め大正天皇には事後報告。大正天皇は戦争に乗り気ではないが大隈は国益のためと説く。原は天皇に対して「事後報告とは帝に対して敬意がない」と大隈を詰る。大隈は原に対し「天皇は臣民に拝ませるために我々明治の元勲が祀った神棚,臣民に拝ませるために祀った我々が拝む存在ではない」という。明治に生まれた原や牧野はそこが我々と違う。神棚を守るために家を滅ぼしてしまうかもと語る。

牧野伸顕は第一次世界対戦で敗戦国の王室が滅びたことから皇室はやはり恐れられる存在でなければと考え大正天皇支持から明治天皇を彷彿させる皇太子裕仁支持に傾く。

1917年(大正6年)頃から,亡き明治天皇のプレッシャーによる心労などから病となり「幼小時の脳膜炎のため緊張を要する儀式には安静を失い,身体の傾斜をきたし,心身の平衡を保てない」という診断書を得るに至る。牧野らは原敬に摂政の設置を提案。しかし大正天皇は摂政を置くことを許さない。明治天皇に言われ自らすると答えたようにあくまで天皇の位を全うしようとする。無理やり摂政を置きたくない原に業を煮やした牧野は原敬が暗殺(刺殺)されると,明治天皇に憧れる裕仁とはかり大正天皇の出生以来の病歴が新聞に発表する。このことにより大正天皇は病弱な天皇として一般に認識されることになってしまう。皇太子裕仁が摂政宮となり政務をとる。この後,大正天皇が政務に復帰することは無かった。

 大正天皇が亡くなる。皇太子裕仁が即位して昭和天皇となる。

大正天皇が亡くなり大喪の礼を行った数ヶ月後に明治60周年を寿ぐ式典を行おうとする牧野。11月3日を明治節として休日とし明治の偉業に国民の目を向けさせ大正天皇をもう一度葬ろうとしてする牧野と昭和天皇。

投稿: KAISEI | 2016年9月25日 (日) 20時21分

SAISEI様

SAISEIさんが観劇御休み中の公演幾つか粗筋書かせていただいております。

劇団有馬九丁目さんの公演の記事を使用させていただいているので少し劇団有馬九丁目さんにも触れさせていただくとQbic!!社会人劇団短編上演フェスティバルの時の印象がイマイチだったかな。Qbic!!社会人劇団短編上演フェスティバルの記事にもコメントさせていただきましたが。。劇団有馬九丁目さんも興味があったんですけどね。19日の月曜日は12時~の公演もあったのでProject UZUとのハシゴも可能だったのですが食指が動かず。 Qbic!!社会人劇団短編上演フェスティバルを観ない方が良かったかも。。ちょっとこの週はアマサヒカエメもそうですがケチっちゃいました(笑)

劇団有馬九丁目のオススメ点はありますか?(笑) それとも私には合わなさそうかな?(笑)

投稿: KAISEI | 2016年9月27日 (火) 01時40分

SAISEI様

●悪い芝居リインカーネーション
『春よ行くな,』京都芸術センター講堂

【作・演出】山崎彬(悪い芝居)

天上底役     奥田ワレタ(クロムモリブデン)
戦泰平役     大原研二(DULL-COLOREDPOP)
幅妙子役     斎藤加奈子(ろりえ)
小笑顔唇役    片桐はづき
免罪符保役    植田順平(悪い芝居)
近藤夢役     北岸淳生(悪い芝居)
免罪符揺役    永嶋柊吾
慮公平役     山崎彬(悪い芝居)
美里多里綺麗役  植田順平(悪い芝居)

純愛と偏愛のあいだにある溝に挟まって身動きが取れなくなった人間たちは
舞台一面に広がる空っぽの客席から睨む存在しない無数の目に怯え
やがて劇場から逃げ出した
2013年に散った悪い芝居vol.15『春よ行くな』が人知れず再び咲き誇る
愛や情や正義や希望に姿を変える前の
言葉や行為や花束や歌や演劇に姿を変える前の
「なにか」
上演してしまった瞬間に消えてしまうその「なにか」を『春よ行くな,』と呼んでみたい
過去を今だと感じ今を未来だと信じられないすべての人たちに送る異常演劇です
春よ行くなと叫ぶときにはもう春は行ってしまっている

