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2013年11月16日 (土)

大女子航海【劇団暇だけどステキ】131116

2013年11月16日 シアトリカル應典院

前回公演が体調を崩して観に行けず、一年少しぶりの観劇。
とりあえず、前作のDVDを購入。
これで今回の観劇の目的の一つのミッションは完了。また、時間がある時にでも見よう。私ぐらいの1970年代生まれの者には心に響く作品だったそうだから楽しみだ。

で、今回の作品だが、イキイキとした熱量溢れる楽しい雰囲気は、変わらず健在。
特に、今回は若い女優陣が中心となっているので、光り輝いている。
同時に濃い個性を発揮するベテラン男優陣の魅力も際立つ。
いつの時代も、今の悩みや将来の不安を抱えながらも、自分たちの大事なポリシー、そして周囲の大切な人たちと一緒に未来に目を向けて人生を歩んでいるんだなあと感じさせられる希望の光を見出せるような話。
未来はキラキラといつも輝いている。
そんな感覚が、作品名のキラキラと光るはるかかなたの海へと出航する船とその若き未来を夢見る乗組員たちをイメージさせる。

<以下、ネタバレしますので、公演終了まで白字にします。公演は日曜日まで。色々と書いていますが、元気いっぱいの可愛らしい女の子たちの姿を観ているだけで幸せな気持ちになれる作品です。疲れた中年男性にお薦めかな>

夜の海へとバイクでツーリングする幼馴染の高校生の二人、壮太となか。
壮太はなかのことがちょっと気になっているみたいだが、なかはまだ好きかって聞かれるとどうかなあって感じ。もちろん、嫌いじゃないし、いつも傍にいるから空気みたいな当たり前の存在になってしまっているのかも。
壮太は、ちょっとお調子者みたいな感じだが、純粋っぽさも感じさせられ、不器用なところがあるのだろう。それに、恋愛だけでなく、若いだけに日々、自分の身に降りかかる色々なことが楽しくて、それに懸命になってしまうようだ。
なかはしっかりした女の子みたいである。まだ幼いんだけど、男に比べれば、すっかり大人のような言動が出来るという女子高生の等身大の姿。こちらも、壮太だけでなく、まだまだ、恋愛も含め、いっぱい色々な経験をすることを楽しみたいといった感じ。
まあ、まだこれからの二人だ。
そんなツーリング中、突然、二人を巨大な光が襲う。

気がつくとなかは砂浜に横たわっていたらしい。壮太は消えてしまった。
警察に事情を話しても、そんな話は信じてもらえない。事故でバイクごと海に沈んでしまったのだろうと処理される。
なかは壮太の行方を確かめたくて、授業を抜け出して、もう一度、あの現場にやって来ている。
一緒にやって来ている女子高のクラスメートたち。
なかをいつも見守ってくれている一番の親友、オカルト好きなテンションの高い子、仕切りたがりで隙を付いては前に出たがる委員長、データ・情報重視で理屈っぽいガリ勉の副委員長、世界中の数々の修羅場をくぐり抜けてきたコマンドーみたいな子、財閥の典型的な気取ったお嬢様、そのお嬢様に憧れる親衛隊みたいな子たち、不幸を背負っているのか、カッターで自分やあらゆる物を傷つけようとするちょっと危ない子。
個性的なクラスメートたちなので、壮太のことに関しても、宇宙人の仕業では、悪の巨大組織の策略ではと、思い思いのことを好き勝手に喋って、すぐに話が脱線する。
そんな中、女子高生を日々相手にして精神的に少し病んでいるのか、くだらないことを自信満々に堂々と語り続ける鉄のハートを持ったいかれた男性教師まで、生徒を探しにやって来たので、場はぐちゃぐちゃに。

