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2015年3月13日 (金)

オルタソフィア -憂国の革命因子-【劇団ZTON】150312

2015年03月12日 京都府立文化芸術会館 (110分)

今、私たちが抱える問題をベースに、近未来におけるそのより良き社会への革命の在り方を描く。
今の否定から革命は生まれる。でも、否定から生まれるものは、憎しみや恨みにゆだねられた単なる破壊行動。
愛を持つ。愛ある革命とは何なのか。私たちが経験したことから得る想いを真摯に考えて、未来を見詰める。
様々な立場で、そんな覚悟ある厳しき愛を貫いて、戦う人たちの姿を、お得意の殺陣を駆使したエンタメで壮大に魅せる作品でした。

<以下、あらすじがネタバレしますので公演終了まで白字にします。公演は土曜日まで。せっかくの大作なのに、後2回しか公演がありませんので、お時間ある方は是非>

はるか未来なのか、近未来なのか、人類は地球から宇宙のある地に移り住む。
人類は、かつての地球でいう国のように、コロニーを形成し、各々、独自の発展を遂げる。
舞台は、そんなコロニーの一つ。
このコロニーでは、人工知能エレフの存在により、人々は豊かな生活を営んでいる。エレフは生命維持装置をも管理し、国民の命を守るだけでなく、常に高度な演算を行うことで、人々に最適な道を選択できるように機能する。
その成果は、今日の移住100周年記念の日を迎えられたことで明らかである。そして、このエレフによって、これからの更なる発展も期待できる。
コロニーの首相は、国民たちに声高らかに宣言する。
その時、銃声が響き、首相が倒れる。同時に爆発音も。

テロ発生。
公安が動き出す。
課長の指示で犯人探しが始まる。現場でのリーダーは、ソフィアという女性。彼女の軍人としての腕はもちろん、真っ直ぐな正義感に憧れや敬意を抱き、集まった部下たちで形成されているチーム。
犯人はザイン教授。首相の言葉は全て嘘。エレフは私たちを豊かにはしていない。そんな犯行声明を放送している中、捕まる。
厳しい尋問にも、ザイン教授は愛のためとしか答えない。

ザイン教授の模倣犯なのか、ローンウルフと名乗る数々の者がテロを繰り返す。
公安が捕らえるが、ザイン教授の意志を継ぐためとしか言わない。
そして、そんなテロリストを公安とは別に裁き、容赦なく亡き者としていく集団が現れる。自分たちこそが真の革命を起こす、名も無き革命軍を名乗る。

収まらないこの状態に公安は苛立ちを隠せない。
ローンウルフは次々に現れるし、名も無き革命軍はその活動の真意を明らかにしない。
そんな中、ある共通点が見えてくる。
テロリストたちは、みんなザイン教授の講義ビデオを聴講している。そして、首相暗殺後の犯行声明放送を聴いている。
ただ、それだけではあまりにも条件に合う人の数が多過ぎる。さらには、ソフィアをはじめ、公安の中にもその条件にはまっている者がいる。
何かもう一つの革命行動を起こさせようとする因子があるはず。ザイン教授はそれが何かを知っている様子。三つ目の革命因子。

革命には三つのステップがあるという。
一つ目はまず理論を頭に入れること。二つ目はそれを周知させること。そして、三つ目が人々を扇動すること。
ロンリーウルフを名乗るテロリストは、みんなステップ2止まり。自分だけで革命は起こせない。
その点、名も無き革命軍は違う。彼らは、貧民層の人たちの意識を煽り、革命に参加させている。その動機付けとなっている事の一つがエレフの存在。
エレフは万人が豊かな生活が出来るような答えが出る演算をしていない。出来ないのかもしれない。エレフに自分たちを、これからを任せていいのかという疑義が生じるのは当然の流れだ。貧民層の人たちは、自分たちに光ある未来を見せようとしてくれる名も無き革命軍に全てを託す。
さらには、かつて、このコロニーが他のコロニーと戦争をしていた頃。エレフの演算は全て裏目に出て数々の兵士が亡くなった。エレフの指示を破り、自らの命を投げ打つ覚悟で戦況を打破した勇気ある男により勝利を得たが、家族を失った貧民層の人たちや、名も無き革命軍に所属する兵士たちは、エレフに大きな疑いを抱いている。
エレフに対する疑いを抱くことが三つ目の革命因子なのだろうか。
でも、エレフのかつての気まぐれともいえる戦争における演算で、多大な被害を被ったのは公安の者たちも同じである。
ソフィアは公安としてエレフを守る立場を貫きながら、テロリストや名も無き革命軍との戦いを繰り広げる。
そんな中、重傷を負い、遂に力尽きる日がやって来る。
しかし、名も無き革命軍の中で、貧民街出身で人を殺し続ける自らの行動に疑念を抱く者に救われる。
ソフィアはそこで、貧民層の人たちと触れ合う。
今まで、知識としてしか頭になかった貧民層の実態。そこに住む人たちの純粋で優しく、力強い生き様。
そして、ソフィアは三つ目の革命因子を自らの頭で答えを導き出す。
それは、・・・