【舞台美術】
長方形のマヤ文明型ピラミッド状に2段組まれた舞台。2段目で主に演技が行われ1段目は主に歩いたりして移動する演技の際に使用される。その回りにはパイプ椅子が沢山。役者はその内の幾つかに座り出番ではないときは待機。

舞台の真後には29歳の文字がかかっている。31歳→33歳→39歳と変わっていく。客席から見て右側後には「春」の文字が置かれている。照明が当たると後に「春」の文字が投影される。

【あらすじ】
《29歳》

天上底(奥田ワレタ)が左手から登場。舞台に登る。右手から鞄を持った戦泰平(大原研二)が舞台に登る。狭い空間に二人がいる。

底は職場の上司である戦を酒に酔った勢いで部屋に連れ込みまさに行為を行う直前まで行くが寸前ではねのける形に。それが2回続く。底は「大丈夫です」というものの行動が伴わずお互い噛み合わない会話から自分が悪いと互いに謝り合うような状態になる。戦は自分は底が好きだから底の部屋に来た。底は違ったんだ,と言い終電に乗って帰ると言う。底は「でも奥さんおられますよね」と言う。戦には別居している妻がいるらしい。その後の会話から底の彼氏が失踪したことがわかる。

底の職場は家庭教師のテレホンアポインター。底は失踪した彼氏のハルが気になるのか仕事をせず無意識にかハルの携帯電話にかけてしまう。社員(植田順平 )がそれに気づき足で受話器を取るなどして底は仕事をしていないことを怒られる。横では アポインターの幅妙子 (斎藤加奈子 )が2本契約を取っている。それを見ていたアポインターの近藤夢(北岸淳生 ) と「何でそんなに取れるんだよ」「才能かな」みたいな会話をしている。そこに戦が帰社。ちょうどアポインターの小笑顔唇(片桐はづき )がアポを取ったので底のことは代わりに叱っておくから契約を取りに行けと社員を追い出す。

終業時間のベルが鳴る。唇が底をお茶に誘う。夢と幅妙子も一緒に4人でマクドナルドへ。 夢と幅妙子は最寄りの駅の駐輪場に自転車を止めていて時間制で料金アップするからと帰る。唇は元気の無い底を心配して何か悩みごとがあるでしょう? と言ってくる。押しに負けて彼氏のハルが失踪したことを話すと唇は警察に連絡しようと言う。「心の準備が」と言う底に「任せといて。うまく話すから」と警察に走っていく。その会話を盗み聞きしていたらしいマクドナルドのクルー 免罪符揺 (永嶋柊吾 )が帰宅途中の底の後をつけてくる。「なんなんですか」と言う底に「子供の頃に父が失踪した 経験があるから色々とアドバイスできる」と揺は言ってくる。底は何度も断るもしつこさに負けて結局自分の部屋に入れる。自分が理由なのだろうか。彼氏の失踪状況を聞くと揺は底にTwitterやFacebookに彼氏の情報を載せて情報集めるようアドバイスするが底はTwitterやFacebookを知らない。揺は底にLINEも勧めるも底はLINEも知らない。そこに戦が訪ねてくる。戦は5年間別居している妻と離婚してきたから自分と付き合って欲しいと告白してきた(アフタートークの山崎彬さんと大塚宣幸さんの話によるとレミオロメンの 『粉雪』の歌詞で告白したらしいが気づかず )。

《31歳》

場面はカラオケルームの中。戦はコブクロの『粉雪』を熱唱している。底はスマホを弄って聞いていない。夢と幅妙子, 唇は盛り上がっている。夢と幅妙子が結婚してカラオケルームでお祝い。 底と戦も付き合ってる様子。「守りたい人ができたから結婚する」と言う夢。唇は幅妙子に「守られる感を出さないと」みたいなことを言っている。突然泣く夢。夢は『粉雪』の歌詞の「こな~ゆきぃ~ ねぇ,のねぇ,が良いよね。よぉ,とかいえぃ,とかじゃなくて」なんてことを言っている。「結婚して泣いてるんじゃないの? 」とふくれる幅妙子。近藤と幅妙子は底にも私たちを祝って歌って,と底に歌うことをリクエスト。底は中々曲を決められない。幅子がモーニング娘。の「ハッピーサマーウェディング」を選曲して入力する。曲が流れるが「知らない」と歌わず曲を途中で止める底。シラケた雰囲気に一瞬なるが夢と幅妙子は無理矢理歌わせたことを底に詫び底も夢と幅妙子にせっかくのお祝いなのに詫びる。底が夢と幅妙子に祝福の言葉を。(この言葉を具体的に忘れた。初演の観劇感想にSAISEIさんが書かれているように「ずっと守り続けてあげて。そして,守られていることの喜びをしっかりいつもアピールして。自分が経験した苦い想いを味わうことの無いように,二人にお祝いの言葉を述べる」といった内容だと思います)

