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2013年7月21日 (日)

叙情的遊園地【チャルナカ】130721

2013年07月21日 世界館

まず、謝罪か。
申し訳ありませんでした。
ほぼ、完全に意識を飛ばす。
ここまで、寝てしまったのは久しぶりだ。
ガクンってなったものなあ。
後ろや隣の方も、気分良くなかっただろうに。
本当に申し訳ない。

少々、疲れ気味だとか、こちら側に大きな原因があるのだが、どうして、ここまで気持ちがのって観れなかったのだろうかなあ。
客席全体も少し元気が無かったようにも思えるのだけど。
実際、あの名作、テノヒラサイズの天国と地獄で、笑いは起きるものの、妙におとなしい雰囲気が漂っており、いつもの凄い盛り上がりが無かった。本当は、笑い声うるさくて、セリフ聞こえないから黙ってというぐらいに、最高潮を迎える作品のはずなのだが。少なくとも、5回以上は観ている気がするのだが、今回が一番、盛り上がりに欠けていた。
まあ、こちらの精神状態がそう思わせたのかも知れないが。
最初から、どうも劇場の雰囲気になじめず、開始直後、もっと言えば、前説の段階から、何かノリ気じゃなかった。
世界館という独特の雰囲気を醸す劇場は、祭りのようなエンタメ作品がよく似合っており、今回のような会話劇とかはあまりマッチしないのではないだろうか。
と、色々と言い訳を考えて、寝てしまった罰を軽くしようとしている・・・

・恋人は見かけによらない

ゴミ袋だらけの部屋の男と訪ねてきた先輩。
相談があるらしい。
彼女のことが大好きでたまらない男。
今や、ファンタジーとも言える屋上で彼女の作った弁当を食べるなんてことに憧れている。
念願かなって、彼女に毎日、弁当をもらっているがこれがまずくて食べれたものでない。
得体の知れない唐揚げ弁当。
捨てるわけにもいかず、日に日に溜まっていく。
やがて、男は彼女のことをよく言わない先輩に対して殺意を抱き・・・

女二人の部屋。
一人の女は、彼氏のことで胸いっぱい。どうも、先ほどの部屋の先輩みたいだ。
言い寄ってくるストーカーっぽい男に、弁当のおかずを欲しがられたりしているが、適当にあしらっている。
いつも、もう一人の女からもらう唐揚げを渡して。
やがて、彼氏のことばかりの女に嫉妬するかのように、もう一人の女は殺意を抱き・・・

殺人事件の現場の部屋で刑事が、現場検証をしている。
一体化したいという理由で、殺害した死体を食べていたという事件の・・・

必死に思い起こしているのだが、何か大事なところが飛んでいるのか、よく分からない。
複雑な相関になると、ただでさえ分からなくなるのに、寝たりしたのだから当然の結果か・・・
狂気的なサスペンスではあるのだが、どうも時間軸をズラした上に、男グループと女グループの間を、何かトリックを仕掛けてパラレルに描いているようで、どうもつじつまが合わない。
男は、女をストーカーしていて、その女は、先輩を愛する。だから、男は先輩を憎み、殺意を抱く。
もう一人の女は、その女を愛するが故に、先輩を憎む。そして、女に嫉妬して、殺意を抱く。
とりあえず、頭に残っている情報からは、男ともう一人の女が、先輩と女が同一の存在であるかのような錯覚を得る。
うん、分からない・・・

・触れただけ

ある男が住む、なかなかいいマンション。
兄が厄介になる形で同居している。
そんな部屋に、兄の彼女が訪ねてくる。
別れを告げるために。
男と兄同士の想い、彼女と兄同士の想い、男と彼女の間に存在する想い、彼女の自分の妹に対する過去から描く兄弟への想いが触れられながら、会話が進む。
やがて、3人は初めから決まっていたかのように、互いに離れていく。

男と兄、兄と彼女。
互いに独立すべき、恋愛関係を終わりにして友達に戻るべきという想い、彼女の自分が優秀だったから、妹がつらい想いをしたという過去の経験から、兄弟がいがみ合ったり、苦しみ合うことが無いようにしたいという想いが、男と彼女の一緒にいたいという想いを消さざるを得なくなってしまったかのように映る。
マンションの向かいに登場人物を移動させたりして、互いを見つめ合わすことで、視点が遠い向こうに移り、この部屋の会話がどこか客観的で遠い出来事のように見せられ、何かさびしい気持ちになってくる。
変に気取った感じがして、もっと、がむしゃらに想いをぶつけあったりすればいいのにと感じる。
まだ、このまま一緒に男と兄は互いに住んでいたい、別れたくはない、兄のことは抜きにして互いに想い合うようになった。
これが本当の感情じゃないのかな。
そんな気持ちが、互いに無難な結末へとぼんやりと収束してしまうところが、妙に物悲しい。
作品名は、そんな意味合いだろうか。
互いの感情に触れただけ。がっつりと掴んだってよかっただろうに。
そう出来ないのが、大人の悲しさ、つらさなのかなとも思う。

・テノヒラサイズの天国と地獄

上記したとおり。
もっと、もっと、もっと、爆発的な面白さがある名作なんだけどなあ。
しかし、この作品だけは、一切眠くならなかったところは、さすがの作品の底力か。

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