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2014年2月10日 (月)

サクゴエラボラトリー・フェニックスリーグ【短冊ストライプ】140209

2014年02月09日 インディペンデントシアター1st (60分)

これまでも2回ほど拝見している観客の投票で勝者を決める二人芝居イベント。
観に行く予定は全く無かったのだが、何でも前回王者のかのうとおっさんが、準優勝のイッパイアンテナに監禁されて、暴れているとかいう設定に興味を惹かれて、久しぶりに行ってみる。
あんまり、この設定はどうでもいい感じだったが、4劇団のよく練られた作品を楽しむ。

オープニングアクトで、嘉納みなこさんが登場し、おっさんがさらわれたことを述べる。
イッパイアンテナのお二人が出てきて、返して欲しければ俺らと勝負しろみたいな設定。
まあ、いわゆる茶番である・・・
以下、覚書も含めた感想。

・がっかりアバター

舞台真ん中でクルクル回り、文節をおかしなところできった言葉を掛け合いながら、別れ話をする二人。
出会った頃の10代からを振り返る。

う〜ん、分からない。
壊れたビデオテープレコーダーみたいな感じかな。
言葉はランダムに途切れ途切れになり、振り返るといっても、途中で反転して繰り返し状態になったり。
そんなテープが使い込まれているような描き方が、二人のこれまでの想い合いの重みみたいには感じられる。二人が築き上げてきた時間は、そんなスムーズに再生されるような簡単なものではないって感じだろうか。
恐らく興味深い作品なのだと思う。私がもう少し、理解できていたら、人に薦めたい作品として一票を投じたのだが。

・自由劇場

国を創れと指示を受け、ある場所にやって来た二人。
もう、何千年も生きてきた二人だが、同期みたいだ。
二人とも男なので、これでは国は創れない。神様に聞いてみたら、後ほど女性もやって来るらしい。
となると、どちらが残るか。
片方は、幼き頃から裕福に幸せに暮らし、文武両道の優秀を絵に描いたような人。もう一人は、両親の離婚後、親戚をたらい回しにされて辛い生活を強いられてきた。自分を捨てた母親も今はどこで何をしていることやら。そして、文字もしっかり読めないくらいに頭は悪い。
答えは決まっているが、優秀な男はやって来る女の年齢を聞いて、身を引こうとする。
女なら別に誰でもいいという勢いの不幸な出来の悪い男は自分が残る決意をするが、その女性の正体を知り・・・

アダムとアダムみたいな感じか。
奇抜な設定の中で、不条理なトークがテンポ良く進み、ネタも面白い。
ただ、どうも惹きつけが弱い感が残る。
妙にくどい感じがするからだろうか。他作品に比べて、ネタの割にはインパクトに欠けている印象。

・イッパイアンテナ

腐れ縁。何から何まで相性が合わないけど、何故かずっとその縁が続く仲というのはけっこうあるもので。
この物語の二人もそんな腐れ縁でずっと繋がった友達同士みたいだ。
いつものように待ち合わせ。几帳面な男はいつもどおり、15分前には待ち合わせ場所に。もう一人のおちゃらけた方は、これまたいつもどおり、15分後に現れるだろう。
遅れてやって来た男。手には封筒。拾ったらしい。
その封筒の中には紙切れが一枚。TUTAYAに行って、AIKOのCDを探せとかいう指令が。
二人は運命に引き寄せられるように向かう。
そして、訳の分からないまま、すし屋で勘定払えず皿洗いをしているところを外人客に助けてもらったり、バッティングセンターでバッティングのコツをマスターしたりと、その指示は繋がっていく。
そして、遂にはアメリカにまで向かう。
なぜかFBIやCIAの怖い人たちの追っ手が迫る。
それも、そのはず。その封筒は単に拾った訳ではない。核爆弾発射装置を止める使命を受けながら、追っ手に殺されてしまった人から託されたものだったのだ。
二人は世界を救えるのか・・・

隙間を完全に埋めたスピーディーな展開に、お二人の見事なコンビネーションで、客の心を鷲づかみといった感じか。
個性が噛み合わない二人の姿を基盤にしながら、その噛み合わせの悪さを全部、笑いに変換していく。そして、数々の馬鹿げたエピソードに伏線をきちんと仕込んだよく練られた脚本の勝利だろう。
4作品の中では圧巻の出来で、迷うことなくもう一度観たい作品として一票を投じる。

・東京ガール

医師とパイプ椅子に座った患者。心理療法中のようだ。
目の前には廊下。その先には部屋がある。5本のろうそくが灯る。4本が消える。残りは1本に。
患者は目を覚ます。医師の5-4はの問いに、まともな回答が出来ない。夢の中では分かっていたのに。
医師は患者に病名を告げるしかない。バカだということを。
しかし、続ける心理療法の中で、患者はある記憶が蘇ってくる。
家族。父、母、妹、そして自分。
何者かが襲ってくる。父が死に、母が死に、妹が死に。
そして、家族を殺した奴の顔は、今、目の前にいる医師。復讐。手にしたピストルを発砲。
これで残ったのは自分だけ・・・

心理サスペンスみたいですが、この後、少しだけ話が続き、オチはやっぱりバカな面白い形として締めています。
医師と患者というよくありがちな設定でのズレた会話で笑わせながらも、ずっと何かあると秘められた空気を感じさせ、うまく客の気を惹きつけています。
これまで拝見して覚えている限りでは、話に一本調子なところがあり、あまり起伏がありません。まあ、そのフラット感が役者さんから醸されるいいところでもあるのですが。今回も同じように大きな起伏はありませんが、飽きさせることなく、舞台に話に集中させる巧妙さを出しているところがいいように感じます。人に薦めたい作品として一票を投じました。

この回が終わった時点で、イッパイアンテナがダントツの12票。残り3劇団は5票ずつと接戦に。
まあ、客席の雰囲気をよく表した結果になっている感じでした。
このブログを書き終えた今、Twitterで情報が入りましたが、優勝はそのままイッパイアンテナだったようです。
優勝したいとかずっと言われていたみたいなので、良かったです。本領発揮の結果でしょう。

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