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2013年9月

2013年9月30日 (月)

アルバート、はなして【劇団無理やな東京】130929

2013年09月29日 神戸大学シアター300

今年、1月に彗星マジックが公演した作品。
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/130113-4320.html)
感想に書いているように、非常に素晴らしかった作品で、また観れることを楽しみにしながら、そして、本家と比べて出来はどうかななんてちょっと意地悪な気持ちも持ちながら伺う。

歴史的な背景や科学理論が絡んだ複雑なボリュームたっぷりの話を、緩急つけた途切れの無い軽快なテンポで展開しているところは十分、本家に負けず。
対応する個々の役者さんの熱量や個性的な魅力を醸す演技は、匹敵どころか、僅差でこちらが勝ちかと思わすような方も。
全体的に、1月に観た時の感激、感動をもう一度味わえるくらいの素晴らしい仕上がりだと感じる。

宗教や思想が引き起こす歴史的な事実の悲しさやむなしさ、その中で挫折や妥協を繰り返しながら必死に生きる人の強さ、時間や神といった世界の不思議に対する溢れる好奇心、丁寧に紡がれていく素敵な言葉たちなどから、この作品に対して力強さ、そして、切なくも優しい感情を抱きます。これは本家と同じです。
特に言葉を大切に作品を創っている感覚はよく感じられ、この作品の登場人物たちの人生を非常に丁寧に見詰めて描いているのだろうなと強く感じました。

ただ、本家では感じた一点だけは、最後まで私の心に伝わってきませんでした。
それは、今回、観劇中一度も涙が溢れてこなかったことに関係していると思っています。
演技が下手だとか、熱がこもっていないからでは決して無いと思います。
私が思う理由はただ一つ。舞台が美しくないのです。もちろん、照明とか衣装の問題を言及しているのでもありません。
何が原因かは分かりませんし、逆に本家がなぜあんなに美しく感じるのかも分かりませんが、そう感じました。
本家では、常に美しいなあという感情を持ち続けて観ていたからこそ、あらゆるシーンで涙を誘われ、世界は不思議に満ち満ちているという言葉に秘めた美しさを感じたのだと思います。
残念なのはその一点だけ。ただ、それが全てでもあります。

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2013年9月29日 (日)

来年もまた一緒にここに来ようね♥【sputnik.】130928

2013年09月28日 Cafe Slow Osaka

毎度のごとく、感性を研ぎ澄ませて観るような作品なので、感想が感覚的で文章では書きにくい。
いっそ、絵心があれば、何か感じたままに絵でも描いた方が、よく伝わるんじゃないでしょうか。

作品名のいかにもラブラブといった言葉、チラシの少女漫画のような可愛らしい絵から想像する作品とは違いました。
観ようによっては、そのままなのかもしれませんが、私はこの言葉を持ち続けて男を愛する女性の、恋愛に対する警鐘のような話として受け止めています。

<以下、訳が分からない文章ですが、一応、筋みたいなものを書いたので、公演終了まで白字にします。公演は、本日、日曜日まで。3回あります>

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2013年9月28日 (土)

。でぃっぐ【ぺんぺん種】130928

2013年09月28日 カフェ+ギャラリー can tutku

苦手なんだあ、こういう作品。
多分、凄くしっかりと出来上がっているのだと思います。
申し訳ないが、そんな風に役者さんの力が発揮されれば発揮されるほど、気持ち悪くなってくる。本当にウエッとなって吐きそうになるんですね。
人間の嫌なところばかりが浮き上がってきて。
多分、その視点だけでなく、そこから人間というものを見詰めるなんて観方も大事だとは思うのですが、この作品では出来なかったなあ。

そうか、出演される3人の女優さん、作家の方は、これまでにも違う作品で色々と拝見しているので、恐らく一癖も二癖もある異色な作品は想像していたが、こういう形で勝負してきたかあ。
決して、作品がダメとかいう否定ではなく、とにかく嫌な気分になった。
後述するが、出来ることなら、この登場人物たちの心理を観終えた後に、嫌な作品でしたみたいに全面否定せずに、作品名どおり掘り起こしてみたいというような気持ちになりたかったが・・・