底は揺に連れられてある会に参加する。揺は会のメンバー2人に父の失踪前後のロールプレイングを行われている。揺によると失踪した父に会っているようで心が晴れやかになるらしい。揺は失踪された人達が集まってやっているサークルみたいなものだから参加したらと底に参加を勧める。また「自分と会っていることを戦に言っているのか」と訊いてくる。底は「戦に言うと止められるから言ってない」と言う。だって元彼を探してるわけだから。この会に参加し始めてから底と戦の間がギクシャクする。
2人は別れることに。そして底はみんなの前から姿を消す。かつて自分が彼氏のハルにされたように。戦たちにとっては底が彼氏されたことと全く同じことをされたことになる。

《33歳》

底は失踪後例の会に参加しているみたい。出だしいきなり底は会のリーダー慮公平(山崎彬)の前に蹲り●●●●●している。慮公平は「ハルのは飲んだのか? 」と訊き底が首を振るとティッシュを渡して「出して」と言う。ロールプレイングの中で慮公平はハルを演じているらしい。底はハルが失踪した後に,一度,彼を電車の中で出会ったことがあると言う。

幅妙子は子供を乳母車に乗せて公園〔かどこかに〕散歩に行く。年配の男が席をゆずってくれた。会話の様子などから年配の男はどうも揺の父親免罪符保(植田順平)らしい。保は息子の揺の前に現れる。

夢と幅妙子は2人目の子供ができ病院に行く。 底と偶然再会。逃げようとする底を夢と幅妙子は花見に誘う。底は花見に参加するとそこには戦や唇の姿も。戦はもう結婚して子供もいるみたいだ。底も妊娠している。誰かが底の子供の父親の名前を聞くと,底は失踪した彼氏ハルの名前を言う。みんな「失踪した彼氏が見つかって良かったね」と言うが「何言ってるんですか? 」と底が言って話が噛合わない。どうも会のリーダー慮公平をハルと思っているみたい。公平も花見に参加しに来る。戦と唇は底と公平を罵り去っていく。

《39歳》

舞台上に一人取り残されている底。窓から外に出ていく。

投稿: KAISEI | 2016年9月29日 (木) 18時06分

SAISEI様

上記のようにあらすじを書いているとSAISEI さんのスゴさがわかります。毎公演なんて無理だね(笑)

ちなみに私の観劇履歴は

21日(水)劇団チョコレートケーキ

22日(木)Contondo→アカル劇場

24日(土)舞台工房SOLAーTobu.→劇団壱劇屋

26日(月)悪い芝居

1日(土)氏野里香プロデュース→オッドテーラーズプロデュース→表現集団Infinity

といったところです。匿名劇壇が行けなかったのが悔いです(T0T)

投稿: KAISEI | 2016年10月 4日 (火) 02時05分

『心の声が聞こえる教室』あらすじ:
アカル劇場声優系エンターテイメントステージ ガールズユニット第3弾『心の声が聞こえる教室』アカルスタジオ

「今にも消えてしまいそうな明日」の約1年前。
引きこもりだった梓が,夢を持ち,歌手を目指すまでの物語?
バラバラだった4人が本当の友達になるまでを描いた,
ヒューマン・エンターテインメント。

【脚本】SUZUKI-P

【演出】兵頭祐香(女優・演出家)

【出演】
望月千夏役    三木楓果
常盤梓役     荒金理香
小木曽文香役   阪上仁美
東雲由良役    佐藤里佳子
日下部彰役    宇野進之介
但馬勇人役    河本孝哉
田中順三役    川畑亮人

今にも屋上から飛び降りようとする女子高生望月千夏。それを止めようとする女子高生常盤梓。

数ヵ月前。クラスに一人の転校生が。常盤梓という暗そうな女の子。担任で日本史の田中順三先生が梓に座るよう指示した窓際の席には生徒会副会長の小木曽文香が座っている。どうも生徒会長の但馬勇人のことが好きで勝手に席を移動して勇人の隣の席に座り続けていたらしい。「このままでいいでしょう」と言い放つ文香に元の席に戻るよう命じる田中先生。梓とスレ違うとき舌打ちしそうな顔をする文香。梓は座席に座る前に席を袖で拭く。それを見た文香は梓に「私を汚いものと思ってるのね」とクラスのみんなにも同意を求め絡むが先生に止められる。

