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2014年6月

2014年6月30日 (月)

舟歌は遠く離れて【アトリエ劇研プロデュース】140630

2014年06月30日 アトリエ劇研 (90分)

船という閉鎖空間で、生死の間を淡々と描きながら、話が進むので、観ていてとても心が疲れる。
震災と同調させて観ると、それはより現実化して、心苦しい。
生きていることに不確かさを感じる社会かもしれない。どう進んでいいのか分からずとも、生きている限り、進まないといけないので、彷徨っているみたいだ。
でも、船はきっと、どこかへたどり着く。
それまで、彷徨いの不安の中で、すぐ身近にある死の世界へと目がいくかもしれないが、それよりも、港に着いた後、また地面を踏みしめて歩むことを信じて、この時を過ごして欲しいという祈りが沸いてくるような話だった。

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2014年6月29日 (日)

魔王城【努力クラブ】140629

2014年06月29日 STAGE+PLUS (65分)

魔王城。
高台から、魔王城がある、いやもしかしたら無い街を眺める人たちの会話から、それが何かを考えるような作品。
こんな作品、試験とかで、最後に魔王城とは何かを述べよなんて問題だったら、大変だ。
とてもじゃないが、合格する自信が無い。相当、落ち込んで帰路につくことになるだろう。
でも、これは観劇。好きなように想像して、好きに楽しめばいい。もちろん、創り手への敬意は捨ててはいけないが。
観ながら、好きなだけ、色々なことを考える。帰路につきながらも、頭を巡らせる。
とても楽しい時間だ。
観劇をより楽しませてくれる、いい作品だ。

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ゆきむら【劇団そとばこまち】140628

2014年06月28日 ABCホール (130分)

そとばこまちのこの時代劇シリーズはなぜか、なかなか縁が無く、ようやく観ることが出来ました。
いつもは、自劇団のアトリエだったので、こんな迫力ある舞台も創られるのかとびっくり。
分かりやすい話に、キャラを立たせた数々の登場人物。
殺陣にダンスに、ちょっとした笑いと、楽しいエンタメ要素をがっつりと入れ込んだ、盛り上がりの舞台でした。
やっぱり、この時代の強い信念を持つ人たちの姿は、かっこいいですね。
心が痺れて、熱い気持ちになります。
華やかな舞台を存分に楽しみました。

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白のキャンバス【演舞集団コノハズク】140628

2014年06月28日 パシフィック・シアター (90分)

家族をテーマに、その繋がりから人の生を描いたような話でしょうか。
運命に左右されて、不条理に失われる命。
残された者のその悲しみに私たちは祈ることしか出来ない。でも、その祈りは、必ず、悲しみを昇華させることが出来るはず。
死によって家族の愛や、友の絆が失われるわけではないから。
家族を含め、周囲の大切な人への想いに願いを込めて、より良く生きる道、未来を見出そうとしているような作品のように感じます。

<以下、ネタバレしますので、公演終了まで白字にします。公演は日曜日まで>

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2014年6月26日 (木)

覚めてる間は夢を見ない【桃園会】140626

2014年06月26日 ウィングフィールド (90分)

当日チラシの役名の一部を拝見して、これは観たことがある作品なのだと気付く。
観始めても、確かにそうだ。
観終えて、その時のブログを読み直そうと、桃園会で検索しても出てこない。
そんなはずはないと、必死に記憶を呼び起こしたところ、ようやく見つかった。
遊劇体の公演だった。
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/120618-ff71.html

まあ、見つかったからといって、何か大層なことがあるわけではないのだが、遊劇体で拝見した時のことと併せて考えると、少し、この一連の三作品の魅力に近づけた気がしないでもない。
死を真摯に見つめた者が、生への強い想いを得るような話です。
そこには、厳しい現実、出会った悲劇の中から浮かぶ死を粛々と描いていますが、それ以上に生への想いを優しく描いていることが分かります。
命を失った者と出会い、語リ合う夢の世界を通じて、今、自分を想う優しい人たちの想いに気付き、それをしっかりと受け止めるという強い覚悟が感じられます。
ただ、それがあまり仰々しくならないように、自由気ままな猫や、命失った者たちをモノに比喩して表現したりと柔らかさもある素敵な作品です。
生きていることは素晴らしい。人は輝いている。辛い死の現実はあれど、これも真の言葉なのだと思います。