<以下、ネタバレに近いところはあると思いますが、恐らく読んでも分からないと思いますので、白字にはしませんのでご注意願います。嫌とか気分悪いとか否定用語を使った感想になっていますが、作品としての魅力を否定するものではありません。これはあくまでそのまま感じた気持ちを文字にしただけです。3人の女性の生々しい感情をがっつり味わって、濃密な時間を過ごすのは一興だと思います。70分ぐらいです。私と同じように不快の限界ギリギリを彷徨うのか、そこから何か人間の正体を深く感じるのかは、観た人の性別、感性、その時のバイオリズムにも委ねられると思いますので、逆に時間あるなら、この妙な魅力を醸す作品を観てもらいたいと思っています>

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べにばらちゃんとしろばらちゃん【リリーエアライン】130928

2013年09月28日 南森町・アートカクテル

グリム童話らしいが、同作品をベースに作家さんご自身の自伝を交えながら、ファンタジーの世界で生きることを突き詰めようとしているような作品か。

要は、この作家さんがそうだとは思えないが、いわゆる凡人が、自分の生きてきた環境、もしかしたらもう生まれた時から持っているのかもしれないような、自分の宿命、ポリシーを大切に、良く言えば自分自身に素直に真摯に、悪く言えば頑固に偏屈に生きていく時、ぶつかってしまう世の中との相違を考えているような話に感じる。
生きにくい世の中だなあと思って、戸惑ってしまう時に、大丈夫じゃないのか、そんなの自分だけじゃなくてみんなが苦しむこと。あなたが特別なのではなくて、みんな各々の荷物を背負って、精一杯やってるんだからと、元気づけてくれるような話だった。

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バンドやろうぜ!~Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band~【The Stone Ageヘンドリックス】130927

2013年09月27日 トリイホール

どうしたの? 何だったの?
唖然とする公演。
演劇が禁じられているから、コントをするという不条理な設定をベースに、前説からカーテンコールまでもが計算された、巧妙な劇中劇スタイルで話を展開する。

その話は、もう支離滅裂で、好きなだけ各々がご自分方のお得意とする魅力を見せながら、笑わせてくる。
面白いとも言えるし、くだらなくてクソつまらんとも言える。
あまりにも思いっ切りやるので、力で抑え込まれた感じかな。
それと何だろうな。ここは、何か作品に愛があるんだ。だから、くだらないことしてても、何か優しく観ることが出来る。同じことをどこか違う劇団がやっていたら、誹謗中傷に近い酷評を記しているような気がする。

<以下、恐らくは何を書いているかは、観に行かれた方しか分からないと思うのですが、キーワードを知っていると面白味が無くなると思うので、公演終了まで白字にします。公演は日曜日まで>

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2013年9月24日 (火)

MID SUMMER CAROL ~ガマ王子VSザリガニ魔人【T2プロデュース】130923

2013年09月23日 オーバルシアター

うっ、泣ける・・・
一晩経って、ブログを書いているが、思い出して、また泣きそう。
観劇直後はやばかったものなあ。
お隣にちょうどまだご挨拶したことの無い学生役者さんがいらっしゃったので少し挨拶しておこう、観劇前に「気分的に泣ける芝居を最近観たいんですよねえ」とお話しした観劇仲間の方にぴったりの作品だったと話そう、この公演をプロデュースされた主宰の方に、今回も最高だったよと声を掛けよう・・・なんて思っていたのですが、涙溢れそうになっちゃってるから、速攻で劇場を後にする。
最近はipadを購入したので、観劇後の帰りの電車で、感想を簡単に殴り書きしておいて、家に帰ってからまとめるなんてことをするようにしているのだが、今回は出来なかったなあ。電車の中で泣いちゃいそうだったから。
この日は疲れ気味なので、家に帰ってゆっくりするつもりだったが、あまりにも気分がいいので、とりあえず飲みに行こうと、どの店行くかを考えながら電車に乗る。