そんな騒然とした中、海からとんでもないものが姿を現わす。
黒船に乗ったペリー提督。さすがは外人だけあって、少しマイケルジャクソンに風貌もテンションも似ている色濃い人物。
と、一緒に何やら得体の知れない鯨の化け物。悲しき生い立ちがあるのだろうか。どこか不運や不幸を匂わせて、ボエーと悲しき泣き声を奏でている。
タイムトリップ。
ペリーは150年前から、やって来てしまったようだ。
そんな鯨の化け物を発見したなかの父と祖母は、捕まえなくてはと追い回す。
何かを知っているようだ。
そう、なかの母親も壮太と同じように数年前に光に包まれて消えたのだとか。
ボエーと鳴く鯨の化け物が何か関係しているみたいだ。
父は恐らくは事の張本人なのだが、そんな責任を本当にしっかり感じているのか、真剣さに欠けている、ちょっとうざい動きでドタバタしている。祖母は飄々として、父と一緒に行動している。

一方、なかの妹は、150年前の日本に向かっている。
どうやら、そんな力を持っているらしい。
妹は全てを知っているみたいだ。
父が研究した時間を行き来できる能力。それが身に付いている。
幼き心も体も痛めて、今の家族を何とかしたいという、重圧に押し潰されそうになってもけなげに頑張っているような子。
150年前の日本。
そこは、黒船襲来が間近に迫り、開国か鎖国かに分かれて人々が日本の将来を真剣に考えていた時代。
そんな時代に壮太はいた。
いかにも殿様っぽい阿部正弘が藩主となり治めていた国。心揺れ動いてるようで、少し優柔不断な感じも見せながら、日本を守ろうとしている優しさを感じさせる藩主だ。
そこには、武力を充実させて開国という考えを持っていた島津斉彬の姿も。ちょっと抜けたようなところも匂わせながら、これからの日本を真摯に見詰める男らしい姿に映る。
そして、日本の地図を作成し、日本を世界の中の日本として見出すために開国をして、世界に目を向けようとしていたが、志半ばで亡くなってしまった伊能忠敬。今は、その妻が夫の意志を継ごうとしている。凛としたブレない強い覚悟を感じさせる女性。この女性は、ある日、突然、現れたが、藩主の阿部の好意で、この国で不自由なく暮らしているみたい。

今の日本と150年前の日本。
離れ離れになった壮太となかを繋ぐ、時を行き来できる不思議な力。
そんな力が、暴走して、日本の歴史が変わろうとしている。
なか、女子高生たちは、壮太を、母を、妹を連れ戻すため、そして、自分の今の大切な人を守るため、日本の歴史を守るために、150年前の日本に向けて、航海に出発する・・・

と、役の感想も含めながら、ざっくり書いたあらすじ。
実際はもっと色々とあります。DVDが販売されると思うので、そちらを購入しましょう。たぶん、今までどおりなら1000円ですしね。
あっ、シーボルトだけ書いてないか。まあ、これは飛び道具みたいな役どころですから、いいか。

150年前の日本。
当時の人たちは、日本の将来を真剣に見詰め、各々の大義の下で、悩みながらも
自分が出来ることを懸命にしようとしていたのだろうか。
そんな姿は、この劇団を含め、これまでよく拝見するベテランの役者さん中心に描かれているようです。
阿倍、島津、伊能の妻、ペリー・・・
みんな、今の時代では少し違和感があるけど、強い覚悟を持って未来を生きようとした姿が映し出されています。
それに対比するように描かれる、若い女の子たちの元気いっぱいの姿。
でも、彼女たちもまた、日本がどうかとかは無いけど、自分たちの今の生活の中で未来に悩み苦しみながら、不安を心に抱きながらも、それをかき消すかのように、楽しく明るく未来を見詰めているようです。
そんな、現実には交じり合うことの無い世代の人たちが、心を通じ合わせた時に、150年前の日本も今の日本も、いつの時代でも未来がステキに変わっていくのではないだろうかと、希望の光を見出せるような話でした。

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