人工知能による管理社会、そこで生まれる格差、銃弾一つが貴重であるような物資不足、電力供給の問題・・・
今、私たちが直面して、これからに不安を抱える問題たちが、何らかの形で行き着いた一つの世界となっているような設定みたい。
狭義として、エレフを原発みたいなものとして捉えることも出来るように感じる。

エレフは擬人化されて登場する。
その姿は、人々に崇拝されていながらも、自らの限界を知り、存在に悩んでいるよう。
自分自身の存在は、人々を確かに豊かにする。しかし、それは万能ではないし、戦争のように突発的な事態においての、自らの能力は、逆に災いをもたらした。
単純に、兵士を駒のように見立てた計算上、最適だと考えられる戦略よりも、一人の男の熱意に動かされる人々。信じる心や、自分はもちろん、家族や他人を守るという覚悟ある想い。
人間は、管理されて決められたまま生きているのではなく、自らの経験や想いに従って生きている。それが、逆境を生むことがあるのかもしれないが、自らで決める覚悟をしての行動なので、失敗しても、また未来へと次に繋げることが出来る。
エレフは自分の限界を知り、人に憧れに近い興味を抱いたのか。自らのこれからの存在を、人々にゆだねる。

ローンウルフたちは、単に革命という言葉に憑りつかれているように感じる。二つの革命因子のみで動く。だから、賛同を得ることは無く、革命のステップ3には決してたどり着かない。
名も無き革命軍は、貧民層の未来という大義を掲げる。ソフィアが出した三つ目の革命因子。それは貧困を知ること。自らの目で見て、経験する。それが革命の原動力となる。
全てが揃っている。そして、ステップ3の段階にある。
でも、彼らの革命は成功しない。未来への基盤とはなったのだろうが。
それは、エレフを否定するというただ一点からの革命行動だったからなのではないだろうか。
憎しみ、恨み、破壊・・・
壊してしまう。決して初めからそうだったわけではないのだろうが、それだけが目的になってしまい、同調しない者は全て敵となる。貧民でなければ、人にあらずぐらいの考えで動くようになってしまい、視点を変えれば、彼らは豊かな階層の人から見れば、自分たちを脅かす殺戮者になってしまっているかのようだ。
ザイン教授の革命理論は、恐らくそういうものではなかった。自らの革命行動の理由に愛という言葉を述べていることからも。
エレフを愛する。擬人化されているからというのもあるが、エレフは決して、悪いものには見えない。自らが出来ることの限界を悟り、その力を活かして、これからの人々の役に立つために、自分がどういう存在であるべきなのかに悩んでいる。
人々の生活の道筋を管理する。そんなものではなく、自分自身は生命維持装置を稼働させ続け、人々の豊かな暮らしのために万人に電力を供給する。それぐらいしか、いやそれで十分だったのだろう。
そのためのエレフの否定、破壊。それは自分たちが生み出したエレフ全てを包み込んで、これからに繋げていこうという強い覚悟がある。
ザレン教授の考えには確かに愛が籠っているように感じる。
でも、そのためには犠牲者が出ることがやむを得ないという現実もある。多くの人たちの犠牲の下で、これからの未来のために革命を起こす。
愛といっても、狂気ともいえる覚悟ある厳しい愛だ。
ソフィアはその意思をくみ取り、仲間たちと共に革命を成功させる。
人一人殺せば殺人、でも千人殺せば革命。そんな革命理論が語られるが、ザイン教授は、失われた千人の命の尊さの戒めかのように、自らを裁く最後でこの革命は締められる。
自分はその命を差し出すことで革命の正当化を行い、意思を託したソフィアには、これからの人々の世界の発展に責任を負わせる。
今の不平不満を解決するという憎しみや恨みではなく、これからを見据えた崇高な愛を貫いた革命だったように感じる。

