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2016年9月11日 (日)

熱き心に ~センチメンタルレクイエム~【街のトリカブト屋さん、GEKITOTSU公演】160911

2016年09月11日 GEKITONG-SPACE (75分)

チラシも入手してなければ、情報も無く、一昨日ぐらいにTwitterで激熱の芝居をしているという情報が入る。
その時点で、ご出演の役者さんは徳丸\1さん(舞夢プロ)と成瀬サキさんということを知る。作品の内容には触れておらず、とにかく凄く熱いことが感想として記されている。ちょっと気になったので、レトルト内閣さんの予約の回を変更していただき、足を運んでみる。
当日チラシを見たら、どうやら熱海殺人事件を脚色した作品。
そう言えば、数ヶ月前に熱海殺人事件の稽古をかなり悩みながらしていることを徳丸さんから伺い、ナルセケのお父さんから娘が出演するのでよろしくと言われたのを思い出す。
このことだったか。熱海殺人事件は色々な方たちの手でどう料理されるのかが、また興味深い作品でもあるので、きっと観に伺いますなんて答えていたので、気付いてよかったというものだ。

当日チラシに記されているあらすじによれば、舞台を警察の取調室から、AV撮影現場に置き換えている。それに伴い、あの部長刑事、伝兵衛は監督に、若いエリート刑事は助監督。愛人の女刑事は当然、AV女優に。犯人の金太郎はAV男優だ。金太郎は幼馴染のアイ子を熱海の砂浜でレイプする。そのリアリティーを追及しながら、レイプもの作品を創り上げるという設定になっている。
感覚としては、下記作品をベースにラストへの持って行き方は、少しオリジナルを組み込んだ感じだろうか。
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/post-9.html
これだけでは、下ネタでパロって、勢いに任せて演じられる作品だと想像しても仕方が無いことかと思う。だから、正直、これはあまり好みでは無いだろうと、少々テンションが落ちる。
かくなるうえは、なかなか観に伺えていない徳丸さんの味ある役者さん姿をきちんと見て、最近、女優さんとして成長著しく魅力が高まっているお気に入りになっている成瀬さんのお姿を楽しむ。
さらには、久しぶりに拝見するような気がするマナカさん(劇的ジャンク堂/まきこみじこ)のあの独特の真剣で真摯な姿の中に滲む面白さを味わい、演技派のイトー。さん(学園座)のクールに決めた熱演を目に焼き付ける。
こんな感じで楽しむしかないかなあと。

ところが結果は、過去、観てきた熱海殺人事件の中では最高だ。
確かにめちゃくちゃに熱いが、無秩序に飛ばしているわけではなく、きちんと緩急をつけており、弾けまくったおふざけシーンでも、誰かが場をまとめるような役となり、収拾がつかないようなごちゃごちゃにならないように、常に制御されている。かなり、緻密に計算された上で、パロって遊び、その中でも、原作に潜む人の狂おしい想いをきちんと描き出している作品に感激した。
ラストあたりの金太郎と女刑事の哀愁漂い、心が締め付けられるような劇中劇。それをじっと見つめる伝兵衛とエリート刑事の姿。
熱い動だけではなく無く、静の中に溢れ出す想いが叫び声となって響くような印象を植え付ける役者さんのすさまじい技量に感服。
珠玉の一品を味わえた満足感で一杯になる。
素晴らしかったと思う。

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