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2014年6月23日 (月)

キンギョの人々 vol.3 「穴の宇宙」【突劇金魚】140622

2014年06月22日 突劇金魚アトリエ (75分)

3回目の観劇。
これで5作品、コンプリートです。
(1回目:http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/70-f77d.html)
(2回目:http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/vol3-140617-fe8.html

感性を問われる難しい作品が多かったですが、というか、基本的に全部そんな作品でしたが、不思議と惹かれる魅力的な作品を楽しめました。
一番のお気に入りはヨシ子の謎かなあ。

<前回同じく、以下、ネタバレしますので重々ご注意願います。公演期間が長いので白字にはしていません>

・ヨシ子の罰
・捨ててもいいし

上記リンク先の感想を参照。
両作品を続けて観ると、制限されて生きると人は気が楽なのかなあと思う。
少々機嫌が悪いので、ちょっと悪意的な観方になっているような気もするが。
被支配欲みたいなものだろうか。
何かしてはいけないと禁じられる。たとえ、しても罰せられるので安心みたいな。依存的な感じがする。
自分の判断で何かをする。全ての責任は自分にあるから、誰に文句を言うことも出来ないし、誰かが何かをしてくれるわけでもない。成長の過程で、乗り越えなくてはいけないことで、周囲もそうであることを気付かせなくてはいけないように感じる。
まあ、支配欲なんてものもあり、なかなか上手くいかないのが現実なのだろうが。

・穴の宇宙<朱色>

3回観たら、何か分かるんじゃないかと思ったけど、やはりまだ漠然としている。
今回は、朱色バージョンということで、娘役が、これまでの黄色バージョンのサリngRockさんから、倉本真見さんに変わって、その差から何か見出せるかとも考えていたが、不思議なことに、変わったという印象が薄い。どうもベースに共通する何かがあるようだ。
強いて言えば、自分の彷徨い方が、色通り、どこか明るさや希望を感じさせる黄色と、少し深刻で不安や緊張を漂わす赤色といったイメージは持つ。彷徨った先に少し光が差し込み、出口方向が何となく見えていて、少し自信を持って歩める状態と、まだ何と無くフラフラと彷徨う、まだ出口には行き着けない、行き着きたくないような感じの違いだろうか。
楽譜という宝の地図を手に入れて、その謎を解き明かすようにギターで音を奏でる父。
世界平和や癒しなど、願いを込めていくら弾いても、その願いは叶わない。
消費されるのは労力だけ。
でも、その音は一人の女性の心を動かし、自分の音を聞いて育つ子供を手に入れることになる。
90年生きても、本当の自分は分からない。生きることに力は費やされるのに。自分が何のために生まれてきて、何をなし得たのかなど分かりもしない。でも、自分が生まれて出来た自分の宇宙は、拡がりを持って、新しい未来に繋がる宇宙を生み出したことは確かである。
1回目は家族の繋がり、2回目は人の宇宙みたいなものを感じたような気がする。3回目の今回は、合体させたような繋がり拡がる人の宇宙みたいな感じだろうか。

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