ユニット美人の三国志 vol.3 あの壁を壊すのはあなた【ユニット美人】121008

2012年10月08日　KAIKA

vol.2は見逃さざるを得なかったのだが、vol.1よりもさらに面白く、ワクワクしてきました。
まあ勢いのある女優さん方が、個性的な魅力を溢れさせて、三国志を分かりやすく、かつ熱く演じてくれます。
話の設定としても面白いし、この一連のシリーズは本当に名作ですね。

とりあえず、今しないといけないのは、ブログを書いている場合ではなく、10/10まではustのアーカイブで観れるらしいので、それでvol.2を観ないといけません。
そして、とにかく仕事の予定を早く割り出して、vol.4の予約を早めにしないと。
今週は公演数が多かったから、当日券とかあったみたいですが、本来はすぐ売り切れてしまうぐらいの公演ですから。

今度の着いた先は赤壁の戦いが起こる時代。

33歳独身女性の粥見は、出会った貧しい暮らしの母子とともに、魯粛の困窮院を訪ねる。
ここでは、食事・財貨を困窮した貧民に与え、自分の奴隷にするようなことが行われている。
貧農より農奴になった方が楽という大衆心理を掴んだ魯粛の人心掌握術なのだろう。

粥見もいつの間にかそこで、農作業に従事していたが、やがて、一緒に行動していた子が母を残し、兵士に志願したことにより、自分もその一員となる。
そこで、魯粛と話しているうちに、何とこの女性も21世紀から自分と同じように連れて来られたことを知る。
営業職だったみたいで、同じような悩みに共感しあったりして、すっかり仲良しに。
世は曹操軍が劉備軍を脅かす。粥見がいる地では、いまひとつしっかりしない孫権が死んだ兄の跡を継ぐ。
曹操に従じるか、はたまた戦いを挑むか。意見が分かれている。
魯粛である女は色々と試すが、何回もやり直しとなって、いつまでたっても赤壁の戦いが起こらないらしい。

そこで、粥見はアドバイスをする。
周瑜に財産を分け与えて、こちら側に取り込む。
さらには、劉備より天才的な軍師、孔明を連れてきて、曹操との戦いに挑む。
ついに赤壁の戦いが実現。
結果は、孫権・劉備群大勝利。
何となく聞いたことがある、黄蓋を曹操に送り込む苦肉の策とか、船を鎖でつなげてしまうように曹操に進言して一挙に燃やしてしまう連環の計とか、孔明が天気を操って風を吹かせたとか、10万本の矢を曹操にわざと攻撃させて手に入れたとか史実もうまい具合に組み込まれます。

戦いの最中から、周瑜は孔明に嫉妬して、馬が合わない姿を見せます。自分だけがみたいな自意識の高さをアイドルロック歌手みたいないでたちで周瑜は演じられています。
一方、孔明は冷静沈着、周瑜などは相手にもならないというところを嫌味なクールビューティーな姿で表されます。
このあたりがこの作品の非常に面白いところの一つです。素人でも実に分かりやすいキャラ設定。本当に面白い作品だなあと感心しますね。
史実上でもそうだったみたいですが、周瑜は孔明を何度も暗殺しようと試みていたみたいで、この作品でも、そうなった場合も試されます。

孫権は勝利を収めたものの、劉備との関係や、曹操の依然続く脅威に苦しめられます。
結局のところ、いつものごとく、粥見のミッションである誰を助けるのかは分からず、やり直しに。
誰かのために命をかけたことがあるか。
粥見は一つだけ気になっていたことが。
この戦いでは多くの人が亡くなりました。一緒に行動していた子供もです。
その子を救う歴史をもう一度試してみます。もちろん、ミッションとしては不正解ですが、そんな身近に出来る誰かのためみたいな意識も出てきたみたいです。

魯粛は21世紀には戻りたくないみたいで、そのままこの世界で魯粛として暮らします。
戻ることをあきらめない粥見はさらなる旅立ちへ。
魯粛は21世紀で厳しい中で生きるより歴史に身を任せた農奴のようなことを選択したようです。まあ、これも一つの生き方でしょう。
粥見は貧農の方を選択し、この先にまた試練が待ち構えているでしょうが、それと見つめ合うことを選んでいます。
この不条理なミッションが粥見も含めて、今を生きている私たちに対してどういう考えを持って欲しいかというところにつながりそうなイメージが出てきました。
ビジネス書としても考えられる三国志が、今のような先の見えない世界に対して、人生の書として何らかの道筋を見せてくれるのかもしれません。それをきっと粥見が実体験を踏んだ形で、最終回見せてくれるような気がしてきました。
その行方がどうなるのかはとても興味深いですね。

さて、ustアーカイブでvol.2観ます。