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2013年5月21日 (火)

成人式【ThE 2VS2】130519

2013年05月19日 インディペンデントシアター1st

新作一本を含め、過去の秀逸な作品が8作品揃った公演。
最高だった。

よかった。
観に行ったのが日曜日の千秋楽。
この週は、土日とトリプルはしご観劇で、しかも、この日は難解な作品を続けて観た後。
予約もしてなかったので、もう疲れたしなんて正直思ったのだが、まあ2VS2だから、必ず楽しませてくれるわけだし、堅苦しくもないから、気楽に観に行けばいいんじゃないのという頭の中のささやきで足を運ぶ。
頑張ったご褒美だな。
外れなく、全部楽しませてもらった。

そして、この後、某プロデューサーと、かっこいい熱血派役者さん、細目に色々と公演のお手伝いもされる役者兼お客さんに飲みに連れて行ってもらう。
さんざん、頭を悩まされ、疲れた後に待っていた至福の時間。
いい週末だ。

・全国女子高生選手権(2006)

ブログを書いて気付いたが、生で観たことが無い作品でした。
LINX'S 02のDVDで観たんだなあ。
その割には、強烈に印象に残っており、生で観た今回も最高でした。

この劇団お得意の実況ネタ。
そりゃあ恋にすぐ落ちちゃうわなというくらい可愛らしい女子高生と、ちょっともさいというか絡みにくそうな女子高生が、一人の男子高生を落とすという戦いが描かれます。
高校野球のように、先攻、後攻と互いの持ち味を発揮しながら、ありがちな高校恋愛シチュエーションを繰り広げます。
当然のように優勢な可愛らしい女子高生。恋したいなあと思わすようなキュンキュンする攻撃。
一方、どこか詰めが甘い相手の女子高生。
しかし、最後に待ち構えていたのは・・・

笑いまくった後に、最後、ちょっと感動します。そして、自然に拍手が出るという傑作です。
今回の公演では、可愛らしい女子高生が梅田ハルカコさん。初見だと思いますが、過去の2VS2では常連さんだったらしいです。小悪魔的な可愛らしさが、本当に可愛らしかったり、ちょっと痛かったり。
相手のもさい女子高生が今池由佳さん。綺麗な方なので、意外な配役でしたが、そのうざさや不器用加減がとてもうまく醸し出されていました。

・目線そらせない(2007)

これは2007年の作品なので、まだ私が観劇する前で、初観劇です。

アパートの隣同士に住む先輩、後輩。
二人とも、女とうまく行かず、今日も寂しく帰宅。
家の前で出会い、軽く会話。
そのまま、部屋にとなれば良かったのだが、なぜか二人とも見栄を張って、これから彼女が来るなんて言ってしまう。
部屋に戻った二人はそれぞれ、彼女が来る設定での演技を始めます。

演劇らしい、二面舞台。
そこで、対決要素を盛り込みながらも、同調する二人の痛々しい姿。
自虐的な笑いをただ見せるのではなく、こうした設定でうまく見せるというこの劇団らしい作品ですね。
最後は、悲しい二人のガシっと抱き合う姿で締めます。涙ぐましい。
当時は抱き合うことでオチを多用していたとか。

・恋のピンチヒッター(2008)

2010年の火ゲキで拝見した作品。
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/30302vs2100720-.html
ブログを読み返すと、これがこの劇団の初観劇だったみたい。

役者さんを見慣れてきた安心感か。
当時、どこまで面白く感じたのかは定かではないですが、今、観ると、格段と面白く感じます。
ホモネタで、その役のお二人はもちろん面白いのですが、実はそれを支えるキャラがもっと面白いです。
審判、今回もう一人の長橋さん。長橋遼也さん(Z system)。女子高生選手権でもその不思議な雰囲気が面白かったのだが、ここでも、動きと表情だけで笑いを誘います。
監督の浅野アンリさん。ただベンチで立っているだけの姿、時折浮かべる残虐な笑顔で笑いを生み出します。

・かるくフィクション(2009)

これも初見。

オカマ、ショップの店員、クラブの店員、彼女、男と一見関係無い人たちが、時間軸をずらした描写とその会話から浮き上がっていく巧妙な作品。

うまく、その面白みや巧みな技を文章で伝えられませんが、この劇団の面白さはこういったところにもあります。
オカマ役の番匠真之さん、すごい迫力だな。その姿だけで笑える。

・盲点(2010)

