« パフ【劇団しようよ】140331 | トップページ | IN HER THIRTIES【TOKYO PLAYERS COLLECTION & ライトアイプロデュース】140331 »

2014年3月31日 (月)

怪談&演劇公演企画【くさび企画】140330

2014年03月30日 BONZEくらぶハウス堀北庵 (100分)

怪談をベースにしたバラエティー企画。
20分のお芝居と、怪談士による怪談話。この回は無かったが怪奇漫才なんかもあったみたいだ。
頭の回転速くズバズバと切り込む言い回しの作道雄さん(月面クロワッサン)と、落ち着いた雰囲気でそれに少しズレ気味に対応する、この企画の主宰である小笠原将人さんの、微妙な空気の軽快なMCトークで、舞台の雰囲気を盛り上げている。
舞台監督さんは、どこかこの世の人とは思えないような雰囲気を醸して、そして、会場には座敷童を配置して空気を作る。

何かよく分からない作品や話もあったが、それも含めて、まあ楽しめる企画なのではないだろうか。
そもそも、私自身が引いてものを見るところがあるので、こういった怪談は鼻から斜に構えてしまっているところがあり、そこはあまり自分とは合わない企画ではあったが。
それでも、当日チラシに書かれているように、普段、芝居を観ているだけでは見えてこないその人の魅力を感じられるところがあるように思う。

・お芝居 「只管」
妻が亡くなり、掃除をしながらその細胞を集め、復活させようとしている研究者風の男。
その兄は厳しい鍛錬を積み、祈祷師となって、死んで成仏できていない弟を昇天させようとしている。
探偵はそんな祈祷師の面倒を見ながら、二人を見詰める。

申し訳ないが、さっぱり分からない。
研究者と祈祷師が互いに自己を持った言動をしているだけなら、共に互いの虚像を見ているような感じだろうか。
中立の立場にいる探偵は、そんな不確かな二人に何も言うことなく自然に振る舞う。その存在が二人への感覚を狂わし、どこまでが事実である本当のことなのか、空想の様な虚構なのかという境界の世界に迷わされる。
6枚切りやら16枚切りの食パンなんかも、何かをほのめかしていたのだろうか。
ラスト、舞台を出てどこかの部屋でそんな食パンを食する彼ら。そんな声だけが聞こえて話は締められる。
何か6枚切りのパンが均等に1枚ずつ分けられているような風景を想像した。つまり、何となく、そこに妻が普通にいるのではないか、研究者と祈祷師の兄弟の親や祖父母などが普通にいる、単なる家族なのではないか。探偵の雰囲気からは、あれが二人のお母さんだったのではないか。
そんな想像が生まれ、作品名からは、表向きはひたすら家族の様相を維持している人たちに潜む、自己的な欲が生み出した一時の妄想世界のような感じだったのかと思っている。

・怪談

<稲葉俊>
記憶障害がある友人の知り合いの話。
入院中に夢を見る。砂場で遊ぶ幼き頃の友達。突然、音が鳴り、目を覚ますとそこは病室でたくさんの人。音はクラッカーでバースデーサプライズだったらしい。夢の話をすると、その頃の記憶が戻ったならいいことじゃないかと。
再び、夢を見る。砂場で遊ぶ友達の姿はまるで呪いでもかけられたように醜い。そして、紫の鏡とつぶやく。

久しぶりにポカーンとなった。ある意味、怖い。
これは紫の鏡を知らないとダメだったみたい。
聞いたことないけどねえ。
幼き頃の友達が、自分の記憶を甦らせてくれるという美談っぽいけど、実は思い出すと死へと導かれる呪いの紫の鏡を伝えに現れたといった恐怖らしい。
稲葉さんの独特の落ち着いた雰囲気がいかにも怪談話に合いそうな感じで期待していたが、惹きこまれはするものの、話が分からず、オチも全く理解できなかったので残念。

<姉川やえ(企画集団FRONTIER>
幼馴染の話。
鹿児島に里帰りしたせいという女の子。当時5歳。家の玄関にせいと書かれた黄色い靴が置いてあったらしい。自分は別に靴があるので、その靴は自分の物では無い。この時は特に、靴があるんだぐらいで気にも留めなかった。
それから、5年ごとに、その靴と出会う。
街中や遊びに行った場所で偶然に。履いている人を追いかけたこともあるが、どこかへ行ってしまった。
今、せいは25歳。もうすぐ、また、その靴を見る日が来るのだろうか。

