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2013年7月10日 (水)

INDEPENDENT:13 トライアル 130709

2013年07月09日 インディペンデントシアター1st

昨年も同じことを感想に書いています。
決してレベルの高い公開プレゼンではありませんでした。
一人芝居に限らず、創り手さんの懸命な頑張りには、普段、観劇をして楽しませていただいている私のような客は当然、敬意を払うべきで、その気持ちは決して忘れておりません。
それでも、やはり、全体的にレベルが低過ぎる。
途中、少し頭にきました。
今年は昨年を上回る不作揃いで、暑くて疲れてるし、もう途中で帰らせてもらおうかなと思い始めるくらいにひどいものでした。

一応、私の評価基準。昨年と
①役者の凄さ:観ていて圧倒されたり、オーラあるなあと感じたか
②話の魅力:話として、発想が面白いなあ、又は何て芸術的なんだろうと思ったか
③分かりやすさ:話の筋、伝えようとしていることが理解できるか(15分ということと、私の能力不足があるので、漠然とでもいいから、何か感じれば良しとした)
④世界観:15分の間、舞台がその作品独特の世界を創り出しているか
⑤本選への期待:30分拡大版として観たいなと思うか
⑥演出:巧妙な演出を味わえたか
全部、○がつかないと、投票用紙にも○を付けていません。

ちなみに今年は誰一人、○を付けていません。
規定どおり、3名の方が次の最終予選に進出されましたが、私の中では、今回は該当者無しです。

・「ベストフレンド」 峰桜花さん×吉行由さん(stage mamma)
①○ ②× ③× ④○ ⑤○ ⑥×

マモルという夫がいながら、マモルのベストフレンドであるトクナガと不倫をしていた女性。
彼と共に過ごしたマンションで、数年ぶりに離婚したマモルと会う。
自分が情事に明け暮れている時に、マモルと一緒に散歩をしていた娘は事故で亡くなった。
トクナガは二人のことを知っていたらしい。
マモルの好きだったタバコのにおいで。そして、盗聴もしていたようだ。
マモルが部屋に入って来る。
彼の手をとり、部屋の間取りを説明する。
彼はこの部屋を頭に想像できただろうか。視覚障害者であるマモルは・・・

申し訳ないですが、話のオチが理解できません。
騙しの騙しみたいなミステリー風になっているのか、奥深くにあった愛情を描いているのか、娘の死や不倫の事実がサスペンス風になっているのか・・・
評価は役者さんの独特な雰囲気と、もう一度観れば、話が少しは分かるのかなという期待です。

・「パーン、パパーン」 上田耽美さん
①○ ②○ ③× ④× ⑤× ⑥○

死にたい、逃げたいと言っている男。いつも、言葉とは裏腹の人生。
そんな、彼に銃弾が撃ち込まれようとする。
走馬燈となって甦る自分の人生を振り返る中で、生きたい、ここにいたいときちんと気持ちどおりの言葉を伝えられる男となる決意表明みたいなことを行う。

これは、予選突破とかを目指した作品じゃないですよね。
自分のこれからの覚悟を伝えたというだけですから。
真摯な気持ちは分かったので、そこから生まれるこれからの演劇作品を楽しみにしていますとしか言いようがない。

・「born human」 栗原隆幸さん(演劇集団HUMANAMUH)×吉永輪太郎さん(演劇集団HUMANAMUH)
①× ②× ③× ④× ⑤× ⑥×
<2位予選突破、おめでとうございます>

人に生まれ変わりたい男。
踏みつぶされる蟻、孤独に卵を温めるペンギン、花・・・
ようやく、人として生まれる。
自分の無能さを認めない醜い人となって人生を終える。
次は・・・もう無い。

全く面白くなかったのですが、予選突破でしたね。
例えば、この作品の人間のように、作品に隠された大きな魅力に気付くことが出来ず、全部×だみたいな評価をする無能な人間への皮肉を描いているのなら、面白いとは思いますが・・・

