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2012年3月

2012年3月31日 (土)

ようこそガンダーラ温泉【かのうとおっさん】120330

2012年03月30日 インディペンデントシアター1st

面白いとかいうレベルを超えている。
かのうとおっさんの公演、そして、関西に名だたる名面白役者さんの客演。
期待しないわけにはいかず相当にハードルを上げて臨んだが、はるか上空を好きなように飛ばれていた。
とんでもなく魅力溢れる方々だった。
日本が笑いを禁じる国にでもなれば、真っ先に処刑されるだろうに。

5本の短編集だが、どれも秀逸だ。
各作品、キーになる人を中心に全員でその周囲を固めた絶妙なチームプレイで笑いをさらっていかれる。
演劇らしく、全体的な構成にまで巧妙な仕掛けをしており、公演自体のクオリティーが非常に高い。

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人質になった人たちⓇ Cast B【カンセイの法則】120330

2012年03月30日 芸術創造館

どうもしっくりこなかったので再観劇。
(Cast Aの感想:http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/cast-a120329-e6.html#more

再観劇して思いましたが、これ多分、後述しますが、しっくりこないのは私の個人的な理由だと思います。

よくよく観てみるとなかなか笑えるところがたくさんあります。
それとやはりうまく演出されています。
観れば分かりますが、演劇らしい犯人と人質の勘違いによる混乱や劇中劇になるのかどうかは知りませんが、
景色として見せておいて、後からどんなものだったか見せるとか、音楽で客を洗脳しておいて、この音楽がかかればこの方が登場みたいにスムーズにシーンを展開するようにしてあったり、定番の面白演出があって、巧妙さがしっかりと感じられる作品です。

ただ、2回見て感じるのはなぜか客席が固いです。
だから、あんまり笑いが大きく爆発しませんし、起承転結のはっきりした素直な作品をかしこまって見ているような状態ですね。
これは人のせいにして何ですが、舞台側の方々にも問題があるのではないでしょうか。もしかしたら、ワークショップ公演と名打ってるし、緊張してるのかな。その緊迫感がこちらにも伝わっているのかもしれません。
私が拝見したのは初日と2日目。初日よりは2日目の方が格段と良かったように感覚的に思います。
だから、きっと最終日あたりにはかなりの出来に仕上がってくると思うのです。
もう私は他公演の観劇日程が詰まっており、観れませんので、是非、最高に仕上がったこの作品を観てみてください。

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2012年3月30日 (金)

居酒屋幽霊【楽狂プロデュース】120329

2012年03月29日 スタジオガリバー

いつもよく行く一心寺シアター倶楽の近くにこんな劇場もあったんだあ。
雰囲気は昭和大衆演劇の芝居小屋みたい。
最前列はもう舞台に足を踏み入れているような感じだったので、2列目に座りましたが、それでも役者さん目の前とかいうレベルじゃありません。
迫力と言えば迫力ですが、何かこちらが恥ずかしくなっちゃう。

さて、感想ですが、これがかなりの面白さでした。
相関が徐々につながっていく話自体の面白さはもちろんですが、こんな劇場ですから、役者さんの個性的な演技が存分に楽しめます。
それにしっかり対応できる癖のある面白役者さんが勢ぞろい。それも老若男女揃えているところがイキなところです。

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2012年3月29日 (木)

人質になった人たちⓇ Cast A【カンセイの法則】120329

2012粘03月29日 芸術創造館

まず、お願い。
公演はダブルキャストで4/1(日)まで続きます。
書いてある単なる言葉一つだけを掴まえて、この作品が魅力ないのかなどと思われるのが嫌なのですが、思ったまま書きます。
公演の邪魔をする気など全く無いことはご理解いただきたい。また、関西はここのところ毎週末、公演激戦週。たまたま、このブログを見てしまい、観るの辞めて違うのにするかなんてこともして欲しくない。
逆に読んでしまったからには、これもご縁ということで足をお運びいただきたい。
特に最後に書きますが、是非、観に行っていただき、あることを教えて欲しいのです。

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箱庭円舞曲 focus#2.5 「庭」 -itinerant mix-【iakuプロデュース】120328