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コメント

どうでしたか?感想が気になります(笑)お勧めした作品は不安ですね。時間と金を費やさせてしまっているので。私は千秋楽に観劇です。観に行っていただいてありがとうございましたm(_ _)m
ちなみに前のコメント中の澤井さんはた橘さんの間違いですねf^_^;

投稿: KAISEI | 2015年3月13日 (金) 16時17分

>KAISEIさん

あるレベルは余裕で超えている劇団だと思うので、安心して華やかなエンタメ舞台、そしてけっこう分かりやすく描かれる話を楽しみました。
ただ正直言えば、更なる向上をもっともっと目指して欲しい気持ちも残ります。
お得意の殺陣一つにしても、やはり個人差は否めず、そこに妙なズレを感じます。会話のテンポなども同様。勢いだけでなく、ここまでの劇団ならば円熟味もしっかり出して、観終えて、声が出なくなるくらいの圧倒的な感動を得たいです。
なかなか、京都まで足を運んでZTONを観る機会が無かったので、経験できて良かったです。

投稿: SAISEI | 2015年3月14日 (土) 13時14分

う~ん、と言う感じf^_^;お勧めしておいてあれなんですが…稽古場での雰囲気とオリジナルストーリーなので傑作の予感はしてたんですが…劇団ゼットンは私の小劇場通いの原点となった劇団。ハードル上がってるんでしょうね(^_^;)初日のTwitterでSAISEIさんと同じく殺陣の役者間の差が大きいと言う意見も観てました。ただ私はそこまで感じなかったかな。課長(主任)の為房さん(舞台『戦国バサラ』などに出演)は別次元の動きだったので別として二挺斧のレストランさんを筆頭としてかなり質が高いと感じました。スタージャックスや本若、よろずやポーキーズとは殺陣のやり方が違うので。楯人の殺陣など迫力ありますがゼットンの殺陣は速い。ある人のblogで剣と剣を交えるのではなくて斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る、みたいな殺陣だと書いてあって確かにそやな、と。私が物足りなかったのは話に引っ張り込む力が弱かったかな、と。『王の血脈』や劇団ショウダウン『錆色の瞳』を観たときのような全ての時間めちゃ引き込まれる感はなかったですね。またブラックタイツ『桜心中』やスタージャックス『おぼろ'14』のように終盤でぐいぐい引っ張っていく勢いもなかったかな、と。スマートすぎた感でした。1つには文芸の広さ高さもあるかな…やはり声が通りにくい。役者自身の鍛練も必要でしょうがマイクなど音響をもう少し工夫する必要があったのではないか、と思います。声が聞き取れないところもあったので…代表の河瀬氏が作演出ですが泣かせる劇や笑わせる劇を敢えて作っていないようです。殺陣もダンス代わり(ゼットンはダンスができないw)で究極的にはいらないと語ってはりました(ストーリー上必要なところにしかいれない。とりあえずエンタメで殺陣やってるから殺陣見せとけみたいな劇団が昔は多かったのかな?)。彼の考えは「頭を下げれば大丈夫」やblog「ジンターテイメント」で知ることができるのでまた読んでいただけると幸いです。演劇でほんまに飯を食おうとしたはって小劇団から中劇団に上がっていく途中の苦しみなのかなあ、と思っています。主演のすてらさんはいかがでした?関西であんだけ殺陣ができる女性は私は他に知らないのですが(笑)パンフレットの対談には子供も意識してるとありましたが結構大人っぽいテイストの話だったと思います。単純化すれば簡単な話なんですが。少し盛りすぎた感もありますね。

投稿: KAISEI | 2015年3月15日 (日) 01時25分

ちなみにザインを演じていた蜜比呂人さんは劇団ショウダウンの看板役者だったのはご存知ですよね?