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風のピンチヒッター’14【吉本新喜劇 佐藤太一郎企画】140625

2014年06月25日 道頓堀ZAZAよしもとライブ (130分)

 

いやあ、凄かったですね。
吉本新喜劇という言葉だけで、関西人は、その面白さは信じて疑わないものですが、それだけでなく、こんな素敵な芝居を観ることが出来るとは。
話自体はベタくさい、ご都合主義の展開なんですが、そこに躍動感に溢れる熱さがあって、もう話に引きずり込まれてしまいました。
これが芝居なんでしょうね。
観終えて、得られる爽快感。
楽しい時間を過ごせたことに幸せいっぱいです。

<以下、あらすじを書いたのでネタバレしますが、有名作品なので検索すれば、たくさん出てくるので白字にはしていません。ご注意願います。公演は土曜日まで。チケットはほぼ完売らしいですが、キャンセルもあるでしょうから、問い合わせてみてください。とても楽しく感動する作品ですので>

 

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2014年6月25日 (水)

月曜劇団のコントっぽい劇短編集【月曜劇団】140625

2014年06月25日 金毘羅 (80分)

西川さやかさんの天才的なボケに、上原日呂さんの絶妙でキレるツッコミ。
井尻知絵さんの天然で弾けた魅力、鈴木太海さん(東京ガール)のシュールな笑い。
ご出演4人の役者さんの、驚くほどに見事な掛け合いが、笑いの相乗効果を生み出した面白過ぎる公演でした。

この後、19:30~が千秋楽なのですが、是非、足を運んで欲しいなあ。面白いことは間違いなく保証できるから。
ただ、一人芝居フェスの予選と完全に被っているから、それほど強くお薦めすることも出来ず・・・
悩ましい。めちゃくちゃ面白かったのに・・・

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2014年6月23日 (月)

ハローグッバイ【崖淵五次元】140622

2014年06月22日 シアターカフェ Nyan (90分)

こういう芝居を観たいんだ。
役者さんの感情表現が剥き出しで真っ直ぐで、観ていてとても気持ちいい。
ご出演の6人の役者さん。本当に輝いている。素晴らしかった。
観終えて、爽快な気分。

若い人たちの様々な葛藤の中で、楽しみを見出して懸命に生きる姿。
出会いとお別れの中で、浮き上がる相手への想い。
自分が前を向いてがむしゃらに走るその横に、いつも誰かが一緒にいてくれていることを感じさせるような話でした。

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キンギョの人々 vol.3 「穴の宇宙」【突劇金魚】140622

2014年06月22日 突劇金魚アトリエ (75分)

3回目の観劇。
これで5作品、コンプリートです。
(1回目:http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/70-f77d.html)
(2回目:http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/vol3-140617-fe8.html

感性を問われる難しい作品が多かったですが、というか、基本的に全部そんな作品でしたが、不思議と惹かれる魅力的な作品を楽しめました。
一番のお気に入りはヨシ子の謎かなあ。

<前回同じく、以下、ネタバレしますので重々ご注意願います。公演期間が長いので白字にはしていません>

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GOEMON SEBUN 盗りてえヤツらがやってきた【U・WA・SAの奴等produce】140621

2014年06月21日 芸術創造館 (155分)

いつもは公演時間の長さにやられてしまうのだけど、今回は全く気にならなかったなあ。
話自体がとても上手く出来ていてどうなるのかワクワクして観れたのと、好き放題に役者さん方が入れ込む小ネタがほとんどはまっていたからだろうか。
それに、大道芸まで組み込んだ踊り、殺陣のエンタメ要素も作品に違和感無く、楽しかった。
己の誇りのために戦う人の姿を、石川五右衛門ベースにその関わる周囲の人たちの姿として見せています。そして、そんな信念が、新しき世を創り上げたという史実を基に、今の社会を考えるような話にも繋がっているようでした。

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2014年6月22日 (日)

AUDITION Aキャスト【劇団ガバメンツ】140621

2014年06月21日 B-SQUARE (90分)

ガバメンツの番外公演。
作品名のオーディションの設定を活かして、オムニバスのような3作品が演じられる。
様々な背景や個性を持つ若い役者さんたち。
そんな人たちを通じて、舞台に立つことへの執念みたいなものを、大きな魅力や誇りと共に、自虐的な観点も絡めて描いたような作品。
個性的な役者さんが揃っているだけに、その創り出される作品も個性的で、各々の面白さを楽しめる。