2012年03月28日 commoncafe

売込隊ビームの横山拓也さんが主宰のプロデュース公演。
今年6月に大阪で初公演される箱庭円舞曲のお披露目みたいな意味もあるようです。

箱庭円舞曲は以前、珍しい凡人のDVDを拝見したことがあります。
かなり重く、皮肉めいた作品です。
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/dvd-e1fb.html
横山さんもどちらかというと癖のある毒っ気の多い作品を創られる方。
3本の短編という案内でしたが、かなりきつい感じで、心がモヤモヤするんだろうなと思いながら足を運びました。

感想は、意外にもかなり軽快なタッチ。
と言っても、独特の毒っ気はあります。
かなり爽やかに面白く演じられる役者さんに救われているところがあって、話の内容だけ切り取って見ると、けっこう心苦しく、何やらつらく重い気持ちになります。
全て会話劇ですが、その会話から登場人物の心情を感じ取っていくのがとてもスムーズにできるところが、やはり凄いところなのでしょう。テンポや言葉の使い方がうまい具合に絶妙になっていて、観ている側が自然に引き込まれるようです。

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2012年3月28日 (水)

くろねこちゃんとベージュねこちゃん【DULL-COLORED POP】120327

2012年03月27日 アトリエ劇研

ダルカラとか言われて、東京では有名な劇団みたいですね。
せっかく全国ツアーしているみたいだし、ちょっと時間が空いたので観に行ってみようといった程度だったのですが、強烈な印象を受けました。
翌日には大阪公演があり、微力ながら宣伝をしようとTwitterで感想を記そうと思いましたが、そんな気になれないくらいうんざりした気持ちになりました。
作品が悪いとか面白くないとかではありません。どっちか聞かれれば、間違いなく面白い作品だと答えます。
でも、脱力するくらい、あまりにも生々しく、後味が悪過ぎる作品にどう書けばいいのか分からなかったです。

家族を描いた作品ですが、表面をなぞってその絆を思わせて感動みたいな浅いものではなく、生々しいリアリティーの中でそれを描いています。
綺麗事ではない、人の家族の嫌なところをまじまじと見せつけられ、途中、心折れそうになって目を背けたくなるシーンも。
共有しやすい普遍的な部分も多く、いちいち共感・反発しながらの疲れる観劇。あまりにも自分の過去とオーバーラップして、舞台に飛び出して登場人物に一言物申してやろうと言う気になってしまうくらいの引き込み方です。

作品名のとおり、かわいらしいねこちゃんが二匹登場しますが、このちょっとしたファンタジー要素に救われる。
これが無ければ、あまりにも本質を突きすぎる話に耐えきれなかったかもしれません。
微妙なバランスを巧妙に保ちながら展開する面白いスタイルの作品にすっかり魅せられました。

(以下、ネタバレ注意。公演はこれから、大阪、広島、東京凱旋と4/8まで続きます。とりあえず、本日(3/28)、大阪公演がありますので、白字にしておきますが、それ以後は忘れるのですぐに黒字に戻します。)

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2012年3月26日 (月)

赤鬼【大阪大学劇団六風館】120326

2012年03月26日 大阪大学豊中キャンパス学生会館2F 大集会室

ちょうど一月前に、龍谷大学未踏座の同作品を観劇。
大阪大学vs龍谷大学。
龍谷大学はその時、新人公演。今回の大阪大学は卒業公演です。
新人vs最上回生。
そして大阪vs京都。
勝手に県・大学・新旧対決ムードにしての観劇。

どっちが良かったとかは無くて、まあ、演劇作品ってものは本当にちょっとしたことで全然違った感じになることを再認識させられました。
全体の表現の仕方を変えることで同じ作品とは思えなくなる。あらすじが同じなだけで、その表現のコンセプトに応じた役者さん演じるキャラも違って見えます。
なかなか面白い体験をさせてもらえました。

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STAND UP ALONE PROGRAM D「放課後会」【KANA SHIKATA ONE-MAN SHOW】120325

2012年03月25日 人間座

昨年行われた12ヶ月連続一人芝居公演の総まとめ。
大阪でPROGRAM A・B、京都でPROGRAM C・Dを実施。
色々なことが重なり、このDしか拝見できなかった。

