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2014年11月21日 (金)

突撃!ゴールデンチャイナタウン!! ~暗黒霊幻道士VSドラゴンナリタ~【劇団壱劇屋】141121

2014年11月21日 インディペンデントシアター2nd (130分)

当日チラシに書かれている壱劇屋作品の3つの柱。
パフォーマンス、マイムを駆使した不可思議な作品、コントオムニバスの偽フェス、そして、今回の王道エンタメ。
3つに分かれているような書き方だが、趣向を凝らしたパフォーマンスはもちろん健在だし、偽フェス並みのくだらん笑いも盛り込まれる。もう持ち味を全て盛り込んだ最高級エンタメ作品だとして異論は無いだろう。
役者さんが姿かたちを変えて、次から次へと休みなく動き回る。
ハチャメチャな中のこの計算され尽くした動き。とにかく楽しい爽快感と、その凄さに圧巻。
文句無しの絶品でした。

舞台は中国。
お北京が、暗黒霊幻道士率いるキョンシーたちによって壊滅状態に。
ちょっと頭の悪いイケメンの皇帝も紫禁城を追われてしまった。
配下の春麗みたいな格好をした女の子が、お上海で金貸しを営む元霊幻道士の女性の下に助けを求めにやって来る。借金返済のために拘束の身になっているお抱えの伝説の格闘家、ドラゴンナリタにこの窮地を救ってもらうために。

暗黒霊幻道士は、あるお宝を狙っている。黄金の鎖、黄金の剣、そして、黄金のキョンシー。この3つが揃った時、封印されし錬金術が世に蘇るのだとか。
この危機を救うべく、ナリタたちは、暗黒霊幻道士たちよりも先にお宝を手に入れなくてはいけない。
現役の霊幻道士である金貸しの姉弟子の力を借りて、お宝探しに向かうナリタ一行。
その各地では大会が開催されて、そのお宝が賞金となっていた。
動き出した中国マフィアのボスと使えない腰巾着。
大会荒らしと評判のおかしな夫婦。
暗黒霊幻道士が放つ特殊な能力を持つ刺客のキョンシー4人。
勘違いして七つの玉を集める悟空らしき人。
無邪気に好き放題している子供のキョンシー。
最強の格闘家、ドラゴンナリタは、中国の危機を救い、そして、その報酬で自分の借金を無事にチャラに出来るのか・・・

大会が、二人三脚マラソン、卓球、カラオケ、カンフーと、刺客のキョンシーたちのお得意なものになっており、個性的な戦いが繰り広げられる。そんな四天王みたいなキョンシーをやっつけて、ラストは大ボスとの対決。よくあるRPGみたいな感じだろうか。
そこに、よく分からないキャラも紛れ込んで、ハチャメチャな展開に。
毎回、趣向を凝らしたパフォーマンスも見事だが、とにかく楽しいエンタメ作品として最高の仕上がりを魅せる。
文句無しの素晴らしさ。

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コメント

23日19時~観劇。壱劇屋はある意味私をSAISEIさんと結びつけてくれた劇団。小劇場観劇3作目が『ルミエールダンジョン』。役者は確かだと思いましたがあの劇場でこの演目はもったいないな~とイマイチ釈然とせず京都に帰ったことを思い出します。『アンノウンホスピタル』を見送ったくらいイマイチと思ったのは自分の鑑賞眼が鈍いのかと思ってSAISEIさんのブログにたどりついたのです。全文を読んだのは8月くらいでしたがその通りと思うことは多かったですね。今回は話の内容はともかくとにかく楽しかった。竹村さんが他公演で好きになった役者さんでしたが今回大熊さんが好きになりました。あと斬撃ニトロの『トリップ新撰組』であまり好きになれなかったかのうとおっさんも好きになりました。斬撃ニトロも追撃ニトロとなって来年公演するみたいですね。

投稿: KAISEI | 2014年11月28日 (金) 00時34分

>KAISEIさん

そうでしたか。
ルミエールダンジョンは周囲は絶賛で、私も自分がおかしいのかなと思っていましたが。
今回は、あれとはまた違う柱の作品でしたが、一番最初に壱劇屋で拝見した作品がこのシリーズだったので、やはり楽しかったです。
かのうとおっさんは本公演もお時間あれば是非。きっと面白いはずです。
追撃ニトロも、また観に行かなくては。

投稿: SAISEI | 2014年11月28日 (金) 16時00分

『ルミエールダンジョン』はSAISEIさんが書かれているように舞台上の席に案内されてからの待ち時間が長いことを始めとしていくつか瑕瑾はあると思います。この前のコメントと逆の意味であの会場でああいう舞台をしたチャレンジ精神はかいますが私にはあわなかった。チラシに惹かれて行きましたが少し後悔しましたね~。かのうとおっさんは次回よほどのことがないかぎり本公演行く気満々ですよ!劇団名みる前にチラシに惹かれました。斬撃ニトロも『トリップ新撰組』は最悪の印象やったんです。その日は3本ハシゴで最初に組んだのが斬トロ(ちなみにその日は『夏の魔球』『錆色の瞳』の順で予約。いずれも初観劇。『錆色』→『トリップ』→『夏の』の順で観劇。恐らく『錆色』は2014年私の1位になりそうなほど感激した作品。『夏の』も上杉さんや村上さんが好演)。ただ話がブツブツきれる。個々の話がバラバラで全然つながりがない。その時のゲストがかのうとおっさんやったんです。結局のところ壱劇屋と斬トロの評価を探るために検索してたらSAISEIさんにあたったわけですね(笑)SAISEIさんブログにいつもは違うというような劇評がありましたし他劇団の役者さんからもいいところは聞いているので追トロは見に行くつもりです。SAISEIさんも話中心で見られる方ですよね。前にSAISEIさんより石田さんのほうに近いとコメントしましたが最近そうでもないなと思います。たぶん最初のころチラッと見たときに劇評が優しすぎるなと思ったのが上記の理由ですがしっかり読むととても近いと思う今日この頃でしたw

投稿: KAISEI | 2014年11月29日 (土) 03時25分

>KAISEIさん

まあ、どこも数回は観て、合うか合わないかを判断したいところですが、なかなか時間も無いですしね。
ニトロはもうちょっと見守ってあげてみてください。きっと当たりが出る時があると思いますから。
ほどよしも、この前のリンクスの時のように、ん~っとなる時もありますが、基本はしっかりと人の想いを温かく描ける劇団だと思っています。色々なパターンに挑戦するので、違和感がある時が出てしまうのかもしれません。
ショウダウンは、林さんいる限り、もう安心して観れますよね。新人さんも頑張っているみたいだし。

石田さんはプロデューサー感覚で書かないといけなくなっているところもありますからね。
私は思ったまま。少しは気を使いますが、本当に面白かった時にそれが薄っぺらくなるのも嫌なので、ダメな時はダメと書くようにしています。その代わり、そう思った理由をなるべく付けてというのが一応モットーです。

投稿: SAISEI | 2014年12月 1日 (月) 19時35分

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