久しぶりに泣ける芝居を観た気がする。
もちろん、有名作品の既成脚本なので、既にその面白さはある程度、保証されていることは間違いないだろう。

ただ、だからと言って、誰がやっても、こんな素敵な作品に仕上がることは無いことも確かだろう。
個々の役者さんの個性的な魅力、クオリティーの高さ、そして全体的なキャストのバランスの良さ。
関西学生劇団でご活躍中、又はされていた方々を集結させて、その実力を知らしめた公演だったのではないか。

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独菜飯店【ThE 2VS2】130923

2013年09月23日 インディペンデントシアター1st

初の長編作品であるが、シンプルな素舞台、衣装、少人数と雰囲気はいつものショートオムニバス公演と変わらず。
ショート作品で、このあたりはお手の物なのかな。始まった瞬間に、すぐ客を舞台に惹かせている。そして、その後はテンポのいいスピード感溢れる流れで最後まで突っ走られていた。この回は、途中ちょっとトラブルがあったので、ギグシャクとしたりしてしまうのですが、そこはせっかくのアクシデントということで、思いっきり笑いに変えられていました。

話の内容はとても面白いものです。
というか、まあ、くだらない歴史を小馬鹿にした内容なのですが、どこか知的なところを感じさせ、いつもながらの計算高い話の構成は、長編作品になっても、きちんと劇団色としてがっつり残っていました。
ショートオムニバス公演を何回か拝見して、ここは好きな劇団ですが、今回のような作品を拝見して、より一層好きになりましたね。
単に笑わせるだけにとどまらない、面白い作品が出来上がっています。
質が高いんだと思うのです。それを品の無さとか、キモさとかで表面的にカモフラージュしているだけで。

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2013年9月22日 (日)

娘たちのうたわない歌【坂本企画】130921

2013年09月21日 カフェ+ギャラリー can tutku

争わなき人たちが、争う人へと変わっていく悲劇的な過程を描きながら、本当の争いなき世界とはどういうものなのか、そのためにどうするべきなのかを問い詰めるような作品だろうか。
答えは当然、これが正解なんてものはないのだろうし、作品に込められたメッセージも奥深くに込められているようで、なかなか表面にまで浮き上がって来ない。
色々と自分の中で頭を悩ませながらの観劇。
もちろん、まとまった答えは出ない。でも、どこかこれから変わっていくのかもしれないなという希望も残した話に感じる。

<本当は月曜日まで公演があったのですが、ブログを書いている日曜日に、どうやらご出演の役者さんの急病で公演中止が決まったようです。ということで、土曜日の2回しか公演がなかったので、観た方も少ないことでしょう。それだけに、きちんと作品のことを文章で伝えてあげられればと思うのですが、坂本企画は難しいですから・・・
少しでも、イメージを膨らませていただいて、またいつの日か再演する際に足を運ぶきっかけになってくれれば幸いです>

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2013年9月21日 (土)

抱きしめて、【近畿大学文芸学部芸術学科舞台芸術専攻22期生卒業公演】130920

2013年09月20日 近畿大学会館5F 日本橋アートスタジオ

企画、脚本、演出、出演、公演と一連の流れを全て学生さんに委ねられた公演らしい。
戯曲を作ることを学ぶ人たちと、演じることを学ぶ人たちのジョイント、三作品のオムニバス公演と、色々な初めてづくしで苦労された経緯が、当日にいただいたパンフレットに書かれている。
苦労の甲斐あって、なかなか個性的で魅力的な三作品を拝見した。

<以下、ネタバレしますので、公演終了まで白字にします。公演は日曜日まで>

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Mugen ~無限、夢現、夢幻、無間・・・テンがない【浪花グランドロマン】130919

2013年09月19日 大阪城公園 太陽の広場内特設銀色テント

ワクワクする仕掛け。
テント公演の楽しみを満喫する。
今回も、話としては壮大で、ただ、観ているだけではなかなか細かなところまでは分からないところも多いのだが、総じてコミカルさが前面に押し出された楽しい雰囲気の中で、話は進んでいる。
月光夜想曲と似た感じか。
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/120918-5ba9.html