本当に、本当に素晴らしい公演だった。
各作品が面白いのは、昨年の一人芝居公演を9回拝見しているのでもう分かっている。
それはもちろんだが、こういう公演を実現していることへの感動だ。
一つしか拝見できなかったのは残念だったけど、それでも生でその雄姿を味わえたことで満足だ。

ラッキーなことに、この公演、最近はやりなのか撮って出しDVDが販売されている。
前日の公演が、もうDVDになっているのだ。
A~D、全部揃えることが出来た。
全て観れないことが本当に残念でならなかったので、凄く嬉しい。うん、嬉しくてたまらない。

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2012年3月25日 (日)

光をあつめて【女性芸術劇場】120324

2012年03月24日 ドーンセンター 7Fホール

女性写真家、山沢栄子さんの人生を描いた作品。
1899年生まれで、27歳にして単身渡米。元々は絵画を勉強するつもりだったが、写真に魅惑される。帰国後は大阪にスタジオを開設。戦時下においても俳優の舞台写真を撮るなど、主としてポートレート分野で活躍。60歳を過ぎても、その活躍は止まらず、抽象写真にも取り組む。
晩年は車イス生活の中でも表現に対する意欲は失われずコラージュの創作に挑みながら生涯を1995年に終える。

そんなある女性の人生を懸けた表現に対する想いを求め続けた強い生き様を描いている。
演劇作品らしく、彼女が愛用して晩年は使われることの無くなったカメラ、グラフレックスや、持ち主とともに一時代を過ごしたライカ、アンソニー、コダック、ミノルタのカメラ達が過去を振り返りながら話を進めるというちょっと可愛らしい作りになっている。

日の出から、太陽がさんさんと照りつける時間、ちょっとそれに影が見られる時間、そして日の入り前のかすかな明かり。一日のどんな時でもその光を集めて自分の中に取り込んでいこうとした、彼女の一生を表現したかのような話だった。

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さかな【太子堂事務所】120324

2012年03月24日 シアトリカル應典院

う~ん、う~ん、何で、何で。
ちょっと・・・

(以下、私のこの作品に対するちょっとしたこだわりからきた感想になっています。日曜日まで公演があり、誤解を招くといけないので、終了まで白字にします)

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2012年3月24日 (土)

サクゴエラボラトリー vol.5 『越しに自由』【短冊ストライプ】120323

2012年03月23日 JK's BIRD

二人芝居セレクション。
1、3、5月と予選をして、7月に決勝戦があるらしい。
今回はその2回目の予選。

どんなものかとちょっと足を運んでみたが、けっこうどこも本格的な仕上がり。
今回のテーマである、1990年代のミリオンヒット曲をテーマにしっかりした作品を見せてもらった。

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2012年3月22日 (木)

スイス金鉱 #2【スイス銀行presents】120322

2012年03月22日 十三シアターセブン

色々と懐かしく思う公演。
まず、昨年11月の#1公演は満席で断念。実はこの時、21日、28公演連続観劇記録を更新中だったのだ。やむなく断念することになったのだが、もう観劇をしない日を作ることが自分の中で許されないようなおかしな状況になっており、助かったと安堵したことを覚えている。

そして、LowPowers。私の第2回目の観劇した劇団である。2009年1月16日に千年女優を初観劇し、その1週間後にシアトリカル應典院で拝見している。あまり覚えていないのだが、面白くて観劇続行のきっかけにはなっているはずである。最後にすごい肩すかしを食った覚えもある。
そりゃあそうだろう。今から思えば、凄い面々が出演されていたのである。街という作品である。
今回で754本目の観劇。
3年経ち、あれからたくさんの作品に出会ってきたが、本当に久しぶりに拝見できるのをとても楽しみに足を運んだ。

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消失【劇団U-TAGE】120322

2012年03月22日 フジハラビル

ケラリーノ・サンドロヴィッチ作品。
昨年、フローズン・ビーチを拝見している。
コミカル要素を残しながら、シリアスなサスペンス。
その話は、笑ったり、ぞくっとさせられたりしながらも、どんどんのめりこんでしまう。

