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2012年9月 2日 (日)

yellow sunrise ~それでもボらはココにいる~【星屑企画】120902

2012年09月02日 芸術創造館

一年半、待たされたなあ。
めるてぃ・すのうを拝見して、また観てみたい劇団だなあと思ってから。
プロデュースされている星村彰さん、五味たろうさんとも、当時は初見でどんな方なのか全然分からなかったけど、あれから客演などで拝見して魅力的な役者さんだということを知り、お気に入りの役者さんも出演されているので、とても楽しみに期待膨らませて観劇。

パフォーマンスは劇場の広さも活かして、前回とは比べ物にならないレベルで圧巻だった。
その代わり、話の構成はずいぶんと単純になっていた。
重みがなくなったといった感じかな。
前回は話の流れの中でどっしりした重みを感じさせながら、コミカルなところも楽しませるといった感じだった。だから、大事なテーマを感じさせるところが大きかった。
今回は、単一のエピソードだけで重くしている感が強く、全体の雰囲気にまでその重みは効いていない。どちらかというと軽い話で、コミカルなところが際立つ。
まあ、今回は話のテーマ自体が青春、若さで色々なことを吹き飛ばせ、仲間と共に突き進むぞみたいな話だから、これでいいのかもしれない。

色々と書いても、一番心に残っている感想は一言。
役者さんが輝いていた。素敵な表情を見るだけで、幸せな気分になる。

突然、理事長から発表された大学閉校の危機。
生徒からの信頼が厚い先生の提案で、学園祭をバンドで盛り上げて入学者を増やすことに。

落ち着いて、あんまり目立たないけど、いつも影でみんなをしっかり支えている女の子、ベース。
騒がしくてせわしない、いつもヒョコヒョコと動きまわってる女の子、ギター。
お姉さん、お母さんのように優しく、みんなの心の拠り所である女性、キーボード。
チャラチャラしてるが、いつも一生懸命にみんなを盛り上げようとしているムードメーカーの男、ドラム。
友達も少なく、どこか影があり、自分に自信が持てないようなおとなしい力を秘めた女の子、ボーカル。

こんな先生と生徒5人は、周囲の人たちから色々な形での叱咤激励の協力を受けながら、学園祭当日のライブを目指す。
初めは単なる興味本位なところがあったが、メンバー、関わった人たちとの絆を深め、自分たちの明確な目標に向けてひたすら突き進む勇気を得ていく。
それぞれの背景に、恋人や兄弟とのエピソードなどを交えて、話を膨らませている。
個人的にはあんまり好きなテーマでは無いが、心のつながりをそのまま表現するようなエピソードなども盛り込んで、話に重みを加えている。

かくして、みんなの頑張りは一つの形となり、学園祭を迎える。
でも、・・・

夢や希望に溢れる姿に対して、現実のほろ苦さを味あわせるような形になるが、共に過ごした時間こそが大切な誇りというようなことを思わせるラストである。
もちろん、成果の形として、本当のバンド音楽が奏でられる演出となる。
この時の皆さんの表情は本当に素敵であり、これに涙する人も多かったのでは。

上演時間が2時間20分。話自体は比較的、分かりやすく単純な展開なのに、この時間になっているのは、けっこう面白いことをチョコチョコ挟むからである。
このあたりは役者さんの力が大きいように思われ、話の流れは乱さず、けっこうスムーズな展開はきちんと守られていた。
漫才とかは、実は本筋よりもかなり笑える。

と、これぐらいかな。
実は、こうしてブログ書くのにあんまり気乗りしていない。
観劇中、ずっとイライラしてたので。
役者さんは魅力たっぷりで、舞台におけるあらゆるシーンでの見事なタイミングでのボケ、ツッコミが絶妙である。
ただ、これに加えて、今回の観劇では終始、客席のある客からのツッコミが入る。
要は私からすれば、単なるおしゃべりだ。
おうちでDVDでも観ているつもりなのだろうか。不特定多数が観ている公共の場の感覚が無いのだろうな。
笑って、つい声が出るくらいならば結構だが、終始、解説に近いツッコミを入れられたらかなわん。いっそ、舞台に上がってくれるなら、納得もするが。
まあ、こういったノリのいいお芝居だ。こんな私が不愉快になることも、役者さんは盛り上がった感じになってテンション上がるのかもしれないし、何より、聞いていた感じではどうも役者さんのお友達みたいなので、注意するのも辞めたが。
興醒め。

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