神々によって、原罪を背負う人を生み出し、世界を創り出した創世記ならぬ、人間の手によって、新たに自らの世界を創り直そうとする人たちの新・創世記のような物語か。
そこには、神に逆らって、自分たち人間がといった考えではなく、多くの過ちを繰り返し、傷つけてしまった自分たちの世界を見つめ直し、世界の未来を見据えた強い意志の下での、創生が感じられる。
また、日本の八百万の神の精神のように、天空、大地、海原といった自然そのものとの融合により、自分たち人間もその中で共生していければといった想いも残る。
そんな感覚を、一人の悩める男が大切なことに気付き始め、心を開き、未来を見つめるようになるまでの姿と共に体感していくような作品。

<以下、ネタバレしますので、公演終了まで白字にします。公演は日曜日まで>

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2013年9月17日 (火)

Get Lost And【N-Trance Fish】130916

2013年09月16日 ABCホール

文句無しで良かった。
役者さんとダンサーさんが、いい形でコラボされており、本当に美しく、楽しい話が頭の中でイメージされていきます。

作品名、そのままを感じさせるような演目が並びます。
得たら、失う時が来る。でも、失ったから、また得る時が来るとも言える。
人生は、そんなことの繰り返しの中で、自らを成長させているのでしょうか。
何かを失ってしまった人が、悲しみ、辛さ、絶望の中で、また、何かを得ようとする姿が描かれた作品から、幸せの意味合いを導き出せそうな、素敵な話が連なっていました。

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2013年9月16日 (月)

8ビットの日々 マイコンからファミコンの頃/セガからプレステの頃【シアターシンクタンク万化】130915

2013年09月15日 インディペンデントシアター1st

「マイコンからファミコンの頃」と「セガからプレステの頃」という二作品に分かれている。
二本立てだが、これは、順番通りにどっちも観ないとダメなんじゃないだろうか。二幕の作品といった印象である。
運よく、両作品観れてよかった。

家庭用ゲーム機に焦点を当てながら、時代を振り返っていくような作品。
あの頃、当たり前だったものが消えたり、あの頃はまさかと思っていたものが、今では普通だったり。
栄枯盛衰。
時は流れ、時代は移ろい変わりゆく。
当然、人もそんな時代の中で様々に変化しながら生きていく。
色々な物を手に入れ、失い、そしてその行き着く先は。
今、生きている自分を振り返り、この先を見詰めさせてくれるような作品。

二本立て。30分の休憩を挟んで約3時間半。
感情移入したなあ。登場人物たちと一緒になって楽しめた。
濃密な素敵な時間をくれた、素晴らしい作品だった。

<以下、ネタバレしますので、公演終了まで白字にします。公演は本日、月曜日まで。満員みたいだけど、何とかなるなら、是非、いい時間を過ごしに足を運んでもらいたい公演です>

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2013年9月15日 (日)

悪童熱血クライシス【ぺーさん's 30s】130915

2013年09月15日 シアトリカル應典院

あまりマイナス感想は書きたくないけど、仕方ないな。
そう思ってしまったものしょうがない。嘘をつく必要もないし。

熱やエネルギーみたいな力強さは、溢れている作品なので、当然伝わってくる。
役者さんも、20代、30代の選抜された、私もけっこう好きな方々が揃っており、そんな人たちが学ラン不良姿で縦横無尽に舞台を駆け回る。そんな姿は、もちろん楽しいし、面白いという気持ちもあるのだが、総じて退屈感が残っている。
あらすじや、当日チラシの挨拶文を拝読した限りでは、単なる祭りをやろうとした公演では無いはず。
若手と呼ばれる人たち、中堅ぐらいなのかな、そんな今の関西小演劇界でご活躍の方々が、自分たちを悪童と称して、いわれの無い狩りを受けても、自分たちの守りたいもの、戦いから逃げないこと、そして、戦った相手のことも想い、分かり合えるような信念を持つこと。そんな芯のある強さを持って、この世界を背負うことの宣告のようなものをする作品だと感じている。
そのあたりが心を震わせるくらいには伝わってこず、単なる学ラン姿の不良たちのショーにしか感じられなかったといったところだろうか。