今回は少しコミカル要素は抑え気味かな。
その代わり、何か漠然とした世界観の中で話が嫌な感じで展開する。
気持ち悪い後味が残る作品だった。
最初から、気味の悪い伏線が散りばめられ、謎に包まれている。
徐々にそれが明らかになるが、それもじわじわといやらしい。
行き着く先が絶対に悲しい結末に向かうだろうという不安感の中で話を見守る。
その悪い勘はほとんど的中し、猟奇的な怖さが残る。
ただ、その中に戦争をはじめ、あさはかな人類の行動に巻き込まれながらも、そこに人の愛があったことを感じる。あったのに、どうしてこんなことに・・・、一体誰が悪いのかといった感じだろうか。
作品名の失うということの無常を思わせられる。

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2012年3月21日 (水)

<DVD>SOS【はちきれることのないブラウスの会】

2010年の火曜日のゲキジョウで行われたショート作品。
けっこう、この企画も観に行ったはずなのだが、これは見逃している。
そして、先日行われた第2回公演でも、この作品の再演をする回があったのですが、見逃し。
Linx's02も参加されている。絶対観に行く公演なのだが、この時は諸事情でどうしても観に行けず。
こうして、ほとんど拝見しておらず、たまにあるなぜか観れないご縁のない劇団の一つです。
まあ、ようやく先日、本公演作品は拝見できたので、これからはご縁があるようにしていきたいものです。

ということで、まずは過去DVDを観るということでご縁作り。

(以下、ネタバレしますのでご注意ください。500円なのでDVDを買ってもいいかもしれません。私も何作品か購入したことがありますが、観劇三昧というHPで購入できます。送料がかかるのが難ですが、他の劇団のものも販売しているのでまとめた買えば、まあ交通費ぐらいかと)

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彩雲リーディング 120320

2012年03月20日 カフェ+ギャラリー can tutku

チャリティーとして、昨年に引き続き行われた公演。
劇作家、樋口ミユさんの呼びかけで、関西で名を馳せる脚本家、役者さん方が集まって、短い話をリーディングされていきます。
話のテーマは震災となっているみたいです。

全体の感想はかなり頭が混乱しています。
震災をテーマにした作品は昨年から、数多く公演されており、各々が独自の世界観をもっています。
生死を描いたもの、あの日の出来事をドキュメンタリータッチで語ったもの、震災とどう向き合って行くのかを被災者、物理的にも精神的にもそれと距離がある者の視点から捉えたもの、不条理にも巻き込まれた人を風刺したもの、今、生きていることがどういうことなのかを考えさせるもの・・・
思えば、私がそんな作品を観始めたきっかけが、このカフェで昨年行われたA級MissingLinkの限定解除という作品。あれはメタファーが一つも紐解けず、途中で半泣きになって観た覚えがある。
まあ、それはともかく、この公演、多くの脚本家の方が各々短い物語を創られている。
当然、その世界観や表現スタイルは様々で、順番に観ていると、何やらディスカッションしているかのように感じるのである。
私はこう考えている、私はここに焦点を絞ってみました・・・
各々の方々が震災をどう捉え、どう向き合っていこうと考えているのかの発表会みたいなものである。
それがもちろん明確な文章で語られる訳ではなく、観る側は、作品からそれを見出さなくてはいけない。共通に感じることもあるが、やはりその考えやそれを伝えるための作品の趣は各々、異なっており、なかなか頭がまとまらない。
答えを出したり、まとめたりする必要は全く感じないが、アフタートークみたいなものがあって、総括的な考えが得られる時間はあってもいいなあと思う。

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32年生の8時間目【空晴】120320

2012年03月20日 ウィングフィールド

いつにも増してうまく出来ている話。
観る者を巧みに騙し、話の正体をなかなか掴まさない。
なるほど、こういうことかと思って観てたら、それを平気で裏切ってくる。
いつの間にかのめりこんでしまうような展開が絶妙。