<以下、ネタバレするので、公演終了まで白字にします。公演は、本日、日曜日まで。もう一つのBキャストを含め1回ずつ公演があります>

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2014年6月20日 (金)

UNKNOWN HOSPITAL【劇団壱劇屋】140620

2014年06月20日 HEP HALL (105分)

すっかり貫禄がついてしまって。
もう、関西が誇るとか、あらゆる表現手法を融合させた総合エンターテイメントとかのキャッチフレーズが、この劇団のためにあるぐらいにふさわしく思える出来。

いつもながらの圧巻のパフォーマンスに、個性的な世界を舞台に創り上げた作品だった。
これまでに拝見したSQUARE AREAとLumiere Dungeonを足したような感じだろうか。
(
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/square-area1306.html)
(http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2014/01/lumiere-dungeon.html)

ただ、少し混乱しやすい話の展開。まあ、この作品はそこに魅力があったりもするのだが。
筋を追わないと理解出来ないような話では無いので、それほど大きな問題ではないが、やっぱり気になって、頭がそちらに向かってしまい、あの素晴らしいパフォーマンスへの視線が薄れる。
そして、上記2作品もこの作品も迷宮からの脱出のようなイメージを持つ話のように思うが、SQUARE AREAは人の想いや優しさをベースにしているのに対し、Lumiere Dungeonはミステリーっぽく、この作品はサイコパスやオカルト要素などの組み込みでややブラックな感覚が強い。
個人的には、SQUARE AREAのような描き方の方が好きなのと、従来、この劇団を観始めた頃はそんな要素の方が多く含まれていた作品が多かったので、少し違和感は持っている。
気になる方はDVDが販売されているので、観るといい。

精力的に公演を重ね、コンスタントに賞を受賞してその地位を固めてきた劇団。
一つのご自分方のやりたいスタイルが確立した作品でもあるのだろう。

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2014年6月17日 (火)

キンギョの人々 vol.3 「穴の宇宙」【突劇金魚】140617

2014年06月17日 突劇金魚アトリエ (75分)

2回目の観劇。
(前回の感想:
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/70-f77d.html

本当は、今週の日曜日に観に伺って、効率よく2回で、全5作品を観劇ということにするつもりでしたが、何か数日前から始まった新しい演目が気になって、我慢できなくなって当日券で観に行ってしまいました。
この公演、ちょっと中毒性があるんですよね。
公演名どおり、ちょっとキンギョの人たちに会いに行こうかなという感覚と、あの怪しげな空間で穴の中に拡がる宇宙に入り込んで来ようかなといった感じの。

<前回同じく、以下、ネタバレしますので重々ご注意願います。公演期間が長いので白字にはしていません>

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2014年6月16日 (月)

クルージングアドベンチャー3 オオサカリバーフォーエバー編【劇団子供鉅人】140615

2014年06月15日 大阪 天満橋~中之島周辺 (160分)

昨年のコノハナアドベンチャーに引き続き、今年も観劇。
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/2130401-4911.html

最高だったな。
船に乗って、大阪の景色に想いを馳せながら、みんなと一緒に旅する。
大阪よ、いつまでも、この景色、人たちであってくれ。
そんな願いが自然と沸いてきて、本当に大阪の危機を救うための一派として、3時間弱を過ごす。

<以下、レポ調に記録しているので、思いっきりネタバレします。重々、ご注意願います。公演期間が長いので白字にもしていません>

ちなみに、いつもならその日のうちに、少なくとも次の日のお昼ぐらいには感想を書くのですが、体が動きませんでした。何か、体がガチガチに固まって、思いっきり疲れます。書き終えた今もぐったり。観るだけで、この状態ですから、演じる方々やスタッフの方々の疲れはいかほどか・・・
想像するだけでゾッとすると同時に、これだけの公演を3週に渡ってされる、この劇団には敬意を表さざるを得ません。
大阪をこんなに愛してくれて、みんなを楽しませてくれて。
本当にありがとう。観れて幸せでした。
この公演を最後に拠点を東京に移されるらしいですが、大阪が誇る素晴らしい劇団。ご活躍をこの大阪から祈り続けます。