授業が終わり昼食時間。文香は「いつもみんなで食べてる場所だからどいて」と梓を席から追い払う。生徒会長の勇人と友人の日下部彰はパンを買いに行くが焼きそばパンは売り切れて勇人の分しかない。勇人は「日下部にやるよ」と言うが彰は「勇人君の分を貰えないよ」と遠慮する。それを引ったくって食べようとする千夏。「焼きそばパンはカロリー高いぞ」と千夏をおどす彰。千夏と彰は友達以上恋人未満な関係のようだ。食事中の彼らの話から彰の父は勇人の父に助けてもらって勇人の父の学校で働かせてもらっているらしい。そんなこと関係なく「彰と俺とは親友だ」言う勇人だが。。

ホームルーム。「文化祭の出し物がうちのクラスだけ決まっていないから早く決めろ,」という先生にみんなはイロイロな思いつきを言う。先生まで「ラブライブが良い」なんて悪ノリしている。勇人が「ちゃんと決めよう」と一喝する。文化委員の文香が決めることに。文香は梓が吊り下げられたお化け屋敷を提案。衣装など準備は全て梓に押し付けて自分はそれを監視する役,なんて言う。先生は梓一人でやるなんて,と危惧するも梓は一人でやると言って引き受ける。

文化祭が迫ってきたが衣装すらほぼできていない状況。それに気がついた千夏は梓に手伝おうかと話しかける。梓は「私に話しかけないで」と言うが千夏は構わず話しかける。話をしているうちに梓は千夏に「引きこもっているときにユーチューブで歌ばかり聞いていて歌手になりたいと思っている」という夢を話す。そこに文香と東雲由良がやってくる。

千夏を心配する彰。「勇人に逆らったらこの学校では生きていけない。梓と関わるな」と。

構わず千夏は梓と話をする。「次年度勇人の父が理事長の進学校の太陽学園に若宮高校は合併されるので来年からは文化祭はなくなるし今年も文化祭の出し物はなくそうって私たちのクラスは決めてたの。だからする必要はないんだよ」と言う千夏に梓は「その話は知らなかったけど私はずっとシカトされてたから任されるのがうれしい」と語る。「そういえば文化祭の準備をしたい人って言われたとき手を挙げかけてたよね」と梓にいう千夏。千夏は彰画のことが好きなことを梓に言う。友達以上に進展しないことも。梓は「彰は千夏のことが好きなんだよ」という。

文化祭の手伝いをした千夏をシカトする文香。このクラスでは勇人と梓が絶対的な存在らしい。二人に従って千夏をクラス全員がシカトする。千夏を交通事故で死んだことにしてご丁寧に席に花を置く。そして梓には話しかける。

授業が終わり文香が提案して勇人・彰・由良とカラオケ行くことに。梓は誘われるが千夏には誘わない。みんなが行った後,千夏は梓に「私とは関わらないで。せっかく仲間に入れてもらえたのに」というが梓は「私のせいで千夏がシカトされているのにそんなことはできない」と言う。

ホームルームの時間。「文化祭の準備が進んでないから出し物を止めよう」と言う文香。田中先生が「大丈夫なのか? やめるか? 」と梓に問うが梓は「やりたい」と言う。田中先生はクラスのみんなに手伝うように言うも文香と勇人は生徒会が忙しいことを理由に拒否する。先生は文香と勇人以外の生徒に手伝うように言う。

皆も手伝うように。文化祭の準備が完成する。焦る勇人。文香と二人の時に「太陽学園に落ちた時に父に散々叱られた。来年から中止される文化祭なのにクラスで出し物をやってしまったら父になんて思われるか」と心の内を吐露する。勇人を慰める文香。勇人は「あの人の怖さをわかってないんだ」と荒れる。勇人を思うあまり「何とかする」という文香。

焼却炉から焼けた衣装と大道具小道具が発見される。これで「出し物ができない」という勇人と文香に「お前らがやったのか」と食って掛かる彰。それを認めた勇人と彰が殴りあいの喧嘩になる。止めようとした田中先生も突き飛ばされて足を負傷。教室を飛び出す千夏。冒頭のシーンに。