前半で散りばめた伏線の後半での回収が気持ちいい。
感心しながら観ていて、最後にその心温まる人の触れ合いに感動させられる。
この劇団ならではの職人技である。

(以下、ネタバレ注意。あらすじは詳細には記していませんが、大事なところを完全にネタばらししてしまっているので本当にご注意ください。大阪での公演は27日まで。その後、4月下旬に博多。公演期間が長いので、忘れてしまうので白字にはしていません)

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2012年3月20日 (火)

Dramatic(-less) Carnival 絵のない絵本【近畿大学文化会演劇部覇王樹座】120319

2012年03月19日 近畿大学クラブセンター内小劇場

(2012年03月25日:ご指摘により、ここにあった2行ほどの文、削除。感想とは何の関係も無い文章です。ちょっとした事情で。)

最近行われた一心寺シアター倶楽での大阪学生演劇祭で拝見したところの卒業公演はなるべく観に行こうと思い、ちょっと行ってみました。

恐らくは卒業されるご自分方を描いた作品。
それを独特の世界観で表現されている。
ただ、私には少し分かりにくいところがあったかな。
最初と最後の部分で、その伝えたいことは分かるのだが、中盤がテンポが少々悪い。
また、その世界観がやや独りよがりなところが感じられ、数多い登場人物の意味合いがあまりはっきりしなかった。
全てに説明などは入れる必要は全くないが、少しぼかしながらも与えてくれないと、何も無しで感じとってねでは、なかなか私のような演劇経験の無い一般素人にはきついように感じる。

綺麗な言葉で紡いでいった作品である。
ご自分方のこれまでを描きながら、この歴史深い劇団のこれまで、そしてこれからをも感じさせる。
これからも続く長い歴史の中で、卒業する方々が残した物を思わせられる。

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2012年3月19日 (月)

大沢めぐみの国定忠治【はちきれることのないブラウスの会】120319

2012年03月19日 インディペンデントシアター1st

いつもは受付開始時刻には劇場に着くようにしているのだが、久しぶりに車で劇場まで行ったら時間が読めない。
開演10分前に着。
名前は存じ上げないが、いつもよく受付でお見かけする方がシルクハットをかぶった紳士風の変な恰好をされている。ツッコむところなのだろうが、威風堂々とされているので、これでいいのかと頭にクエスチョンを浮かべながら受付をすます。
少し距離を置いた方がいいような劇団だと判断しているので3列目あたりに座るつもりだったが、けっこう満席。
たまたま、最前列が空いていたので、そこに座ってみる。
一応、最前列推進会、トリプルヘッダーはしご観劇推進会に所属しているので、活動実績はしっかり残さないといけない。

と、こんな特に書かなくていいことをまず書いている。
なぜかと言うと、感想、書くことがないのだ。
他の方々はどう書かれているのだろう。
自分のブログを書き終えるまではなるべく見ないようにしているので、非常に興味がある。

そう。ただひたすら面白かった場合はどう書けばいいのか。
面白かった、面白かったと連発しても仕方無いし、なぜ面白いかを解析しても、あの人たちが面白いのだ。
これ以上、書きようが無い。
観劇感想ブログを書く者を泣かす作品である。

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2012年3月18日 (日)

追伸【空の驛舎】120318

2012年03月18日 アイホール

う~む、結局、メタファーを紐解けなかったな。
ただ、会話劇だったのが幸い。分からなくても感覚的に何かを残してくれるような作品だった。

3つのエピソードのオムニバス。
はっきりしたリンクは分からなかったが、話のかけらでつながっていることは分かる。
どれも、死へと向かっていった人に伝えたかった言葉を生死の境界のような空間で紡いでいる。それが追伸なのだが、手紙のように明確な文章で言いたかったことをつらつらと述べるようなものではない。
ありきたりの日常生活での会話から、それを言葉として生み出し、そこに人と人が確かに関わっていたことを感じさせているだけである。

何かおかしな捉え方になるのかもしれないが、逆のようにも感じている。
死へと向かった人が残された生きている人に言い忘れてしまった言葉を紡いでいるようにも思える。
いくら言葉にしても伝えきれるものではなく、追伸は終りが無い。
でも、時間は進む。死へ向かう者は、境界にいつまでもとどまれないし、生きている人も同じ。日常生活でその死を忘却へと昇華しなくてはいけない。
そんな追伸の言葉をみんな持っており、それはこんな絶対的な別れの中でしか吐き出せないのだとすれば、人は厄介なものだとも思う。
まあ、だから、人は人を求め、また求めてももらえるのかもしれないが。