・「障害少女」 栗田ゆうきさん(ドアーズ)×田中孝樹さん(演劇ユニット第八空中都市)
①× ②× ③× ④× ⑤× ⑥×

車イスに乗った健常者。車イスでウィリー走行。
私を睨んでしかめっ面をして、自分は差別をしていないなんて思っているなら、それは違いますからね。
障害者は好き?
ちょっと、もしもシリーズで遊びましょう。
無人島に障害者と漂流してしまったら。
ミギーさん。この人は右腕を事故で失ったけど、そんな名前。忘れないようにしたいらしい。
キアリクさん。麻痺障害者だから、ドラクエにちなんで。
・・・
続きは予選突破したら・・・

不謹慎ネタで勝負するなら、それを不謹慎と言わさないぐらいの突き抜けた魅力が必要。
これでは、まだ不快にしか感じないレベル。
不謹慎だけど、続き観たいわあと思わすぐらいの刺激的なレベルにまで仕上げて、また見せてもらいたい。
睨んでしかめっ面をしているのは、差別をしていない自分を見せるためではない。単純にあなたが、作品が面白くない、退屈だなあと思ってしまう程度だからです。

・「その一言が言えなくて」 白井宏幸さん(ステージタイガー)×南勇樹さん(芝居処味一番)
①× ②○ ③× ④× ⑤× ⑥×
<3位予選突破、おめでとうございます>

大事な所に行かないといけないのに道に迷った男。
地図は印刷してきたけど、現在地が分からない。
携帯の電源が切れてるから、Googleマップも使えないし。
もうあきらめて帰ろうにも、帰り道が分からない。周囲の景色を見ていなかったのだろうか。
しかも、財布を無くしている。
挙動不審。
警官がこちらを見て、話しかけてくる。
人と話せないコミュニケーション障害を持っている。大事な一言が言えない・・・

自分の今いる場所とか、周囲が見えないとかを男の人生とオーバーラップさせているのかな。
その割には、言えない一言がオチとしてはまっていないような気がするが。
話自体の発想は面白いように思うが、その展開、役者さんの魅力の発揮は不十分に感じ、この評価につながった。

・「おかえり」 ナカバシマリナさん×北山貴晴さん(ペーさん's13)×伊藤由樹さん(工房黒猫ハグルマ)
①× ②× ③× ④× ⑤× ⑥○

???

全く分からない。申し訳ない。
スーパーマリオのマリオとピーチ姫。役者と脚本家。
これがオーバーラップしているの?
元ネタの知識不足、想像力不足は認めるにしても、話が理解しにくい要素はある。
狂気的なキャラになっているが、感情が高ぶり過ぎなのか、言葉がただうるさい風にしか聞こえないので、頭に全く入ってこないのだ。
映像と同調させた演出は面白く、興味を惹かれるものではある。

・「トイレの穴子さん」 辻野加奈恵さん(チャイカ)×松永泰明さん(劇団ぎぶあっぷ)×山本拓平さん(極東第四次産業)
①○ ②○ ③○ ④○ ⑤× ⑥×
<1位予選突破、おめでとうございます>

腐った牛乳を飲んで、便意をもよおし、女子トイレがいっぱいだったので、男子トイレに入ったばっかりに、出れなくなって、もう20年も地縛霊となっている女の子。
いつの日か、自分が見える人が現れ、トイレで作ったカレーを一緒に食べる日を夢見る。

これは○を付けても良かったかな。
ここまでに観た作品が私の中では、あまりにも不出来だったので、それと比較してしまっているのではと思うと、安易に〇を付けられませんでした。
まあ、予選突破したので良かったです。
熱意でしょう。
意地でも本選出るくらいの勢いが溢れています。
一人芝居を観劇する時のとてもポイントとなる役者さんの魅力という点ではピカイチでした。
話のオチがもう少し、ビシっと決まっていれば、もっと高評価につながるように思います。
次回の最終予選でも期待できるでしょう。

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