投稿: KAISEI | 2015年3月15日 (日) 01時50分

コメントを書かずに会話を見させていただきたい…と思って悩みましたが…ご迷惑でなければ、お礼だけ言わせていただきたく、書かせていただきました。

どうか、私からのコメントは気にせず、「すてらさんはどうでした?」のお返事を書いていただければ幸いです。

お客様からの内容はすべて真摯に受け止めるつもりでおります。

ソフィア・シシィ役を演じました、高瀬川すてらです。
SAISEIさん、公演へのご来場、そしてブログ更新ありがとうございます。
夢中で読みました。

KAISEIさん、公演や劇団ZTONを勧めてくださって、ご来場やこのブログへのコメントなどありがとうございます。

熱い議論を交わされているなか、腰を折るようなかたちになってしまったことをお許しください。
自分たちのお芝居について真剣に話してくださっている方にどうしてもお礼がいいたくて…
この場をお借りして…ありがとうございました!

投稿: 高瀬川すてら | 2015年3月16日 (月) 02時58分

>KAISEIさん
(cc:高瀬川すてらさん)

知らぬ間に、素敵な女性が入り込んで来られたね(゚▽゚*)
毎日、いっぱいコメントいただけるので、回答追いつかず、ここはもう放置しておこうかと思ったけど、書かないといけませんなあ(^-^;

私もハードルが上がり過ぎていたのはあると思います。
大阪でも色々な方にお薦めされることは多く、そうなると、ただ単に観に行きなよとは言えないから、各々、ご自分方が思われる見どころを言われます。
その共通点がやはり殺陣になるようで、それが逆に重要視し過ぎて観ることに繋がったような気はします。
私のその殺陣への感想はやはり、凄いとは思えるものの、心震わせる程のものでは決して無かったとうのが正直な感想です。この理由がKAISEIさんのコメントから分かった気がします。
私はきっと殺陣の技術的な素晴らしさは分からず、エンタメ要素として、それこそダンスのように見ているのだと思います。だから、楽しく華やかであることを最重要視しているのでしょう。でも、恐らく、この劇団としての殺陣への捉え方は違うようですね。あくまで、話の中での進行や、登場人物の感情の高ぶりから生まれた剣の一振りのようになっているのでしょう。斬ることが、その人の叫びのようになっているのでしょうかね。

私は前回公演も拝見して、今、この劇団として魅力に感じているのは、むしろ分かりやすく描いた話の方にあるように感じています。
実際、この感想記事も、役者さんがどうだったとかよりも、その話をどう自分なりに捉えたのかを記したような文章になってしまっているはずです。
その時代時代に与えられた環境を、単なる運命と受け止めて生きるのではなく、自分たちで変えていける、変えていかなければいけないと強い覚悟を持って、自分の信念の下、より良く生きる道を貫こうと悩み苦しむ人の姿がとても鮮明に浮き上がってくるのです。そんな歴史に名を刻むのであろう人と同時に、多くの大衆の現実も交えた形で。
前作は歴史もので三国志の面々が、今回は近未来もので未来の私たちがそんな人となって舞台に現れているように思っています。

すてらさん。
いやあ、魅力的で素敵な方でしたよ~って書かないとダメな状況に(゚ー゚;
と、それは冗談として、その言葉は本当に感じています。
女性として卓越した殺陣技術を持たれていることはさすがに有名なので知っております。
でも、上記したように、劇団の魅力と同じく、この方からも感じる魅力は強き信念の下に動く人の気迫じゃないでしょうか
前作でコメントいただいた時に、ZTONの代表作はいつも、今作であるように作品を創ると書かれていました。
それこそが、時がいつであろうと、今の世がどうであろうと、その時、私たちがより良く生きるために思い起こさなくてはいけない熱情を、舞台から、今を共に生きる私たちの一人の代表として、叫ばれているように感じます。彼女の凛とした表情と奥深く前を見据えた目がそれを物語っていると思います。
まあ、あと普通に綺麗ですわ。カッコいい系の。でも、客演とかでコミカル役、それもけっこう、それこそ逆に斬りつけてやろうかと思うくらいのひどい役の時は、可愛い系なんですけどね。
幅広く変化出来るのは女優さんとしての最大の魅力でしょう。