理由は色々とあるだろう。
私が単にこういった学園不良ものみたいな設定や作風が合わないのかもしれない。
話がサクサクと進み過ぎて、戦いの意味合いや、戦う者同士の心情の描き方が不十分なように感じたところもある。
一番、思うのは、自分たちが楽しみ過ぎではないだろうか。きっと、こんな学園不良ものの作品って、男はテンション上がるのだと思う。役作りをしているというより、役に酔ってしまっているようにしか見えない方が多々見られた。単なる酔っぱらいを見ても、それはさほど面白くないと感じる。
作品が単なる熱い祭りに留まってしまっているようで、演劇作品にまで落とし込めていないような感覚を得てしまったことが残念だった。

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春はまだか【しゃかりきマンモス】130914

2013年09月14日 アトリエS-pace

どうしようもない、でも、優しく素敵な男たちが一人の女性の人生を変えた物語でしょうか。
現実的な描き方で、ドラマのように完全なハッピーエンドとはいきませんが、各々の想いが通じ、回り道をしながらも、幸せな未来へ向かって進もうとする人たちの姿が浮き上がるような話でした。

<以下、ネタバレしますので、公演終了まで白字にします。公演は日曜日まで>

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2013年9月14日 (土)

gate in コックピット【岩戸山のコックピット プレ企画】130914

2013年09月14日 KAIKA

全作品、コックピットの舞台ががっつり組まれた状態で行われる。
それも、噂には聞いていたが、かなりマニアックに作り込まれた舞台。
大喜利の様に、キーワードならぬ、舞台という縛りの中で繰り広げられる三作品。
どれも、趣向が凝らされており、面白かった。
少し、劇団色の個性が強すぎる感はあるが・・・

<以下、ネタバレしますので公演終了まで白字にします。公演は日曜日まで>

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PANDORA -Op.2 炎の章-【Project UZU】130913

2013年09月13日 インディペンデントシアター2nd

昨年に引き続き、観劇。
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/pandora--op1--p.html

非常に良い。
前作よりもさらにパワーアップした美しい演出は、かなり圧巻である。
前作で感じた、少しごちゃごちゃしたところや、話の焦点が絞りにくいところは全て解消されていた。
役者さん方のまとまりも、とても良く、統制のとれた綺麗な仕上がりを見せる。
壮大なファンタジー作品として、注目すべき公演だと感じる。

<以下、若干ネタバレしていますが、許容範囲として白字にはしていませんのでご注意ください。公演は月曜日まで。ちなみに、前作を観ていなくても、あまり関係ないと思います。ざっくりした説明が今作品中にありますし、チラシのあらすじで設定はだいたい理解できるはずです。個人的には、むしろ今回の方が分かりやすいから、ここからスタートでもいいかも。ただ、一部のキャラは前作を観ていたら、流れでより面白かったりはするのですが・・・>

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2013年9月13日 (金)

レコードと機関銃【マシンガンフィッシュ】130913

2013年09月13日 十三Black Boxx

エネルギッシュコメディーというチラシの言葉に偽り無し。
ロックバンド、アーティスト、アイドルといった表現者がぶつかる自分たちの表現と、その時代に求められていることの相違。
向き不向き、才能の限界、生活していくための手段といった現実的なことにぶつかりながらも、夢を追って自分を信じてひたすら自分たちの道を前へ進もうとする熱い人たちの姿を、軽快なコメディータッチで描いている。
とても、観やすく、楽しく笑いながら、暑苦しい人の姿に想いを馳せるような作品だった。

<以下、ネタバレしますので、公演終了まで白字にします。公演は日曜日まで>

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大勇者伝~大勇者への道~【fukuiii,5】130912

2013年09月12日 人間座スタジオ

昨年拝見した作品がけっこう好きで、また観たいと思っていたのだが、なかなかタイミングが合わず。久しぶりの観劇となった。
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/fukuii120530-3b.html
変わらず、個性の強い役者さん方がおふざけを連発していく話の展開は面白い。
不条理すぎる設定の中で、クズのような登場人物が多々、むちゃくちゃな言動を繰り返しながら、どこか社会を皮肉ったような鋭さを見せる話の魅力だろうか。
笑いながらも、何かを正せと言われているような気がする話だった。

