ロミオとジュリエット 希望バージョン【伊藤えん魔プロデュース】121227
2012年12月27日 ABCホール
・・・。
千秋楽のこの公演、最高に客席は盛り上がっていたみたいだが、私は興醒め。
絶望バージョンを初日に観ており、この日、一緒に観に行ったお友達と後輩には、痺れるよ、凄かったんだから。もう、いつもながらの笑いを交えながら、いつの間にか引き込まれ、最後は感動してるんだからなんて、鼻高々に言っていたのですが・・・
(絶望バージョンの感想:http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/121224-dc00.html)
正直、絶望バージョンの方が数倍よかった。初日だったので、少々のミスやぎくしゃく感があったとしても。
この日は、上に客席が盛り上がっていたと書いたけど、笑いの多くは不発。間違いなく初日の方が会場は笑いに包まれて、後半、食い入るように舞台に引き込まれていたような気がする。
この不可解な違和感はなんだろう。
結局、私のイメージしているロミジュリが絶望の方だったということかな。
両バージョンともに悲劇であることは変えてないんですね。
そこに絶望があるか、希望があるか。
ただ、希望バージョンは救いがあると書かれているが、どこにそれがあるのだろうか。
細々したところで絶望と違ってるかなあとは思ったけど、それはむしろ、大胆な配役となっているがための役者さんの個性みたいなものなような気がして、話としての明確な違いがよく分からない。
全体的に柔らかい雰囲気で進んでおり、確かに悲劇的な結末に一直線に向かっているような絶望とは感じは異なっているのだが。
役者さんは絶望の方がはまっているなという方もいらっしゃれば、この希望の方が魅力的なんて方もいらっしゃり色々。
その中でジュリエットを両バージョン通じて演じられた、橋爪未萠里さん(劇団赤鬼)はその貫禄ある美しい演技、天才的な間合いなど、最高のお姿。
一緒に観に行った人も、ジュリエットが何者なのか、すごくお気に入りになっていた。
関西演劇界で今、一番注目を浴びる天才的な美人女優で、その所属する劇団赤鬼も、ここに負けない最高の作品を創り上げるところだと宣伝しておいた。まあ、何も間違ったことは言っていない。
う~ん、絶望で終えていた方が、私の場合は、心に強く残る作品だったかなあ。
こちら側の気持ちのバイオリズムとかによっても観方は変わるし。
観劇はどんな公演でも一回きりの機会なので、なかなか難しい。
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