蜜比呂人さんは、ショウダウン時代は全く知らず。
私が観た回は、カーテンコールでコメントされていましたが、舞台で醸された愛と狂気の、狂気を捨てて、単に愛らしい方になられており、そんな姿をよくご存じの客席の方々を笑顔で包まれていました。
あの独特な空気は、確かに癖になるように思います。

投稿: SAISEI | 2015年3月16日 (月) 09時44分

 きゃ~放置プレイはやめてください(笑)でもコメ返毎回ありがとうございます。さて主演女優様来了、ですね。私はきっと正体がバレてる(笑)なんか書きにくいな(笑)お~いすてらさん見てる~(笑)すみません。他人のブログで(笑)このあと書くことも一切お世辞はないつもりですがすてらさんが見たときに信じてくらはるかな?(笑)
 SAISEIさんの意図と違ったら申し訳ないのですが私もゼットンは話が好きなんです。ただ他人に勧めるときには殺陣が凄いと勧めてるわ(笑)話の筋がきちんとしている作品が好きなんですよね。私も歴史小説や架空歴史小説を書きたいな、と思っているのですが『王の血脈』や『天狼の星』の設定に未だに〔あまり〕文句のつけようがなくて。特に『天狼の星』の4ヶ国5種族入り乱れての設定は見事としか言いようがなく。前にも書いたかもしれませんがムーンビームマシンの『ファンタジア・オブ・ザ・マーメイド』が期待していたにも関わらずチラシにあるような三つ巴にならず海賊と人魚が早々と手を結んで魔女と戦うことになり話がふくまらなかった(当方の感性比)のを鑑みればその構想のスゴさがわかります。それを天の章・地の章合わせて3時間ほどでまとめはったので。殺陣の感動度は確かにゼットンは薄いかもしれません。今回は特に。凄さの感動はあるんですが。そのへんは『おぼろ』の最後の殺陣のほうが感動するでしょうね。あれを観るために何度も観に通う方がおられるみたいですし。ただ河瀬氏は知っててもやらないでしょうね。いや必要とあらばやるでしょうが(笑)あとゼットンは細い役者さんが多いので殺陣が軽い感じがします。そこにリアリティーを感じない人もいるかな?私は逆に大衆演劇や時代劇の殺陣にあまりリアリティーを感じないので〔独自に進化している?関西では。『戦国バサラ』の影響はあるかも〕ゼットンの速い殺陣が好きです。最後の方の殺陣で為房主任(笑)が剣?を銃弾で弾き飛ばされる所などハイクオリティーですよ。ただ稽古場やと凄いと思いましたが広い劇場やとみんなあの場面で剣が飛んで行ったのが何故か理解できたかどうか(笑)私の席では銃の音が聞こえなかったんです。為房さんはほんまに早いですわ。昔空手の全国大会少年の部準優勝の子とふざけて立ちあったのですが一瞬で懐に入り込まれました。ほぼ武術家と同じ速さかと思います。他の人もそれなりにスゴいと思うんですが…稽古場でのフットワークはプロバスケの選手がドリブルで一気に三人抜きした瞬間のダッシュ力な感じですかね。もちろんこの前挙げた劇団さんらの殺陣も〔上から目線ぽいですが〕認めています。でも何より私は河瀬氏の究極的には殺陣はいらない、と言う言葉に衝撃を受けました(http://www.intvw.net/kawase.html)。殺陣を売り?にしてるのにその言葉を吐けるとは(笑)
 追撃ニトロで成長物語についてSAISEIさんは触れられましたがまさに劇団ZTONの成長物語に興味があります。劇団員の出入りも最近多いみたいですしみんなが同じ方向向いてるわけではないとは思いますがとにかく劇で飯を食うために戦略的に動いている。何の伝手もなく徒手空拳からここまできた河瀬氏に興味がありますね。まあ中々演出家の意図というのは知ることができないわけですが,上記のようにインタビューやブログで語ってくらはるので中々興味深く思っています。
 河瀬氏はバッドエンドが好き(言い過ぎかも)とも語ったはります。『覇道泰平』はSAISEIさんが観はった曹操編(成長物語)よりも劉備編が河瀬氏(シェークスピア『リチャード三世』が下敷きらしい)がやりたかったことがつまっているようです。いつまでも成長物語を作っていても劇団として成長がないでしょう,と伺ったような気がします(曲解してなければ)。観る人が毎回観劇しているわけではないので,危険なことするな~―バッドエンドが嫌な人がたまたまそれを観たら嫌になる危険性もあるわけでしょ―と思ったのも覚えています。
 すてらさんについての感想は同じ。役によってずいぶん雰囲気が違う感じがする役者さんですね。一度ZTON以外の劇団で見てみたいですが。
 設定は『覇道泰平』からやや甘い感じがします(河瀬氏が意図を持ってやったはったらいいのですが今のところ意図があることが確認できていない)。今回ので言うと例えば銃弾一発給料3ヶ月なので銃使用禁止と言うのはリアリティーがないですね。銃社会で銃は使用できないようにするには例えば田中芳樹氏が『銀河英雄伝説』でゼッフル粒子というのを生み出したように,他にも考えようはあるかな。僕が河瀬氏の作品であまり好きでないところは今回もそうですがオリジナルストーリーに中途半端に歴史的名詞を使う(ハプスブルクなど)。どうしても有名な歴史人などにはイメージがあるので避けてほしい。殺陣の時にズバズバ斬られてるのに死なない(笑)ところですかね。
 今回の作品は前半が説明が多い台詞が多くそこが中々鬱陶しいと感じた人もいるかもしれません。見方によっては難しい説明台詞だと思いますし。ただ,ああしないとわかりにくいですしね。他にやりようはないかな… 役者さんは全体的に良かったと思います。
 さて私のほうは4月以降,少し観劇のペースを落そうと思っています。金銭面もありますが,前に2月半ばに不感症週が、と書きましたがいまだに続いていて,もしかしたら私自身が新たな観劇ステージにステップアップ(『オルタソフィア』的にはステップ2w)したのかもしれません。ある程度バージョンが分かってきてその上を求め始めてるのかな、と。わからないですが… 特にファンタジー系(架空歴史世界含む)はかなりハードルが上がってきているように思えます。ということで今日は『幕が上がる』を,木曜日は『SPECTER』を観に行ってきます。長文すみませんでした。たぶんこの項はこれで終わり(笑)もしあれやったらお返事いただきたいですが「見た」でも言いですよ(笑)

