ギア -GEAR-【ノンバーバルパフォーマンス】121229
2012年12月29日 ART COMPLEX 1928
素晴らしい。
ずっと、今年やっていたのは知っていたが、こんな楽しいことをしておったのか・・・
何はともあれ、来年、もう一度観に行こう。
2月まで。
いつでも観れると思って、ずっと先延ばしにしていたことが悔やまれる。
まだ間に合う。観に行くぞ。
人間型ロボット、ロボロイドが働くおもちゃ工場。
工場が閉鎖されたのは、もう500年以上前。
そんな荒廃した工場で、今でも4体のロボロイドが働き続ける。
そこに現れたかつての製品、ドール。
ドールは、好奇心旺盛な赤ちゃんのような女の子。
楽しいロボロイドと共に遊ぶ中で、徐々に人間の心を宿していく。
やがて、完全に停止する工場機能。
それと共に、動作停止するロボロイドたち。
残されたドールは、悲しみの涙を生み出し、人間となる。
そして、彼女のロボロイドへの祈りが、この工場を再生へと・・・
舞台は本当に荒廃した工場になっている。
数々の趣向が凝らしており、ちょっとした遊園地のアトラクション。
崩壊していくところなど、本当に舞台が崩れるかのような迫力がある。
ドールとの触れ合いの中で、4体のロボロイドが各々、パフォーマンスを見せる。
マイムは谷啓吾さん。ベルトコンベアの動きや、マイムでよくある数々のパフォーマンス。ちょっとイケメン気取りでナルシストみたいなキャラに扮していて、そんな表情や動きも面白い。
ブレイクはKATSUさん。大きな体でダイナミックな動き。三枚目キャラになって、ちょっと空気の読めないおとぼけを発揮。
マジックは新子景視さん。カードマジックなどの小さなものから、空中浮遊や人を消すみたいな大掛かりなものまで。飄々と客を惑わし、したり顔で舞台を盛り上げる。
ジャグリングは渡辺あきらさん。暗闇でよくある棍棒みたいなものを使ったり、水晶玉パフォーマンスなど、とても美しい。本人自体はおどけたピエロのような楽しさを醸し出して、子供とかに大うけ。
ドールは、兵頭裕香さん。愛くるしい子供のような姿で、最後はどうなってるのかよく分からないが、照明と連動した光り輝くドレスで楽しいダンスを披露。最初に登場するシーンでは思わず、うわっと声をあげてしまった。
そんなロボロイドたちとドールの楽しい時間で最高に盛り上げて、やがて終末を迎える工場の切ない雰囲気へと持っていく。
そして、最後はその再生を願う、人となったドールの美しい姿。
終りから、また始まる再生への希望が溢れる感動的な美しいシーンで締められる。
ストーリーもしっかりしており、クオリティーの高いパフォーマンスや数々の舞台演出は絶賛。
素晴らしいステージだった。
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