これも観ていない。
意外に観てないんだな。
もうすっかり2VS2の常連客のつもりでいたが。

ある男をマークする刑事。
その男、クラブに出入りし、ある女性と接触している。
麻薬の密売ルート。
男は、ケーキ屋で働くその女性と接触。女性は逃亡。取り残された男。逮捕だ。
彼女とはクラブで知り合った。
それから、近所のケーキ屋で働くことが分かり、その店に何度か。
あの子の目は自分に惚れているに違いない。
でも、きっと告白できないのだろう。
だから、バレンタインデーを利用して、自分からチョコを渡して、告白しやすくしようかと。
そしたら、あの子、チョコを自分で買っているから・・・
勘違いだったか。
こいつは単なるストーカーだ。
男を解放する刑事。
しかし、あることに気付く。
チョコ。これは麻薬の隠語・・・

どんでん返しの結末。
話として面白いのだが、それ以上に、この作品は面白い演出をしています。
何か枠のようなものを登場人物が持ち、まるで映像作品かのように、舞台を見せています。
刑事サスペンスという定番のテレビ番組を意識したものなのでしょうか。
自意識過剰の狂った男をさすがの熱演、長橋秀仁さん。

・列島均衡(2011)

中学生二年生日記で拝見した作品。
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2011/02/2vs2110205-8e7f.html

ありがちな擬人化ネタですが、会話のテンポが抜群で、個性的なキャラ同士のやり取りを楽しく見守ります。

・ファンファーレと熱狂(2012)

おはこ、LINX'S TOKYOで拝見した作品。

http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/the-2vs2120624-.html
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/linxs-tokyo-121.html

最初、観て、ほ~っと驚いた後は、オチを知ってネタバレ状態で観るとより面白くなる作品だと思います。
前半から、言葉一つ一つが全部伏線になっていることを知り、より一層驚かされるとともに、ラストもより切なさがつのります。

・肉猿(2013)

2013年新作。

押し寄せる人波、荒れ狂った嵐のような状況。
鍛え上げられた店員たちは、自らの店を顧みず、仲間の店へと救出に向かう。
過酷な状況の中、倒れていく仲間たち。
店員たちは懸命に救出活動を続ける。
嵐は去った。
しかし、そこで新たな問題が浮上。
大事なものが無い。
決死の覚悟でそれを取りに戻る店員。残された店員たちは、仲間が生きて帰ってくることを信じて、自らの業務を全うする。
ここはマック。60秒ビックマックキャンペーン実施中のある日の戦いを描いたドキュメンタリー作品。

好きだなあ。こういうの。
ここに掛かったら、何でも面白くしちゃうね。
ネタの材料放り込んだら、必ず面白作品にして出てくるようなブラックボックスですかね。
これまでの過去の作品の栄光はもちろん、この最後の新作で、さらに邁進し続けるであろうこの劇団の力を感じました。

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コメント

いつも丁寧な感想ブログありがとうございます。
本当に楽しみにしておりますので、今回千秋楽に来て頂いた時は、前回が自分としても悔しい出来で、今回色んな方に見て頂きたかったので、いつも来て頂いてるSAISEIさんが来られて嬉しかったです。

初見の人も、今まで見ていただいてる人も楽しめるよう、そして舞台を観た後の時間を楽しく過ごせるように、と常々思っているので、そういった楽しみ方をして頂けてホッとしました。

あまり作品についての色々な事を僕がツイッターやブログで書いてしまうと、その全てを作品だけで伝えないといけないのに補足として使う事にもなり、作品仕上げる力が落ちちゃうと思って何も言わないようにしているのですが、どこかの会場でお会いしたときはゆっくりお話してみたいなあと思いました。
観て頂いた回はお客様と良いムードを作れた回だったのですが、他の回では上手く出来ず、まだお客様に助けられてる事が多々あると痛感したので、いつ見に来てもあの千秋楽のムードになってるように頑張ります。ありがとうございました。

投稿: 2VS2徳山 | 2013年5月21日 (火) 16時31分

>2VS2徳山さん

コメントありがとうございます。

知らなかった過去の名作を楽しむとともに、自分の2VS2観劇を振り返りながらの楽しい観劇となりました。
千秋楽の会場のムードは確かに良く、これまでで最も盛り上がっいるなあと感じました。
最高の成人式だったのではないでしょうか。
ここから、2VS2の更なる爆進が始まるような気がします。

ご挨拶しようかなとも思ったのですが、人見知りなもので。
また、どこかでお会いした時は、是非。

お体、壊さぬように、益々、ご活躍ください。

投稿: SAISEI | 2013年5月22日 (水) 03時08分

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