投稿: KAISEI | 2015年3月17日 (火) 19時02分

>KAISEIさん

やはり、天狼の星は皆さん、絶賛されているなあ。
DVDを購入しようかと思ったのですが、観る時間がなかなか無いしなあと・・・
為房さんは、確かにあの方だけ倍速で動いているように見えるくらいに速い。あの後半は、驚愕しました。
まあ、私はまだ2回目ですからね。劇団員の方もまだ固定イメージがほとんどついていないから、これからの観劇と共に私の中でのZTONの位置づけが出来てくるでしょう。

私も観劇8年目に入りましたが、何観てもダメな時はあったなあ。面白味を見つけられていないのか、本当に面白くないのかなんて悩みも。
それでも、こうしてたくさんの作品と出会い、色々と考えられる観劇がやっぱり辞められないんですよね。

投稿: SAISEI | 2015年3月18日 (水) 09時54分

『天狼の星』は河瀬氏による美学では最高の構成美と昨年5月26日時点で語ったはりましたから(笑)(「ジンターテイメント」)「天の章」は出だしからワクワクさせてくれます。最後はカッコいいです。「地の章」は最後の対決シーン(笑)が見ものです(笑)ただ今より役者間の殺陣の力量が大きいように思えます。
倍速(笑)的確な言葉だと思います。私も同じことを感じました。為房さんは『覇道泰平』では劉備役だった人です。SAISEIさんが「悪そうな」と書いたはった人です(笑)
ゼットンはずっと主役をはってきはった土肥さんが昨年退団されたのでそこの穴を埋められてないかもしれません(『覇道泰平』では炎龍。公演後退団することが決まってたみたいで脇にまわらはったみたいですが)。土肥さんはこの前のエリーの晩餐会に白井さんとともに出演されていた壁ドンの先輩役の方。派手な演技をされますねェ。昔の公演では最後の見せ場が土肥vs為房の殺陣だったようです。『天狼の星』DVD観られるなら僭越ながら進呈しましょうか?(中古で良ければ)もし観られるなら火ゲキの時に持参しますよ。

投稿: KAISEI | 2015年3月18日 (水) 13時48分

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