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2016年4月 3日 (日)

飴男 チームS【GOOOOO-TO-J】160403

2016年04月03日 アトリエS-pace (85分)

何か、勝手にコミカルな話を想像していたのに、けっこうえげつない話のように思えて。
頭がぐちゃぐちゃになって、よく分からないところがあるのですが、どうも、作品名のように甘いものだけで、繋がっている人の結びつきへの警鐘みたいなことを感じます。
飴のように甘い男。それは、自分の凄さを知らしめたいという欲から始まり、それに憧れて執着してしまう人々の欲望へと結びつく。
それは、やがて、結びついていたはずの人同士を破壊するだけの恐ろしいものへと変換されていく。
そんな表面的な甘さに囚われず、そこにある人の想いをきちんと受け止めて、味合わないとえらいことになりますよみたいなことを感じる、何か心モヤモヤ、嫌な感じの話でした。

大都市でもなく、と言って田舎町でもない、ごく普通のモリナガ市。
今は閉鎖してしまったが、そんな市に昔からあるお菓子工場。
飴夫の両親が経営していた。ごく平凡な父と、お菓子の開発において天才的な才能を持っていて、皆からスーパーヒーローだともてはやされていた母。
飴夫がまだ幼い頃、母は行方が分からなくなり、結局、死んだことにいつの間にかなった。
今は、ちょっとヘンテコなところがあるが、優しく、相変わらず平凡な父と二人暮らし。
身の回りの世話は、家政婦として雇った幼馴染のヒロミがしてくれる。ヒロミの両親はお菓子工場の従業員であり、母がいなくなったのと同時に、同じように行方が分からなくなった。父が、世間体を考えたところもあるようだが、可哀想だからということで、雇っているみたいだ。

そんな飴夫、母の才能を受け継いだのか、学校でスーパーヒーローだ。スポーツ万能、頭脳明晰、リーダーシップ、ケンカ上等と何でも出来てしまう。
飴夫の周りにはいつも人がいる。
そんな中でも、幼い頃から、よくみんなで工場に遊びに行った仲間たち。
自称、飴夫の一番の親友で、名パートナーだと言っているいつも元気いっぱいのトモヒト。
飴夫に何かあればすぐに助けを求める、あまり出来のよくないハジメ。
飴夫に露骨に迫る肉食系女子、フタバ。
同じく、飴夫に想いを寄せるが、気が弱く、内に籠って想いを膨らませているストーカーみたいになっているヨリコ。
そして、ヒロミ。
両親が行方不明になって以来、ほとんど口を聞くことも無くなってしまい、落ち込むヒロミをハジメ、フタバ、ヨリコは、何となくノリが悪いみたいな感じでいじめ始めた。家政婦として飴夫の家に出入りしていることも、女子からは嫌われる原因の一つとなったみたいだ。
子供のいじめは残酷だ。三人はヒロミの両親を工場で見かけたと嘘をつく。そして、ヒロミを閉鎖して薄暗い工場に煽るように向かわせ、その姿を楽しむ。トモヒトはそんな三人に反発し、飴夫に話して助けに向かわせたりしている。
そんなヒロミの味方の飴夫。でも、ヒロミの飴夫を見る目は冷たい。死ねばいいのにと思っているかのように。

最近、おかし人間という者が出没する噂が駆け巡っている。おかし人間は食べると甘く、頭が良くなる、綺麗になるなど、幸せになれるらしい。
三人は疑いながらも、少し信じているみたいだ。ハジメは飴夫に一緒に探そうなどと誘いかけている。
そんなのいるわけない。それより、ビッグフットがこの町には潜んでいると、一人、大騒ぎしているトモヒト。飴夫におかしなことに付き合うなと忠告する。
飴夫もそんな噂にまともに対応する気はない。それより、おかし人間狩りと称して、暴力で町の人たちを襲う連中のことを危惧している様子。

そんな中、ハジメは、覆面をしたおかし人間を名乗る者を傷つけてしまう。おかし人間は倒れて動かない。
助けにやって来た飴夫は、悪いことをしたのだから、きちんと警察に事情を話そうとハジメを説得する。しかし、おかし人間は再び起き上がり、飴夫を襲う。
ハジメはその様子を、やっぱりおかし人間はいたんだと助けもせずに興奮して見ている。
3日後、意識を失っていた飴夫は目を覚ます。
飴夫が学校に行くと、これまでと様相が変わっていた。
自分はおかし人間を食べたから、飴夫と同じような優秀な人間になったと騒ぐハジメ。傍にはフタバもべったりとひっついている。
ハジメは、これからは自分がみんなのリーダーになると宣言。そして、おかし人間を食べたから、おかし人間のことが良く分かるようになったのだと、飴夫がおかし人間だと言い出す。
飴夫の親友だと思っているトモヒトは、そんな馬鹿なはずは無い、身の潔白を証明するために皆の前で、飴夫の腕に噛みつく。
しかし、その味は甘かった。

