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2014年5月 3日 (土)

夢遊病【ひろきとぺーたん】140503

2014年05月03日 カフェ+ギャラリー can tutku (65分)

とても美しいと感じる素敵な舞台だったが、内容が私には難しいな。
美しい光や身体表現、登場人物に込められた真摯な想いの心情表現から創り出される幻想的な空間に酔うものの、その心を揺らがせていることが何なのかがいまひとつ掴みきれない。
愛と死。
現実と夢の世界で、その想いを交錯させながらも同調して感じるところが儚く切ない気持ちにさせられているのだろうか。

見た夢が現実になってしまう夢遊病という呪いに取り憑かれた村。
村長の妻がその呪いにかかり、悪い夢を見ないように外界の情報や知識から隔離するために幽閉される。
何も願わないように、永遠の眠りについた妻は幻影となって、今でも村を守るためにした決断との葛藤の中で苦しむ村長の目に映っているみたいだ。
しかし、その呪いは、それで終わらず、子供である姉妹の姉に感染してしまう。
姉は、ちょっとしたことで妹の死を願ってしまい、それが現実化してしまう。姉に想いを寄せる村の男と共に、遺体を埋めはするが、悔いの中で妹を想う姉の夢が死んだ妹を現実世界に呼び寄せる。

そんなある日、隔離された村にやって来るはずもない男が現れる。
彼に想いを寄せ始める姉であったが、村の平穏を守るためにも、姉には外界の情報を遮断しなくてはいけない。村の男は、彼を亡き者にし、姉は幽閉されるが、男への想いが、彼を現実世界に同じく呼び寄せる。
呼び寄せられた彼は、記憶を失い、自分が何者であるのか、姉と何があったのか、死んでいることすら理解出来ずに、長い時を経る。
しかし、断片的に頭に映し出される姉との思い出から、徐々に記憶が甦る。
男と妹は、姉のために出来ることを探る。
それは、自分たちの死を姉に受け止めさせ・・・

といった感じの話だと思うのだが。
現実と夢世界の交錯パターンは、私はすぐに頭が混乱するので、なかなか思い起こすのが困難です。
ましてや、今回は、死の世界をイメージする青い光やコンテンポラリーっぽい踊りで幻想的な空間を創り出し、時間軸を歪ませる映像まで駆使していますので、現実と夢の境目のないところに追いやられ、どこにいるのかがよく分からない不思議な感覚になります。

愛する人の死。
直接的、間接的にその死に関わる者が、その現実の死を否定して、夢へと逃げ込むようなイメージかな。
それを夢遊病と呼んでいるのだろうか。
こうしている間は、永遠に夢の中で彷徨い続けるわけで、でも、夢の中で愛し続けることも出来るわけで。
でも、夢なので、それは過去の情報から導き出される記憶の膨らみでしかなく、そこに愛の発展は無い。
脱却するには、死者からの言葉、想いを受け止め、夢では無く、自分の心にその想いを刻むことか。

色々と分からないことだらけで、今、思い起こすと、どういったことだったのかとかなり悩む。
村にやって来た男は、誰かに呼び寄せられたのだろうか。
現実と姉の夢の世界が交錯しているように思って観ていたが、現実も誰かの夢の世界みたいな二重構造になっているかな。
夢遊病は愛する人に受け継がれるような話が出たような気がするのだが、そうなれば感染しているのは村長ではないのか。
何となく、この世界が愛する家族、村人を失った村長の創り出す夢の世界で、その世界に終止符を打つために外界からの使者として男が現れたようにも思う。
死によって崩壊してしまった町。でも、そこにはかつて、人が人を愛する、想うという心が存在しており、それは決して消滅しない。それを姉妹、親子、仲間、姉と男の姿で再現したような感じだろうか。
死を慈しむ気持ちと、人を愛する気持ちがこの交錯した世界で融合し、夢ではない、生ある美しい現実を浮き上がらせているような感を抱く。

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