<以下、ネタバレするので、公演終了まで白字にします。公演は日曜日まで。二作品の公演で、この作品と、つかこうへい作品のロマンスが上演されています。つかこうへいさんの言葉の重み。この作品との対比を楽しむのが、なかなか面白いのかもしれません。公演激戦週で私は観れませんが・・・>

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2013年9月10日 (火)

Sherry, Go home-フランケンシュタインと赤い靴-【浮遊許可証】130909

2013年09月09日 OVAL GALLERY

美しく、優しく、そして哀しい物語。
心苦しい。つらい。
そんな気持ちが残るものの、どこか温かく、尊き人の想いを感じさせられる話というか、空間でした。

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音速の彼方に【演劇ユニットD3プロデュース 演劇ユニット進船組】130908

2013年09月08日 インディペンデントシアター1st

舞台の迫力に、圧倒的な熱、力を感じ、惹きつけられまくった作品。
これに尽きる。
毎回、ここは熱いが、それに輪をかけて熱い。

ただ、後述するが、演劇作品を単なる想いのぶつけとするならば、それでもいいのだろう。
ロックみたいに英語で歌詞が分からないとか、とにかくシャウトして何を言っているのか分からないけど、その込められた熱き想いに心震わされることもよくあることだ。
ただ、私の場合は、どちらかというと、フォークみたいにじっくりと積み上がった心情にどんどんとのめり込んでいき、心震わされる方が好き。
歌詞の内容とかを理解しつつ、そこに込められた想いを感じ取りたい。
今回は、話自体はよく分かるのだが、設定が複雑で、全てに整合性を取ろうとすれば、ずいぶんとややこしい印象が残る。
その中で盛り上がっていく舞台の上の人たちと
、話を理解しようとして観る自分の間に微妙なズレがずっと生じたままになってしまい、その熱も温度差が生まれてしまったような気がする。

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2013年9月 8日 (日)

星野翔一人生オークション【ちゃかさん】130908

2013年09月08日 アトリエS-pace

不思議な発想、設定で、人を見詰めた作品。
ただ、どうもその発想の奇抜さに惑わされ、話自体の整合性が自分の中で見出せず、混乱した観劇が最後まで続く。
はっきり書いてしまうと、何を伝えたいのかが、いまひとつ理解できていない。
話の展開自体はスムーズで、盛り上げ方などはメリハリも効いている。
ところどころにエンタメや笑いの要素も加味しており、全体的には楽しい仕上がりとなっているのだが・・・

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2013年9月 7日 (土)

さよならノーチラス号【大阪大学 劇団六風館】130907

2013年09月07日 芸術創造館

この劇団に綺麗にはまっているような作品だったかな。
人の心を伝えるという点では、卓越した魅力を発揮する劇団だと思っているので。

一人の少年の視点を通して、ある夏休みに起こった事件での大人たちの言動から、自由に生きるということがどういうことなのかを見詰めていく。
実際に経験することで得られた自由への想いは、これまで本を読むことだけで感じていたものとはかけ離れていた。
でも、その本の中で描かれた自由というものの受け止め方も変わり、少年はその夏、少し成長する。
そんな大切な思い出を、爽やかに温かく描いたような作品。
明日への想いが膨らみ、少し幸せに、元気になるような話だった。

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BUMP!【ステージタイガー】130906

2013年09月06日 道頓堀ZAZA

時事問題に鋭く切り込みながら、プロレスを通じて、人の強さとは何かを突き詰める作品。
多分、言葉では意味が分からないだろう。
観に行けばいい。
生でしか伝わらない熱い魂があるから。

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2013年9月 6日 (金)

わんころと揺れ雲をめぐる冒険【プラズマみかん】130905

2013年09月05日 カナリヤ条約

2年前の同タイトル作品の再演。
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/110713-1643.html
ところどころ、と言うか、だいぶ変わっているのは、自分の記憶が薄れていることはあるにしても、間違いないと思う。
でも、この作品は境界線が出来てしまった者同士の共生を見出そうとしているのだと思う。
作品としては、震災における被災者と非被災者の境界線を思わせるような視点で描かれているが、現実にあり得る様々な出来てしまう境界線のことにも通じさせるようなところがある。