飴夫は自分の正体を知る。
母が開発した薬の影響で、自分がおかし人間になってしまったことを。
そして、その症状を抑えるために、父はずっとヒロミに指示して、食事に抑制薬を盛られていたことも。
ハジメは学校で、今や宗教の教祖かのような振る舞いをしている。おかし人間を解体して作ったお菓子を皆に配り、自分に従属させる。
しかし、そのお菓子も底を尽きる。
求心力を失ったハジメに対して、飴夫は自分が真のおかし人間であることを伝える。
自分の才能を皆に認めてもらいたかった母。そんな母は、皆から求められるおかし人間を開発した。自分は、皆に食べられることで、その素晴らしき存在を確かにすると。
皆は一斉に、そのおかし人間の自己顕示欲を吸い取り、自らの幸せを手に入れるかのように飴夫に群がる。
そんな飴夫をヨリコは、自分だけのものにしようと連れて逃げる。

一方、トモヒトは、飴夫の父から全ての事情を聞く。
薬が必要。でも、あそこまで症状が進んだら、工場に保管した原液を使わないといけない。
しかし、父はこれ以上、おおごとになることを避けるかのように、その場所を言わない。トモヒトはそんな父を殴り飛ばして、薬の原液を手に入れる。
ずっと楽しかった。自分はとにかく、ただあの頃の平凡な日常が戻ればいい。
追われる飴夫と飴夫への独占欲に囚われたヨリコ。
おかし人間に自らがなろうと追うハジメとフタバ。フタバは自らの行動に疑問を抱くが、フタバの嫉妬、妬みから膨れた権力欲による暴走、そして、他の人たちのその甘さで幸せになるという欲望を抑えることは出来ない。
トモヒトも、いつの間にか飴夫を救うのではなく、自分の求めていた楽しい時間を再び得るという自己本位な欲望に憑りつかれている。
そんな飴夫を奪い合うという収拾がつかない状況で、ヒロミは飴夫を奪還し、自分のことを語り出す。
飴夫の母は飴になった。その飴を父は食べられなかった。だから、ヒロミが食べた。でも、それは自分が母になるわけでもなく、妻になるわけでもない。自分が自分として生きるために。
幼い頃に工場で二人で会話したことが思い出される。
もし、飴になってしまったら。飴夫はヒロミが飴になっても食べないと答える。
でも、飴夫が飴になったら。ヒロミは少し考えて、食べちゃうかもと・・・

最後の方は頭、ぐちゃぐちゃになってしまったので、よく分からない。
作品名やチラシに書かれたあらすじから、アン○ンマンみたいなコミカルな話と思っていたので、意表を突かれた。
実は、そんなこともあって、ちょっと仕事で完徹明けだけど、まあ、きっと楽しい話だから大丈夫だろうと思っていたが、寝ることは無かったが、そんなに頭、もう回らないよと後半は泣きが入る。

アン○ンマンは、自分の美味しい身体を皆に分け与えて、きっと愛とか勇気とか希望とかを与えるのだろう。
でも、それは本当だろうか。人間がそんな甘い身体になったら、どうなるか。
そんなことを、人が持つ闇を浮き上がらせる感じで描いたような話に感じる。
まず、どうしてそんな自分の身体を甘くするのか。
そこから、既に自己顕示欲とか承認欲求の観点から始まっているようである。
その甘さは、意識せずとも、優劣を生み出し、そこに嫉妬や妬みを生み出す。
劣な者は、優の者に成り代わりたいという権力欲や、その者を身近に置いて占有したいという独占欲を膨らます。優の者は、劣な者どもに、自分の存在を植え付けることで、自分を表現しようとする。歴史上の権力者とかにあったりする話ではないか。そのことは、自分自身の人生を本当に生きているのか、疑問が生じるものである。
自分らしく生きるなんてことは、どこかへ行ってしまい、他人との比較、他人ありきで自分の人生が進み始めているかのようである。
そして、その妬みや嫉妬は争いを引き起こす。
争いは、自分と他人という関係だけではない。きっと他人だけならば、おかし人間狩りみたいな形でとどまるだろう。牽制し合うことで、本当の破滅までは行きつかないようにも感じる。
でも、実際は家族や友達、仲間と、他人ではあるが、何らかの形で心を寄せ合っていたはずの人間関係の間に入り込んでしまう。
そうなると、互いに疑心暗鬼になって、どうしようもない。
根が深いとかいうみたいな感じか。

結局は、文字通り、甘いことで繋がる人間同士など、いとも簡単に結んでいた手は離され、いつしかその手で傷つけ合うようになることを示唆しているのだろうか。
おかしの甘さ。物品や金銭みたいなものか。
それだけで、得られていたかのような幸せはきっと虚像なのだろう。
甘さの中にあるであろう、人の想い。
アン○ンマンだって、単に食料を渡しているわけではないだろう。そこに、困っている、辛い状況にある人のお腹も満たし、心も満たしてあげたいという、気持ちがそこにはあるはずだ。
おかし人間は、甘さだけだったのだろう。そもそも、自分のための甘さなのだから。
それでも、その甘さが絶大に私たちには魅力的であり、それに囚われてしまう悲しく愚かな人間の姿を見て、少しでも人への想いを大事にしたコミュニケーションを図ろうとしているのかな。

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