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2016年3月12日 (土)

僕らはそこにいる【STAR☆JACKS】160312

2016年03月12日 STAR☆JACKS Studio (70分)

The Rising Generation's Act 宴と称して、劇団の若手の男たちが創り上げた公演。
まあ、分かりやすく言えば、どうしても舞台にいるだけで威圧的な存在感が出てしまう、あのお二人をのけもんにして、ちょっと羽目を外したくらいの楽しい公演をしてみたといったところだろう。
確かに普段のSTAR☆JACKSの公演に比べれば、信じられないくらいのはっちゃけ具合である。
でも、それがまた楽しい。
そして、楽しいだけで終わるなら、正直、大したことだとは思わない。若手と言っても、これまで拝見した中では実力派の役者さんが揃う。面白いことするくらいなら、むしろお手の物だろう。
さすがだ、やっぱりSTAR☆JACKSだと思わすだけの、この劇団が公演する作品の多くにある、男の生き様を描く芯がしっかりと感じられた。
むしろ、ちょっとおふざけ展開なだけに、その部分が突出して際立つくらい。

少年。未来を担う若者。
そんな若者が、あの時代、変わりゆく世の中や、大人たちの欲望に翻弄されながらも、自分が信じる道を切り開くために懸命にその時を生きる。必ず、より良き未来が訪れることを願って。
そんな若者と触れた、現代を生きる若者が、また、未来を見詰める。そこに確かにいた人たち。それは僕たち。
僕たちが生きた証が、未来へと繋がる。
今、懸命に生きる僕たちがいるから、きっと輝く未来が生まれる。そう信じて生き抜く若者の姿は、この素晴らしき劇団、演劇界の未来を担う若手としての決意を作品に込めたようにも感じる。

<以下、ネタバレしますので、公演終了まで白字にします。公演は日曜日まで>

いつものようにアイドルライブで盛り上がるトモハル。
突然、時間が止まり、お目当てのあっちゃん、ゆうこ、ゆきりんも動かない。
少しやましい考えが頭に浮かんだその時、青ダヌキとパツパツの少年が現れる。ドラ○もんと、の○太。
彼らは理由を語ることもなく、この空間で動いているということは、一緒に旅をする者なのだろうと、おかしな乗り物にトモハルを載せる。
タイムマシン。時空警察に追われながら、目指すは幕末。大きな爆発音と共に、トモハルはどこかにたどり着いた。

気付くと、目の前に、間近で見たらかなりのブスだった、あっちゃんがいる。
と言うことは、タイムトリップは嘘なのか。それとも次元が違う世界、過去の時代とかなのか。
あっちゃんは、これから歌舞くのだとか。
口上を聞き始めてすぐに、今は江戸時代であることがあっさり判明。驚き半ばに、あっちゃんが踊るならと、オタ芸で盛り上げ始めるトモハル。
どうやら、1753年、平賀源内がエレキテルを発明して以来、生活は便利になったものの、源内の金への汚さにより、世は乱れているらしい。そんな源内も今や三代目。源内は国内の文化を外国に売って金を儲けようとしているようだ。そんな今は1853年。習った歴史でならば、ペリー来航の年だ。
あっちゃんは、そんな源内をやっつけようとしている。
あっちゃんに、自由の戦士を名乗る、恐らくは見た目通りのバカが襲いかかる。源内の雇われらしい。あっちゃんは、見事な動きでその男を倒し、かっこよく去って行く。

源内には、シンジという息子がいる。
シンジは、父の強引な政策に違和感を覚えており、父と息子の確執が生まれている。
源内は、亡き妻が開発した汎用人型ロボットを完成させる。
シンジにとっては、亡くなった愛する母が世の人のために役立ち、幸せになることを願って発明したものを、父は兵器として開発し、幕府を叩き潰すつもりである。
母は幕府によって殺された。だから、父は復讐すると言う。それが正しいことなのか、母が喜ぶことなのか。まだ、少年のシンジには、その答えが分からず、父に流されるだけだ。

トモハルは、町中を歩いていると、わさび爆弾屋に出会う。何のことはない。幾つかのお菓子の中から、わさびたっぷりのものを選んで食べれば勝ち。
そこにシンジや、あの戦士もやって来て、勝負。
運がいいのか悪いのか、シンジは見事にわさびのお菓子を食べることに。
そんなこの時代の流行のお遊びを楽んでいる間に、源内は寺院を焼き払い、国を滅ぼそうとする。
あっちゃんは、現れたゆきりんの助けも借りて応戦。
でも、とてもかなわない。
それでも、あっちゃんは懸命に戦う。歌舞き続ける。
その姿に、シンジは、自分が考えていることを信じてやってみようと決心する。
シンジは母が発明し、父が完成させた汎用人型ロボットを動かす。エヴァン○リオンがこの世に誕生した瞬間だ。
誰の命令でも無い。父に言われてでも無い。
エレキテルの力で動かすのでは無い。母の想いを受け止め、今、自分が正しいと信じる意志の力でロボットを動かす。
シンジは父に認めてもらいたかった。父は失うことになってしまった家族の時間を取り戻したかった。互いに、家族の絆を大切にして、失った過去の時間を取り戻し、今を、未来を共に生きたかっただけ。そのかけ違いが、おかしな大義を生み出し、日本の未来を危ぶむような状況に陥ってしまったみたいだ。
父と息子は今、ようやく認め合うことが出来た。
しかし、父のロボットの暴走は止まらない。
熾烈な戦いの末、シンジは自らの命を犠牲にして、最後の力をこれからの日本のために振り絞る。その力は父の過ちを打ち砕く。
その衝撃で元の世界に戻ったトモハル。

トモハルは、自分がタイムトリップしたあの時代のこと、出会った人たちのことをノートに全て記録している。
確かにあの時代にいた人たち。
自分のノートにもしっかりと記されているし、自分の心にしっかりと刻み込まれている。
トモハルは図書館に行き、歴史を調べるが、あの人たちの名前は全く出てこない。
記された歴史は本当なのだろうか。真実はどこにあるのか。
そんなことを考えながら、歴史に触れるうちに、いつしかトモハルは歴史学者になる。
分からなければ、また自分の目で確かめればいい。
たしかに、あの時代に皆はいたのだから。
すぐには無理でも、未来はこれからだ。
子孫がいつしか、タイムマシンを開発し、自分の下にやって来てくれるだろう。その未来に繋げるために、自分は今を生き抜けばいい。
そして、その子孫の名前はきっとの○太で、青たぬきのドラ○もんと、一緒にやって来るはずだ・・・

タイムトリップもので、コミカルさもふんだんに入れているから、話の整合性うんぬんを言及すると、なかなか厳しいものはありますが。
元ネタもあまりよく知らないし。
まあ、そこは目をそらし、単純に楽しみながらも、若者が懸命に生きる姿に心を打たれたらいい作品でしょう。
自分を守るのではなく、人を守る、背負う、未来を託すために生み出される力の強さ。
人を想うことが、どれほど、自分自身を成長させるのか。
生き悩む者たちに、その誇りある生きる道標を与えてくれるような話のように感じます。

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コメント

楼主,请原谅我的自私!我知道无论用多么华丽的辞藻来形容楼主您帖子的精彩程度都是不够的,都是虚伪的,所以我只想说一句:您的帖子太好看了!我愿意一辈子的看下去!
情趣内衣 https://www.sesexy.com/qingqu.html

投稿: 情趣内衣 | 2016年3月20日 (日) 17時51分

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