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2014年6月14日 (土)

はっぴーうぇでぃんぐ ~82回目の純愛だから~【しろみそ企画】140614

2014年06月14日 OVAL THEATER (105分)

とても素敵な話でした。
愛とは結婚とは幸せとは・・・
一つの答えを出していません。
その人の信じる形を尊重し、それで人生を歩んでいけるなら、そこに各々の答えが見いだせるのではないかといったような感じでした。
お得意の個性的なキャラが織りなすコミカルさ。最後に幸せを感じられるハートフルな話。
この劇団らしい、人の想いを信じ合える素晴らしさを語るかのような作品のように思います。

<以下、ネタバレしますので、公演終了まで白字にします。公演は日曜日まで>

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星屑【Danie Lonely】140614

2014年06月14日 イロリムラプチホール (90分)

舞台に溶け込んでしまうような4人の男の会話劇。
気付けば、4人と一緒に空を見上げている。狭い劇場だ。もちろん、そこはすぐ天井。
でも、観に行けば分かる。
瞬く星空の下で、今を生きている自分たちが感じられる。
色々な喜びや悲しみを抱えて、出会いと別れを繰り返して生きる私たち。
見える星空には、燃え尽きて消えゆく星屑たちがあることも知っている。
それでも、いやだからこそ、今の日々がいつまでも続きますように。
消えゆく星たちに祈りを込めて、これからの未来を輝かせる星たちに希望を託す。
きっと星空は、夢いっぱいに輝き続ける。
素敵な空間と時間をもらえる作品。
にしても、ここの4人の役者さんは、ちょっと素敵過ぎるなあ・・・

<以下、若干のネタバレがあるので公演終了まで白字にします。公演は日曜日まで>

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ちゃうかちゃわんは、あります。200回以上観ました。【劇団ちゃうかちゃわん】140614

2014年06月14日 大阪大学豊中キャンパス学生会館2階大集会室 (105分)

昨日に引き続き観劇。
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/110-342b.html

今年は6本全てバランスよく素晴らしかった。
多くの魅力的な役者さんを発見。
これからも楽しみだ。

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2014年6月13日 (金)

ちゃうかちゃわんは、あります。200回以上観ました。【劇団ちゃうかちゃわん】140613

2014年06月13日 大阪大学豊中キャンパス学生会館2階大集会室 (110分)

恒例となったちゃうかの短編集。
2年前に拝見して以来、楽しみにしている公演です。
個性的な方が多い劇団だけに、その作品も様々で毎回、その魅力をぞんぶんに味あわせていただいています。

2012年:http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/120622-262b.html
    http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/120623-b8d4.html
2013年:http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/130621-2de8.html

今年も6本立て。
1公演4本しか上演されないので、2回足を運ばないといけないのがつらいところです。
昨年は全部観ることができませんでしたが、今年は明日も伺う予定。
明日、観てみないと何とも言えませんが、本日拝見した限りでは、例年よりもクオリティーが高いような気がします。
少なくとも、本日の4本は、確実に当たりの作品でした。

<以下、ネタバレしますので、公演終了まで白字にします。公演は明日、土曜日まで>

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2014年6月10日 (火)

祭!2014 vol.3【足一】140610

2014年06月10日 かつおの遊び場 (100分)

一年振りに、思い立って観劇に。
(http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/vol1130128-8464.html)

今回はオープニングアクト、演劇、ダンス、一人芝居でした。
個々の感想は下記しますが、なかなかの作品が揃っていました。
ジャンルを問わず、表現というものに真摯に向き合っている若い方々の姿を観に行くだけで、何か楽しくなります。

毎月第2火曜日に12月まで開催されるようです。
特筆すべきは、毎月、エニシダワゴンの梶原くみさんが一人芝居をされることでしょうか。
今回、拝見した作品も相当なレベルで、これが毎月、しかも新作だというので、足を運ぶ価値が更に上がるというものです。

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2014年6月 8日 (日)

ファンタジア・オブ・ザ・マーメイド【ムーンビームマシン】140607

2014年06月07日 HEP HALL (120分)