じわっとくる怖さ。
想像を膨らませるとじわじわと不気味さが現れてくる。
5歳で時を止めてしまったもう一人のせいが自分の生が続いていることを確認するためにでも出てきているのだろうか。もし、対面してしまったらどうなるのか。現れなかったら、これからの人生の時に何か支障が訪れるのだろうか。終わりの無い、不気味な付きまといが気味悪い。
姉川さんは可愛らしい感じの方なのだが、どこかここにあらずみたいな、飛んだイメージを持たせるような雰囲気を醸しており、何か異空間に連れ込まれるような漠然とした不安を煽られる。

<マキノナヲキ>
タクシードライバーの話。
深夜、美女を乗せる。綺麗な人だが、爪がボロボロになっているのに目がいってしまう。着いた先は、あまりいいとは思えない古びたマンション。やましい気持ちもちょっと出たのか、名刺を渡して、お別れをする。
しばらく停車していると、3階の部屋に明かりが点く。名前ぐらいは知りたいなとその部屋の前まで行くが、防犯のためか表札は出ていない。何気なく、ドアスコープを覗くとそこは真っ赤になっているだけだった。
疲れがたまっていたので、そのまま車の中で眠り、翌朝を迎える。
大家さんらしき人がいたので、軽い世間話をして、あの女性のことを尋ねると、最近、彼氏にフラれておかしくなっているのだとか。何でも、部屋に戻ると、ドアスコープを覗き、彼の帰りを、ドアを引っ掻きながら待ち続けているのだとか。真っ赤に充血した目で。
急いで、自分の家に戻ったドライバー。部屋の外に誰かがいる。ドアスコープを覗くと、そこには真っ赤な景色が・・・

分かりやすい定番の怪談。
マキノさんの軽快なリズミカルな話口調も安心して聴けるような感じだ。
それにしても、考え次第では、このタクシードライバーの方が怖い。女性への執着心が。
そんな男女の恋愛論にアフタートークはなっていた。
怪談話でこのパターンはだいたい女性が粘着質で、こういった行動をとる。でも、よくよく考えると、現実ではもっと女性はあっさりとしている。男の方がいつまでもいつまでも執着してしまうことが多いように感じる。
そんな現実的な男性を描くバージョンの怪談も面白いのではといった話になった。確かに興味深い。でも、怖くなくて、何か自分を見ているような辛さを感じる話になってしまうと思うが。

<末山孝如(KAIKA 劇団会華*開可>
古びたマンションで引きこもるたかし君の話。
親に頼まれ、訪問する男。部屋に入ると、すえた臭いに万年床。
たかし君と話すと、彼は興奮気味に、毎日念仏を唱えることによって、30歳となる今日の0:00、遂に普賢菩薩が降臨するのだとか。
一緒にその時を迎えようと誘われ、共に一晩を過ごすことにする。
と言っても、こんな部屋にずっといるのは嫌なので、その時間までパチンコでもして暇つぶしを。
おかしな新興宗教にはまったのだろうか。少しネットで調べると、普賢菩薩の再来を名乗る女が引っかかる。どうやら、この女にはまっているみたいだ。
部屋に戻ると、たかし君はひたすら念仏を唱えている。そして、女が現れる。ネットで見たあの女だ。
彼女はたかし君に感謝の言葉と共に、お布施を要求する。たかし君は通帳を差し出そうとするが、男はそれを止めようとする。たかし君はおかしくなっているので、言うことをきかない。だったらと男はその女の乳を揉み、追い払う。あんなことで怒って逃げてしまうような女は菩薩では無い。菩薩なら慈悲の心で乳を揉むくらい許してくれるはずだと。たかし君はようやく目を覚ます。
男は、女の後を追う。そこに待ち構えていたのは・・・

オチは警察に普通にわいせつ罪で捕まる男。
何とも馬鹿らしい話で、末山さんもいかがわしい匂いをプンプンさせた人なので、それに拍車がかかる。
ただ、この話、何か忘れてしまったが、有名な古典が原作らしい。
怪談というよりかは、笑い話の中に教訓を浮かび上げさせるような話だった。

|

« パフ【劇団しようよ】140331 | トップページ | IN HER THIRTIES【TOKYO PLAYERS COLLECTION & ライトアイプロデュース】140331 »

演劇」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 怪談&演劇公演企画【くさび企画】140330:

« パフ【劇団しようよ】140331 | トップページ | IN HER THIRTIES【TOKYO PLAYERS COLLECTION & ライトアイプロデュース】140331 »