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2016年3月14日 (月)

MOON【ユリイカ百貨店】160313

2016年03月13日 元・立誠小学校 音楽室 (70分)

昼の回は、子供たちも観劇できるようにしている公演。
託児ワークショップがある回を選んだのだが、別に必ず預けないといけない訳では無いようで、結局、小さなお子様たちと一緒に観劇。
まあ、泣いたりお喋りしてうるさいわなと、少し嫌な感じがしていたのだが、今の子はずいぶんと賢いものだ。
全然、許容できる範囲のお喋りをする子が1人いたぐらいかな。後の子たちはおとなしくしっかりと観劇。観劇中、お喋りする学生、大人たちは、この姿を見て自分たちが恥ずかしいと思って欲しいものです。

ちょっと、受付からかわいらしく、お子様がチケットをもぎる。綺麗には当然もぎれず、これがまたかわいらしい。どうぞと当日チラシをもらって、おっさん一人観劇なので、いつもとは異なり、空気を読んで最後列に座る。
作品もとてもかわいらしいものだ。
上手くできていて、確かにこれなら大人も子供も楽しめる。
視覚や聴覚での楽しみを純粋に受け取れる子供なら、魔女たちの素敵な衣装、絵本のような舞台美術、ミュージカル調の楽しく美しい音楽、驚きの人形のマイムパフォーマンスと存分に楽しめるだろう。
そして、話としては、人が人を想う気持ち、笑顔で一緒にいたいという、心温かく描かれるものに心を打たれて感動する。
人を好きになることで生まれる溢れる喜び、笑顔の素晴らしさ、そして、ちょっぴりとした苦味なんかは話の内容は分からずとも、どこか感じることが出来るような素敵な作品でした。

明日に控えた万国博覧会。
それに出演する魔女三姉妹。魔法は夢。子供たちはとても楽しみにしている。
そんな魔女三姉妹は、いつものように長女と次女がケンカ。
卵は半熟か固めかなんかで揉めている。
三女のミイは、いつもそんな姉たちに流されるだけ。どちらでもいいと自分の意見を言えない。今は亡くなったばあばも、姉たちには優しく、自分には厳しかった。だから、自分に自信があまり無い。本当に心から笑うことができないでいる。
結局、オムレツにすればいいということで解決。
これで晩御飯が食べられる。そう、魔女三姉妹は、三位一体になって初めて魔法が使える。その魔法でオムレツを。
と思ったら、魔法がなぜか使えない。
まさか。次女が怖れた顔をして、ミイを問い詰める。
ミイは絵ハガキに写っている男に恋をしていた。三日月に座る紳士な男の姿。
魔女は恋をしたら、魔法が使えなくなってしまう。
明日の夜の万国博覧会でのイベントは特別だ。このままでは台無しに。
魔女たちはその絵ハガキを作ったアストロ写真館を訪ねることに。

アストロ写真館。
兄弟は明日の万国博覧会の準備で忙しい。
弟は人形を作っている。泣いている子を笑顔にしたい。だから、その人形は笑っている。でも、泣いている人形を作って、一緒に泣いて笑えるようにしてあげることも必要なのかも。そんな優しい想いが込められた素敵な紳士の男性人形を作った。ミカヅキと名付ける。
カメラマンの兄は人の笑顔を撮るのが苦手だ。たぶん、自分が笑顔になれないから。だから、どうしてもシャッターを切るのが遅れてしまうみたいだ。でも、弟が作ったミカヅキの写真はとてもいい笑顔で写せた。
万国博覧会のために、その写真を絵ハガキにして多くの人に配った。
この絵ハガキを持って来てくれた人をみんな笑顔にしてあげたいと思っている。

ミイがアストロ写真館にやって来る。
この恋をあきらめるために。
兄弟は、男が人形であるという真実を言えないでいる。
でも、ミイはそんなことを知らずに、素敵な写真が大好き、ありがとうと言ってくる。
兄は、ミイの写真を撮る。あの人と同じ三日月に座って。
最高の笑顔で写すことが出来た。
ミイはその写真を気に入る。自分が今まで出来なかった笑顔がそこにあったから。
きっと恋をしているから。この写真館だから。
ミイは男に会いたい気持ちを募らせる。
あの人も私のことを好きになってくれるかしら。

そんなミイの姿に長女と次女は、何とか恋をあきらめさせようとする。
絶対、会わせてはいけない。もっと好きになってしまうかもしれない、好かれてしまうかもしれないから。
だから、姉たちはミイにあなたは魅力が無いからときつい言葉を投げかける。
でも、純粋に男に恋するミイの姿を見て、次女は応援したい気持ちを持ち始める。
そして、長女は自分が恋していた時のことを思い出す。ばあばが亡くなる時。実は長女は恋をしていた。だから、三位一体となれず、ばあばを魔法で救うことが出来なかった。その人とは、ばあばが亡くなった後に、嫌いだと言って別れた。つらい想いをミイにはさせたくない。でも、あの素敵な笑顔を消したくもない。

弟は真実を伝えるべきか悩む。
どうしたらいいのか、ミカヅキ。
そう人形に声を掛けていた時、部屋にいたミイにその姿が見つかる。
ミイはショックを受けるものの、出会えた喜びを露わにする。
兄は、人形を操る。ミイに笑っていて欲しいから。
ミイは、自分が笑顔になれることを知った。だから、また笑うことが出来る。
好きになる、会いたくなる気持ちも知った。だから、また好きになって、出会える。
好きになって、会って、したいこと。それは、きっと一緒に笑い合うこと。
ミイの恋する気持ち、それを信じて支えたい長女と次女の想い、人の笑顔を見たい兄弟の想いは、いつしか人形を勝手に動かしていた。

万国博覧会が始まる。
アストロ写真館の三日月。なぜ月なのか。太陽だと丸いから座れない。それだけでは無い。
月は自分の力では輝けない。でも、太陽が輝かしてくれて、あんなに綺麗に夜空に映し出されている。笑顔で輝く人のそばには、必ず、そんな笑顔にしてくれた人がいる。そんな想いを込めて、月と一緒に写真を撮っている。
舞台に立つ三姉妹。みんな笑顔だ。
大切な人に素敵な夢を、虹を見せてあげたい。みんなに自分たちと同じような笑顔をプレゼントしたい。
三人の気持ちが三位一体となった時に、その夜空に、誰もが輝く笑顔となる素敵な景色が映し出される・・・

人の笑顔を願う者がいる。
その願いは、いつの間にか、人だけでなく自分を笑顔にしているかのような。
そして、その笑顔は、人を前に進ませる大きな力となる。
もちろん、前へ進んでも、辛さや悲しみが待ち構えているかもしれない。
でも、あの時の笑顔を忘れなければ、勇気持って進める。
きっと、笑顔になれるし、またそんな笑顔にしてくれる大切な人と出会える。
大切な人と出会って、また笑い合おう。
そんな楽しみを胸に抱いて、今を生きていく素敵な人たちの姿が映し出されているように感じます。

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