もうここまでくれば、ムーンビームマシンにハズレは無いと断言して構わないだろう。
人魚姫をモチーフにした、海賊と魔女と人魚たちが繰り広げる冒険ファンタジー。
いつもながらの、歌・ダンスは当たり前、これに殺陣やジャグリングなどの要素もふんだんに組み込み、最高のエンタメにまでもっていく。
この劇団にしか出来ない、ファンタジーのエンタメ作品を確立している。
もう感想と言っても、凄いとか面白いとか、感動したとかぐらいしか出てこない。
安定して、向上し続ける劇団の最高傑作を観て楽しむだけだ。

<以下、ネタバレしますので、公演終了まで白字にします。公演は月曜日まで>

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執行の七人【劇団太陽族】140607

2014年06月07日 シアトリカル應典院 (90分)

学校のPTA役員会の生中継みたいな作品。
とにかく、たくさんの抱えている問題が出てくる。
学校のことだから、自分には関係無いとは言えないように話は進む。あらゆることが今の社会にも通じていることを見せつけられる。
当然、答えは出ない。より多くのことに気付かされて、持ち帰って勉強して考えなさいといった、授業みたいな作品だった。

<以下、ネタバレしますので公演終了まで白字にします。公演は月曜日まで>

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2014年6月 6日 (金)

引っ越し【401号室】140606

2014年06月06日 カフェ+ギャラリー can tutku (85分)

作品名とチラシの雰囲気、ご出演される役者さんのイメージから、引越しにまつわる出会いと別れのハートフルコメディーと勝手に決めつけて観に伺った私が悪いと言われれば返す言葉は無い。
今から思えば、開演前に舞台セットを拝見した時から不安はあった。
始まって、10分ぐらいで、ひどいじゃないか、こんな想像力や感性豊かな人じゃないと厳しい難解な作品だなんてと思いながら、半泣きの観劇。

ここまで掴めない作品も久しぶりだなあ。
難しいながらも、何か分かった気になることも最近では多くなってきたから、感性が強化されたのかと思ってたけど、勘違いだったんだなあ。
調子にはのってないと思うけど、思いっきりぶん殴られて、鼻へし折られた感じですね。
こういう作品に出会うと、是非、多くの方に観ていただきたいと思う。
それは、どういう視点で観れば紐解けるのかをSNSなどの感想から知りたいのと、同じように苦しみを味わった人と同調し合いたいから。
今週は、先週ほどの公演激戦では無いはず。強く、観劇をお薦めしておく。

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キンギョの人々 vol.3 「穴の宇宙」【突劇金魚】140606

2014年06月06日 突劇金魚アトリエ (70分)

なるほどな。
公演名が非常にしっくりきます。
この劇団の人たちの魅力を感じながら、その創り出す宇宙を味わう。
狭いアトリエに創り出される壮大な宇宙という空間を楽しむような公演でしょうか。
刺激されるなあといった感じが心地いいです。

<以下、ネタバレしますので重々ご注意願います。公演期間が長いので白字にはしていません。全部で5作品あるようです。1公演3本立てなので、効率よく観るなら最低2回、足を運ばないといけません。でも、なかなか、そんな都合よく日程調整はできないので、何度か行くことになりそうですね。公演は6月中>

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2014年6月 3日 (火)

あの町から遠く離れて【A級MissingLink】140602

2014年06月02日 ウィングフィールド (100分)

当日チラシのキャスト表を見て、前回拝見した試演ではいなかったよなあという登場人物がいて、どんな感じに変わったのかと思いながら観始めたが、相当変わってしまっているみたいだ。
試演の感想:http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-5.html

どこがどうなったのかはよく分かりませんが、すごく観やすくなった印象です。相変わらず、おかしな展開に惑わされますが、比較的スッキリと話に溶け込んでいけるような感じでした。
結局、感じるのはどこかにたどりついたみたいなこと。戻って来た、帰って来た。ずっと彷徨っていたから。
だから、これからを見ることが出来るし、考えることが出来るし、行動に移すことも出来る。
では、どうしていきましょうか。
その答えを見出していこうとしているような作品のように感じます。

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2014年6月 2日 (月)

のらん【TEAM54プロデュース】140602

2014年06月02日 ABCホール (115分)

男だらけだと、異常な圧迫感がありますねえ。
総勢30名のダンスシーンなど、ABCホールのかなり後ろの方で拝見したにも関わらず、相当な迫力を感じました。
大塩平八郎とその仲間たちの史実をベースに、遊び心豊富に、でも真剣に前を見据える素敵な男たちが描かれた話でした。
全力投球でやってやる。だって、俺たちにはやり遂げたいことがあるから。
観終えた後、そんな意気込みが舞台にまだ残って、後に繋がれていくような感じでした。