梓が「どうして千夏が飛び降りるの? 飛び降りるとしたら私でしょう? 」と言って千夏が飛び降りるのを止めようとする。

哲学少女の由良がニーチェの言葉「いつか空の飛び方を知りたいと思っている者は,まず立ちあがり,歩き,走り,登り,踊ることを学ばなければならない。その過程を飛ばして,飛ぶことはできないのだ。」を引用して止める。

彰が由良の肩をつかんで後ろにやって千夏に自分が今まで千夏のことを好きだったことを告白する。

文香が衣装と大道具や小道具を焼却炉で焼いたのは自分がやったと言う。勇人のことが好きだったから勇人の気持ちに沿うためにやってしまった,と。

最後に勇人が土下座して謝り太陽学園に合格できなかったことで父親の希望に添えずにずっと苦しんできたことを告白する。

千夏が飛び飛び降りるのを止めてみんなで抱き合っているところに先生が脚を引き摺ってようやく来る。そして来年の太陽学園の合併が無期限停止になったと言う。勇人が若宮高校で日に日に元気になっていく見て」偏差値だけではない教育も大事だと考えたらしい。だから来年以降も文化祭はある,と。

文化祭に向けてクラス一丸となって準備する田中クラスの生徒たち。残り20日前からカウントダウンしていき。。文化祭当日,田中クラスの出しものは歌。歌い終わって終幕。

投稿: KAISEI | 2016年10月 4日 (火) 02時15分

>KAISEIさん

私の観劇お休み中に観られた作品の紹介、ありがとうございます。
けっこう大変でしょ。仕事以上に。
海外出張から戻って、東京出張がすぐにあったので、その新幹線の中で拝読しました。
チョコレートケーキはけっこう好みのネタだったかも。春よ行くなは以前に拝見しているのですが、あまり蘇ってこないですね。だいぶ話が変わったような。

有馬九丁目は、公演のたびに作品のスタイルがけっこう変わるので掴めていないところがありますね。
神話のようなものをベースにしたところがあり、そのあたりの知識豊富なKAISEIさんからの視点での解釈は一度聞いてみたいようにも思いますが。

投稿: SAISEI | 2016年10月12日 (水) 14時33分

SAISEIさん

劇団チョコレートケーキはSAISEIさんにも観ていただきたかったかな。良かったです。私が近代史に疎いこともあるかもしれませんがほぼ史実に沿った骨太な歴史物でしたが脚本・演出と役者の技量で楽しめました。本当に昭和天皇と牧野伸暎が大正天皇を二度葬ろうとしたか分かりませんが分かりやすくでも重厚に仕上げてありました。高齢者の乱入については終演後苦情を制作に言いましたが(笑)

アカル劇場は今年の2月にあった『愛のメソッド』で気に入った女性役者さんを追っかけてまして(笑) アカルスタジオではライトな作品ばかりでまだ満足できる内容の芝居が観られていないのですが今回は演出に兵頭祐香さんが入り少し面白い人間ドラマに。今後に期待です(笑)

舞台工房SOLAーTobu.はプロジェクトUZUのようにカーテンコール後も物語が続くという(笑) 力作でした。執筆中です(笑)

劇団壱劇屋もパフォーマンスの完成度が高かった。物語はもう一回観ないとうまく書けない(笑)

悪い芝居は細かい設定が変わっていたくらいで大筋は一緒だと思います。

氏野里香プロデュースはアカルスタジオのダンス公演。45分で1,800円は高いと思ってましたが観て満足。アカルスタジオのダンスレベルは高いです。オッドテーラーズプロデュースはオッドテーラーズの上田ダイゴさんの脚本『エイプリル・ゲーム』のたにがわさきさんの演技と劇団しし座所属の主宰槌谷直樹さんの掛け合いが最高でした。表現集団Infinityは土佐藩の武市半平太をモデルとした人物を描いた物語でした。

投稿: KAISEI | 2016年10月13日 (木) 01時25分

キイロノポップ×オッドテーラーズ

ご存知かなあ?

Odd Labo.1

http://ameblo.jp/mokku-0514/entry-12205960706.html

エイプリルゲームの脚本が欲しい(笑)

ダイゴさん大好き♥

投稿: KAISEI | 2017年2月 2日 (木) 12時44分

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