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2015年11月22日 (日)

猩獣【竹村晋太朗presents 劇団壱劇屋】151122

2015年11月22日 HEP HALL (60分)

シビれる舞台でした。
劇団色でもあるのでしょう、真摯な立ち振る舞いが非常にはまる作品だと思います。
人が人を想う気持ちが、憎しみや悲しみから生み出される凍った負の力を溶かし、温かみある優しき心へと変えていく。
そんな渾身の想いが込められた一振りが、殺陣というアクションで素敵に表現されています。
感動。見事な作品でした。

<以下、ネタバレしますので、公演終了まで白字にします。公演は月曜日まで>

猩獣。
かつて、悪い男から白い花を持つ女を助けた時、己の醜い姿のためか、女に差し出した手を拒絶されたことから、人に災厄をもたらすようになった。それをおさめるためには、白い花を持つ女を差し出さなくてはいけない。

ある村。
仲睦まじい男と女、隆太郎とみどり。村人たちもその仲は周知している。
晋太朗は、みどりに想いを寄せているが、言い出せない。隆太郎とは友達でもあるから。隆太郎がみどりに色とりどりの花束を渡すのを見て、自分の手にしていた白い一輪の花を懐にしまう。切なき恋に心を痛めながらも明るく元気いっぱいの姿を見せる。
そんな村に黒装束の軍団がやって来る。大きな体をした長らしき男、和則は、女をはべらせ、村の女たちを品定めしている。
みどりが目をつけられ、連れ去られそうになる。
隆太郎や友達の綾香、真輝らは、必死に止めようとする。
しかし、長の周囲は、腕っぷしの強そうな武芸に秀でてそうな者、人を殺めることに快感を抱いているかのような狂気的な空気を漂わす者で固められており、抵抗の術がない。
晋太朗も、みどりを助けるべく、軍団に反意を翻すが、逆に斬りつけられてしまう。
みどりはさらわれ、隆太郎たちは必死に後を追う。

倒れる晋太朗の下に猩獣が現れる。
晋太朗は、みどりを助けるために、自らが猩獣となる決断をする。
連れ去られたみどりに白い花が届けられる。
猩獣にみどりを差し渡す気が無い軍団長は、部下に白い花を渡し、猩獣を倒すように命じる。
まずは、豪快な槍の使い手、正年。
しかし、晋太朗扮する猩獣の返り討ちにあう。
またしても、みどりの手には白い花が。
今度は動きのキレる短刀の使い手、青弘。青弘は、村人である綾香や真輝を連れて行き、共に戦わせる。
晋太朗は、二人を傷つけることのないように、青弘をねじ伏せる。
次々にぶざまにやられて帰って来る部下たちに和則も苛立ちを隠せない。
そんな中、また白い花。
戦うことを楽しんでいるかのような妖術使いの里那の出番。
放たれる炎に苦戦を強いられるが、晋太朗はこれも撃退。

もはや和則自らが赴くしかない状態に。
しかし、和則は戦うことに恐れおののいている。そんな情けなき姿を見せる和則を、戦う狂気に憑りつかれているマサノリは刀で斬りつける。
和則は倒れ、その隙をついて、隆太郎たちはみどりを連れて逃げ出す。
マサノリは追っ手を率いて、隆太郎たちを追う。隆太郎、綾香、真輝らは、みどりを守りながら応戦。
一方、晋太朗の下には、敗れた正年、青弘、里那らが3人がかりで再び襲いかかる。
晋太朗は、これを討ち破り、傷ついた体で必死に隆太郎たちの下へ。
そこでマサノリを討ち破り、皆を救出する。
しかし、猩獣の面を被り、それを取ることが出来ない晋太朗は、あの恐ろしき猩獣だと思われ、隆太郎らに剣を向けられる。どうしていいのかも分からず、ただ悲しき想いを抱きながら、晋太朗はその場を逃げ去る。

逃げ切った先で倒れ込む晋太朗の姿を見て、猩獣は自分のかつてのことを思い出す。
助けた女から拒絶されて、このような人に災厄をもたらす化け物になってしまった自分。
晋太朗に同じ道を歩ませるわけにはいかない。
面を外し、もう一度、人として村の仲間たちの下へ帰るように説得。一本の白い花を手渡す。
たくさんの色とりどりの花束よりも、自分の想いが真摯に込められた白い花。
村では、無事に救出された隆太郎とみどりが、村人たちから祝福されている。
皆から花を手渡され、二人の手には一杯の色とりどりの花束。
そこに、晋太朗が現れる。
無事だった喜びから、晋太朗の下へ涙を流しながら駆けつける隆太郎。
晋太朗は、猩獣からもらった白い一輪の花をみどりに手渡す。
その白い花はみどりの手で大切に掴まれる。

少しあやふやなところがありますが、こんな感じの話だったと思います。
どうしても、アクションに見惚れてしまいますからね。しっかりと話を追うのは難解です。
役名が猩獣以外は分からないので、役者さんのお名前にしています。
隆太郎のみどりへの愛。
そんな愛の育みを大切に守ろうとする村人たち。
隆太郎のように、表に出すことは出来ないけど、同じようにみどりを大切に想う晋太朗。
そんな人が人を想う気持ちの力強さに、かつての裏切られた、拒絶された悲しみを抱く猩獣の冷たい心が少し溶けて、温かみをもう一度持てるようになったみたいです。
守りたい、幸せになって欲しいという、人への想いが、殺陣という渾身込めた一振りで表現されており、それは、憎しみや怒りから生まれる人を傷つける力を抑え込めるという姿が見出されているように思います。

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コメント

SAISEI

あやふやどころかお見事というしかないあらすじですね。

観てる最中どう解釈したらいいのかな、というところはありましたがまあ殺陣を楽しめばいいか、と割りきって観てました。

小刀さん、炎使いでしたか? なんやろな?、と。

最近当日パンフもあまり観ず、で。っていうか当日パンフありました?

投稿: KAISEI | 2015年11月25日 (水) 16時52分

SAISEI様

前コメ、様抜けました。失礼しました。

投稿: KAISEI | 2015年11月25日 (水) 16時57分

>KAISEIさん

セリフ無し作品は、自分の頭の中で話の流れが混乱すると、ぐちゃぐちゃになってしまうことが多いです。
まあまあ、あらすじが書けているということは、分かりやすいようには創られているのだろうなと思います。

小刀さん、キョンシーかな。
何か、無邪気に大量虐殺するイメージで燃やすみたいなイメージだったのかも。
当日パンフは、役名無しのアルバムみたいにご出演の役者さんの写真が載っている紙があったのでは。

投稿: SAISEI | 2015年11月25日 (水) 17時56分

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