<以下、若干ネタバレしていますのでご注意ください。大阪公演は終了しましたが、8月に東京で公演があるようです。今度は関東の役者さん中心になるみたい。さらに、大阪より人数増えるのだとか。かなり圧倒されると思いますよ>

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2014年6月 1日 (日)

二時間に及ぶ交渉の末【匿名劇壇】140601

2014年06月01日 シアトリカル應典院 (80分)

嘘が愛や夢や希望へと繋がった。
嘘だと思って観させられるからなのか、面白いけど、何か騙されたような気持ち悪さが残る。
と言って、観終えた今、心地いい気分もあり、本当にどう感じているのか、よく分からない状態だ。

ただ、普段、観劇して、感動して涙する時に観たものと、本当は何も変わらないようにも思う。
あれだって、嘘で創られているのだから。
でも、この作品は観終えても、涙は出ないし、めでたし、めでたし、良かったなあと強く感動もしない。
残るのは、凄いものだという感心と、面白いものだという演劇作品への興味。
これがメタフィクションの威力なのかと思う。
良いところも、悪いところも含めて。
演劇を斜に構えて客観的に見ながらも、真摯に真正面から向き合っているような感覚だろうか。

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熱海殺人事件【演劇ユニット進船組&演劇空間 無限軌道 合同企画】140601

2014年06月01日 船場サザンシアター (120分)

あれっ、私の知っている熱海殺人事件じゃない。
始まって、数十分は記憶に残っていないのかなあとか、色々と考えて、おっかなびっくりの観劇。
私のこれまでに観たのはこんな熱海殺人事件。
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/the-edge120122-.html
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/the-edge120526-.html

調べたら、たくさんのバージョンがあるんですねえ。
どうやら、今回、拝見したのは本当の初演みたいで、原点を観ることが出来たみたいです。
これから、また違うバージョンを観る機会もあるでしょうから、いい経験になりました。

そして、この初演バージョン。
男女の情念や人生の悲哀が浮き上がる、これまでのバージョンとは異なり、とても楽しい。
もちろん、同様の感情を抱かせるシーンがあり、役者さんの迫真の演技に感動もするのですが、それはどうも劇中劇スタイルで、虚構であることを明確に意識させているので、面白かったといった方が余韻として残ります。

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コロニー【伊藤えん魔プロデュース】140531

2014年05月31日 近鉄アート館 (130分)

愛やら誇りやら、生けとし者の美学を追及するような作品でしょうか。
大きな視点では組織のため、国のため。小さな視点では個人のため。
各々が持つ大義の中で、何かを愛し、生きる人たちの姿が描かれているようでした。

コミカルに話は展開しますが、切なく悲しい話でもあります。
でも、それが愛すること、生きることの厳しさであり、素晴らしさであり。
私たちはそんな世界の中にいることを感じさせてくれるようでした。

とにかく役者さん方、特に女優さんが美しくてかっこいい。
生きるため、愛するために戦う姿に痺れながらの観劇でした。

<以下、ネタバレしますので、公演終了まで白字にします。公演は月曜日まで>

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はなの台ふき おなかごしのリリ【コトリ会議】140531

2014年05月31日 アイホール
            おなかごしのリリ(75分)  はなの台ふき(85分) 

両作品とも、狂った面白さのある話。
独立した作品みたいだが、両作品を観て、何となく下記のような感覚が浮き上がる。
辛い時に、死へ逃げる、自分の世界に逃げる。
こういうことをすると、どんなことになってしまうのかをシュールかつコミカルに描いている感じ。
そして、結局、向き合わなかったことは過ちであることを感じさせ、そこに自分の家族を含め周囲の人たちの想いを無視していたからなのだという反省が浮かぶようである。

死ぬな、逃げるなというメッセージ性はあまり感じられない。
でも、そうするとこんなことになるよということを飄々と当たり前のように突きつけてくる。
だったら、生きるしかない、向き合うしかない。
そんな、消去法的な感覚が、気味悪さを残すのかもしれない。

<以下、ネタバレしますので、公演終了まで白字にします。公演は本日、日曜日まで。2本立てなので、各1回しかありません>

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