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2014年3月 8日 (土)

ウルトラガーリー1000%!【DEW PRODUCE】140308

2014年03月08日 道頓堀ZAZA HOUSE (90分)

ファッションショーを題材に、綺麗なモデルたち、そして個性的な周囲の人たちが一つの仲間となって、大きなことを成し得るまでを描いた話かな。
かしこまって書くと、作品名にもある少女から大人への成長、一つのことを目指す中で生まれる仲間意識、周囲の人たちをも巻き込んだその目的への真摯な想いなんていうご自分方の姿を描いたようなところも感じられる。
共に化ける、自らを表現するなんて感覚があるモデルを、演劇の世界でこのような作品を公演するにまで至った役者さんはじめ、創り手である自分たちに投影して、その演劇への想いを伝えた作品として捉えてもいいのかもしれない。

まあ、そんなことより、綺麗な女優さん方のまぶしい姿に見惚れ、本当に美しく化ける姿に恐れにも似た驚愕を感じ、かっこいい男にイラ立ち、切ない哀れな男の行く末を案じ、強烈な個性が爆発するキャラを引いて笑いながら、90分の時を、彼ら彼女らのこれまでの頑張りを想いながら、楽しめばいい公演であろう。

DEW PRODUCEは2年ぶりの公演。
(1回目の感想:
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/paradise-cityde.html
2年の時を経て、あの頃から活躍されている方々をはじめ、今、これからが期待される方々も入れ込んでの公演となっている。
恐らくは演劇だけをしていればいい状況ではない中で、それでも続けてきた演劇が繋いだ仲間の強い力を堂々と見せつけられる。
やり抜く力だろうか。そこに、成長、懸命、絆、仲間、信頼なんてことも含まれている、若い方々が成し遂げた、人を魅了する大きな力に溢れている学生演劇祭にとてもふさわしい作品に仕上がっているように思う。

<以下、若干ネタバレしているので、公演終了まで白字にします。公演は日曜日まで>

大学生のメルは、内気でちょっと冴えない女の子。
今日も、授業のディベートで、いじわるな相手側の攻めにかなりやりこまれそうになる。
機転の利く友達の援護で何とかその場は乗り切ったものの、次回のディベートのための準備は大変そうだ。
落ち込みながらの帰り道、二人のモデルに声をかけられる。
このモデルたち、三人組なのだが、一人がどこかへ行ってしまい、ファッションショーの人数が足りない状況らしい。
どうせ、しま○らのショーだし、そのあたりにいる子で代役をといったところみたい。
モデルなんてとんでもないと拒絶するが、強引に参加させられてしまう。

ところが、このショーの写真撮影をしていた男にメルは見初められる。
ニューヨークへ行って、有名ブランドのショーを一緒にやろう。
飛び交うフラッシュ、みんなからの視線が、実はちょっと刺激的で心地よかったメルは、うやむやの中で、流されるように他のモデルたちとニューヨークへと向かう。
そこには、有名ブランドの貫禄ある女性オーナー、モデルとしての基本を叩き込むために準備されたオカマのトレーナーが待ち構える。
そして、しま○らのショーですっかりメルに魅了されてしまい、全財産をはたいて、ニューヨークへやって来たカメラオタク、日本人モデルなどは活躍できないと豪語するニューヨーク在住の何か外国かぶれした悪そうな男に、その男に適当に仕えているマネージャーも現れる。
厳しいトレーニングに日本へ帰りたいと嘆くメルだったが、心の底にあるモデルへのあこがれ、そして写真家へのほのかな恋心からショーに向けて頑張り始める。
ところが、写真家に恋人がいることが発覚し、メルは傷心して日本へ帰国。

これまで頑張ってきたことをやり遂げたい。
ファッションショーを成功させたい。
メルの周囲の人たちの熱き想いは、メルの心に・・・

一度は逃げ出したメル。
でも、好きだから頑張ってきたという同じモデル仲間の意思、ショーを成功させたいというその周囲の人たちの想い、メルを見守り続ける男、そしてずっと一緒に大学で勉強してきた友達の励ましにより、もう一度、ショーへ向けて進み始める姿が描き出されます。
そして、最後はそのみんなの想いが詰まったファッションショーで話は締められます。

好きだからやり続けるというのはきっとなかなか大変でしょうね。
色々なことがありますから。
それでも、メルがまたやろうとしたのは、上記したような周りの力があったからなのでしょう。
それは演劇の世界に対応させると、同じ自らを表現したいという志を持つ役者仲間、公演を成功させたいというスタッフの方々、応援する観客、演劇とは別のところで常に一緒にいてくれる友人や家族なんてものが当てはまるのでしょうか。
そんな多くの力を受け止め、メルは最後にファッションショーに登場します。
その姿は、自分の頑張りと共に、周囲の力を得て成長した自分であり、美しくも誇らしい素敵な姿を映し出しています。

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