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2014年7月18日 (金)

青娥の夜曾 vol.6 140717

2014年07月17日 ク・ビレ邸 (5分、25分)

ポールダンサーなのかな、せんのさくらさんという方が、毎月、多彩な女性アーティストを集めて企画する公演らしい。
今回は、普段、小劇場を観劇していればお馴染みの四方香菜さんが、お得意の一人芝居でご出演されるということで足を運んでみた。
それに、ポールダンス。その存在すら知らなかったぐらいだが、今年の梅棒の公演で、IGさんがされているのを拝見して驚愕。それが、ここならきっと間近で見れる。それも楽しみに会場へ向かう。

ポールダンスでやはり驚愕。一人芝居で元気な気持ちになる。
短かったけど、そんな時間でした。

・ポールダンス : せんのさくら

本当に目の前でポールダンスが見れた。
美しいとか、綺麗とか、凄いとか、エロいとか色々ありますが、やっぱり不思議で仕方ありません。
あの、重力を無視したような動き。
人が浮き上がっていくように見えるのは、どういう錯覚なのでしょうね。
目の前だったので、筋肉なんかも注目してみましたが、別に震えるほど力を入れている風にも見えない。まあ、入れてるんでしょうけど。
むしろ、力が抜けて滑らかな感じすらするのに、ありえない体勢で宙を舞っている。
全く不思議なダンスです。
コンテンポラリーみたいな一面もあるのでしょうか。何かテーマがあるのだろうと、色々と想像してみましたが、感性に乏しいのであまりよく分かりません。
何か棒から飛び立とうとしながらも、まだ縛られているみたいな感じの動きからは、さなぎから飛び立つ蝶々みたいな感じでしょうか。

 

・一人芝居 「クリエイターズ・ハイ!!!」 : 四方香菜 

 

高校に入学したはる。
机の上には、数々のクラブ勧誘のチラシ。
でも、そんなものには見向きもしない。だって、演劇部に入って、スポットライトに当たるためにこの高校に入ったのだから。
早速、演劇部の部室を訪問するが、驚愕の事実を知る。
今年の3月で部員が全員辞めてしまって、誰もいない。
顧問の先生は、もう一度立て直しを図ろうと新入部員を待ち構えていた様子。
前向きなはなは、だったら自分が部長になって、顧問と一緒に頑張る決意をするが、どうも自分のやりたいミュージカルのジャンルは顧問の先生は大嫌いみたい。
どこかのバンドのごとく、方向性の相違で解散。となりそうなところだったが、顧問無しではクラブを続けることは出来ないので何とか形だけでもと残ってもらう。
まあ、一人芝居でもやって活動すればいいか。この苦境の中でも、また楽観的に考えていた矢先、生徒会から厳しい通達を受ける。
来年3月までに部員を10名集めないと廃部。確かにクラブ規約にもそう書かれているので、従わざるを得ない。
かくして、はなの演劇部存続をかけた、1年間の勧誘活動が始まる。

 

来年の3月までなので、来年の新入生には当然、期待できない。
同級生を無理矢理でも取り込むしかない。
うっとおしい先輩はいないよ、生意気な後輩もいないよ。
ダンス部の部員をミュージカル調に誘ってみたり、暇そうにしている子に早口言葉が出来るようになると言葉巧みに誘ったり、時折、詐欺まがいの強引な手口を使ったりするが成果は得られない。
いつの間にやら2月。節分の豆まきでの鬼が生徒会に見えてくる。
そして、ついに廃部。
1年間、共に過ごしたクラスメイトに、かなり強引な勧誘をして迷惑かけましたと殊勝に挨拶をして、お別れをすると思いきや、潰れたんだったら、また創ればいいと、新・演劇部の創部を決意。まだまだ、勧誘は続くぞと同級生を震え上がらせる。
ところが、2年生になって、はなは放送部にスカウトされて、入部することに。
最初こそ、演劇部との掛け持ちなど、熱意が冷める気配は無かったものの、放送部での活躍と共に、こちらがメインの活動となる。

 

そんなある日、はながDJを務める番組に女優さんがゲストとしてやって来る。
彼女曰く、本当は、はなの席に座りたかったらしい。つまりは、DJを目指していたようだ。
そして、彼女はさらに続ける。でも、こうして女優を続けていれば、いつの日かラジオ番組とかを持たせてもらえるかもしれないし、実はまだ諦めていないと。だって、表現するということでは、DJも女優も似てるし。
その言葉を聞いたはな。
女優さんがラジオのDJをする。確かによくある話だ。
じゃあ、逆にラジオDJが女優をする・・・
いつも前向きに、自分がやりたいことと真摯に向き合って生きてきたはなの答えはもちろん、・・・

 

学生時代にずっと演劇をされていて、就職後はDJというか、声のタレントなのかな、そちら方面で活躍されているご本人の今、考えていることを描いた話になっているのでしょう。
自分の得意なところとか、優れているところとか、やりたいと思っていることとかが、必ずしも一つの選択肢だけには繋がらないのは確かでしょう。
歳やら、経済的な側面やらに縛られて、選択の幅が狭くなることは現実でしょうが、おざなりの言葉ですが、夢やら希望やらはいつまでも忘れたくないものですね。
狭い一本道を窮屈そうに、あの道を歩けばよかったなとか時折、思いながら歩いている自分の姿を思い浮かべたら、少々こけてもいいから、大きく広い道を、自分なりの自由な動きで、不安だけど楽しみに歩く自分でありたいなとも思います。

いつもながらの小道具を駆使したリズムのいい展開。見ているこちらが恥ずかしくなるくらいの、弾けた可愛さを振りまく。
そして、アナウンサーの技を活かした芸を盛り込んだりもする。
以前、拝見した幾つかの一人芝居から、脚本含め、巧妙な工夫を凝らした作品が多いのですが、その工夫を実現するための技術の幅が拡がり、磨きがより一層かかったみたいです。
少し、ぎこちなさを感じたのは、観ているこちらも久しぶりだったためか、それともちょっと緊張があったのか。
微笑ましくも、元気の出る力強い作品でした。

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