ふみきりと桃【meyou】147021
2014年07月21日 谷町空庭 (60分)
感性を問われるような作品ですからね。
まあ、私には厳しかったです。
母と子のごく普通の日常の風景から得られる幸せや、世界に溶け込む二人の優しい時間なんかを感じましたが。
それ以上に眠りましたね。寝たんじゃなくて眠るとわざと書いています。何となく、そんな感じなのです。
とても心地よかったんです。
失礼だからダメでしょうが、この作品に関してはそれもありじゃないかと思っています。
緩やかに流れる、優しく温かい時間。とても幸せな気持ちになって、そのまま・・・
面白くないとかじゃないです。観に行ってみればいいです。
本当にふわ~っとなって、落ちますから。
観終えて、今日は疲れていたので、これで観劇終了と思っていましたが、本当に何か気分よくなったので、もう一本観に行くことにしました。表現物を観るのって幸せだよなあと思わせてくれたことは間違いありません。
ベランダに緑がいっぱいの部屋。
場所としてはビルの6階の部屋なのだが、何となく縁側から見る庭みたいな感じかな。
風鈴の音が響き、女の子がゴロゴロしながらうたた寝。
お母さんは、起きたら食べさせようと思ったのか、桃を冷蔵庫で冷やし、タオルケットをそっとかける。
ミシン台に座って作業をするお母さん。
洗濯物をたたむお母さん。
娘の髪を結わえながら、楽しげに会話をするお母さん。
おはじきで遊ぶ女の子たち。
料理の本をめくりながら、献立を考えるお母さんと娘。
桃を剥き、一緒に食べる二人。
・・・
樋口一葉の「この子」、山下奎子の「風と布」、「パーフェクトおかず」の朗読を交えながら、ダンスも盛り込んで、母と子の日常の風景を描き出しているのかな。
母と子の役は、入れ替わったりして、日常のシーンもフラッシュで見せていくような感じになっています。
その子を見詰める優しい目、母を見詰める無邪気な目は、親子の美しい愛を感じさせられます。
そして、単なる日常に二人で同じ時を刻むことの幸せが漂います。
3人の女優さんは、足の爪にマニキュアをされていて、赤、青、緑と分かれていました。赤の人は鈴、青の人は小さな風鈴みたいなものを身につけていました。緑の人は分かりません。音はしなかったような気がしますが。
何となく、血と空と大地みたいな感覚で観ていました。
神が与えてくれた血縁みたいな赤い血は、何となく鈴の音が似合うような気がします。空の青は澄んだ風鈴のような音。大地の緑は、そこに生が存在するという静かな、無音。
人と空と大地がある自然の風景は、そこにある日常そのものであるみたいな感じでしょうか。
桃は何となく女性の象徴かなあ。
ふみきり。踏切?他に何かあてはまる言葉あるかなあ。よく分かりません。人生の道で二人が交差する一時みたいなものでしょうか。
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