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2014年5月 3日 (土)

桃太郎の母【唐組】140502

2014年05月02日 南天満公園 (125分 休憩10分含む)

昨年に引き続き観劇。
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-14.html

相変わらず、ぶっ飛びすぎて、ちんぷんかんぷんですが、前回よりかは明るい雰囲気で進む話なので、観やすかったかなあ。その代わり、そんな明るい雰囲気の中で、ついつい楽しくなって、不可思議なキャラたちに目を奪われてしまい、話がさっぱりになってしまいましたが。

一言でいうと、母性崇拝のような話でしょうか。
自分が生まれて、今、こうして生きていることを探ろうとしているような感じです。同時に、死も見詰め、死者が消えて無くなるものではなく、再生することへの祈りも込められているような気がします。

台湾で行方をくらました真理子という女子大生。
彼女が母に残した言葉、私の息を届けます。
未だ、彼女の頭蓋骨は見つからず、3年の時が経つ。
その謎を突き止めるために、女検事は二人のライバル関係にある探偵、カンテン堂と一寸に捜査を依頼する。

ヤク中患者収容施設から逃げ出して来た男とオカマ。
探偵、カンテン堂の助手をかってでたまりこという女性。
台湾での真理子のことをよく知る薬剤師の男。
イカのスミ煮を看板にする台湾のレストラン。
浮かび上がる真理子の卒論研究のテーマ。
睡眠へと導くハルシオンのような、桃太郎の母と称する白い粉。
粉の行方を追う台湾の探偵、雉子。
残されたベレー帽、缶切り。
マリコが真理子に渡した巻貝。

一幕はそんな真理子の失踪を追う人たちが、以前に彼女が住んでいて、未だにまりこと表札が掲げられている日本のアパートでの姿を描いている。
二幕は、テント公演らしく、別の場所に移動したのかと思うくらいに舞台セットがわずか10分の休憩時間中に様変わりして、台湾のレストランとなる。そこで、様々な人たちが集結し、真理子の謎を明らかにしていく。

と、こんな感じの話だとは思うのですが、難しいというか、アングラだからという便利な言葉で片づけてしまえばいいのか、とにかく観てもらわない限り、どんな話かなんて伝えられるものじゃありません。

何とも理解し難いことだらけですが、行き着くところはこの作品も、前回拝見した鉛の兵隊に似たような感覚でしょうか。
死者への再生の祈りを持って、今、生の中にある自分の原点を探ろうとしているような話だと思うのです。
 

真理子の卒論研究は博山炉とかいう香炉に見られる細い管から吹いてくる風にあたるとなぜ女は妊娠するのかという、?が頭を駆け巡るものだったみたいです。
聞いたことない言葉ですが、作品中では、そんな細い管を隘路という言葉で表現しています。
イメージでしかありませんが、香炉が子宮、細い管から吹く風は生の息。隘路を通って出てくる息が、その人の生を想像します。香炉なので、その香り、息を吸い込むことが、この世で、生ある者同士として出会うような感じでしょうか。
息や風は実体がありませんが、まりこという表札やまりこという名前の人のような形あるものが存在しても、真理子は決して実像として現れることはありません。言葉や形だけで、真理子は実像化せず、実体の無いものからの方が、真理子の姿を浮き上がらせることが出来る。何となく、日本古来のどんなものにでも神が宿るみたいな八百万の神のような世界観を思い浮かべます。

最後の方は頭が完全にやられてしまったので、ぼんやりしか覚えていませんが、まりこが真理子に渡した巻貝は太古のアンモナイトだったようです。その中に、桃太郎の母という、原始睡眠を引き起こす粉を入れたりします。
巻貝は何となく女性をイメージします。女性というか、母というか。生命の源みたいな感じです。そこに覚醒することを待つかのような眠りの状態を引き起こす素が詰め込まれる。生命誕生の原点を見出そうとしているような印象を受けます。
真理子はベレー帽に海ほおずきを隠していました。そこに息を残していたみたいです。卵の中に自らの息を宿す。死の中にも、生への慈しみ、再生を祈る生への希望みたいなことを感じます。

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