初演も再演も、失われた命を慈しみ、その中で生き残った命へ込められた祈りを感じさせる、素晴らしい作品であると思う。
ただ、初演はけっこう複雑で、頭が混乱した。
今回はとてもスムーズな観劇。
これは、話が変わったからとかではなく、きっと時間の経過だと考える。
あくまで、震災という点だけで書くが、震災直後であった当時は、共生ということを本当にどうすればいいのか分からなかったのだと思う。それは創り手もこちら側の客も。
あれから時間が経ち、実際に様々な形の共生への手段が取られてきた。思っていたけど、現実には全然出来なかったこと、新たに見つかったするべきことなど。
依然、迷いの中で彷徨ったり、新しい問題点が生まれたりはしているとはいえ、一つの方向性が見出され、未来への希望が少しだけ光を差し始めているのではないだろうか。
それが、この作品自体が持つ自信のようなものに繋がっているように思う。

色々と言葉に出来ない感じるところがある。
自分に文才が無いことが非常にもどかしい。
そして、強いて言葉にしてしまえば、単純だが、とにかく感動したとしか書きようがない。
今年も様々なタイプの名作に出会っているが、中でもこの作品から受けた衝撃は非常に大きい。
素晴らしかった。

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2013年9月 4日 (水)

こよみ 2<守口>

久しぶりに守口AGORA HOTELの和食のお店に。

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2013年9月 3日 (火)

華包丁やまざき 3<徳島>

最近、徳島ではまっている店。
今回は共同研究先の先生と一緒に行きました。

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可不可<心斎橋>

長堀橋と心斎橋の間あたりを彷徨っていて見つけた店。
劇場でいえば、ウィングフィールドの近く。
なかなかイケメン揃いで、料理も器もこだわったシャレた雰囲気のいい店でした。

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伊勢神宮

このブログでも記事を書いているのですが、2007年の熊野古道伊勢路の旅以来、久しぶりに訪れました。
実際は、確か外宮から出発したので、今回行った内宮は、伊勢路を制覇した後、御礼も兼ねて遊びに行ったはずです。
あれから、6年。
その間に会社を3つ変わり、愛知、千葉、滋賀、そして地元の大阪と彷徨うことになるとはねえ。
懐かしい想いにふけりながら、何か戻ってきたといった感じで感慨深い旅でした。

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武蔵野<松阪>

夜20:00過ぎ。
田舎なのか、駅前のあらゆる店が閉まってしまい、ウロウロして見つけた店。
宴会とかツアー客の食事がとれそうな広いお店でした。
天ぷらを中心とした懐石料理屋ってところでしょうか。

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うかむ瀬17<北新地>

少し時間が空いてしまいましたが、7月夏の懐石。

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2013年9月 2日 (月)

ふたり手【手のひらに星】130901

2013年09月01日 梅田カラビンカ OZC GALLERY

40分ぐらいの二作品。
両方とも、いまひとつ、いやさっぱり分からない。
とても抽象的。

何となくだが共通して感じるのは、自分を表現することで見詰める。
これまでの自分からの脱却、新しい自分の受け入れへの覚悟、決意。
人生を一作品として捉えて、そこに生きる自分をどう活躍させるかを悩んでいるような人の姿が浮き上がる。

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約束【劇団空組】130901

2013年09月01日 インディペンデントシアター2nd

忘れていた大切なことに気付かせてくれる。
自分の周囲に溢れている想い合い。そんな人との繋がりの中で自分は生きているんだなあと。
自分の想いも、相手の想いも大切にしたい。そんな気持ちを人は互いに約束として形にするのだろうか。

毎回、作品に込められたメッセージに心を熱くさせてくれる劇団。
今回は、さらにレベルアップした歌・踊りのエンターテイメントでより魅せる中で、そんな大切な想いを感じさせてもらった。
前回よりは少し笑い控え目の少し重ためかな。
そんな重たさも明るい笑顔で吹き飛ばしてしまおうという願いも感じられる素敵な話でした。

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