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2012年3月17日 (土)

赤壁【劇団ちゃうかちゃわん】120316

2012年03月16日 大阪大学豊中キャンパス 学生会館2階大集会室

第20期生の卒業公演。
出演者の方はうんこなまずや有馬九丁目やらでお見かけしたことのある方が多い。
なかなか顔と名前が一致はしていないが。
普通の人の中にキャラの強い人がいれば目立つ。ここはみんなキャラが立ってるので、狂人レベルでないとなかなか覚えられない。

劇団が作品を創る中で、追い詰められていく様をホラー調に緊迫する演出で描く。
卒業公演には、あまりにもふさわしくない話だが、逆に劇団の演劇に対する真剣な取り組みが浮かび上がる仕上がりになっている。
まさか、この作品のようなことはしてないだろうけど、何で演劇してるのだろうと考えたり、ぶつかり合いや自己批判はこの4年間にたくさん経験されているだろう。
この作品では追い詰められた劇団員が次々と消えていく。
しかし、ラストは残った一人を見守る人達の姿で締めくくられている。ラストシーンは単なる一人芝居には感じられない。劇団員全員を代表した演劇に対する答えみたいなものだろう。
当日チラシに書かれているように、一人も欠けずに卒業公演を迎えたことが、ご自分方をこの作品自体を超えた存在として誇りに思っていることへの表現のように感じる。
この劇団らしい卒業へのけじめとも言えよう。

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2012年3月16日 (金)

ブサイクハニー ベイベー【ドキドキぼーいず】120315

2012年03月15日 元・立誠小学校 講堂

先日の京都学生演劇祭でも話題になっていた劇団。
残念ながら見逃したので、このドキドキぼーいずの怒狂試しと銘打つ公演を観劇。

ポップなんて言葉が似合う感じかな。
エンタメという言葉の定義が分からないが、私の中ではもう少しダンス要素が入っているなら、エンタメ作品で楽しめると記すところ。
明るく楽しくの雰囲気は抜群で、何より個性的で色濃いキャラが特徴的。
自由に舞台を駆け回る楽しい役者さん方の姿を楽しむ。

(以下、ネタバレ注意。公演が来週火曜日まで続き、かつ4月には京都芸術劇場で再演もあります。そのため、白字にすると戻すのを忘れるのでそのままにしています。お気を付け下さい)

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2012年3月12日 (月)

おやじのシチュー【ATLAS】120312

2012年03月12日 トリイホール

あ~あ~、泣いちゃったよ。
だって、みんな優しいんだもん。人のこと、大切に想ってるんだもん。

心温まる素敵な作品でした。
同時に、ちょこちょこ小ネタをはさんで笑いを取る腕が抜群の役者さんもそろっているので、大いに笑った。
喜び、哀しみ、楽しみを引き出された。
思いっきり笑わせておいて、泣かせるなんて卑怯だと怒りも覚えているので、これで喜怒哀楽コンプリートってところだな。
人の感情を巧妙に突いてくるいい作品だ。

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熱闘!! 飛龍小学校☆パワード【演劇グループSomething】120311

2012年03月11日 関西学院大学旧学生会館2階ホール

今年度77本目の記念観劇。
この作品にしたくて、観劇スケジュールもそれに合わせたぐらい期待して観に行きました。

いきなり、こんなこと書くのも何だけど、宣伝が足りないなあ。
危なく観逃すところだった。
毎週のように劇場に足を運んでいるのに、チラシを一度も見なかった。
私もそうだけど、最近観劇を始めた人にとって、この作品は伝説になっているようなものなはず。
演劇がすごく盛り上がっていた頃の時代の素晴らしい作品を観たい人はもっともっといたと思う。
出来が悪くて遠慮でもしているのだったら、あんまり宣伝しないのも納得いくが、観たらめちゃくちゃ素晴らしいじゃん。凄いの出来上がったってもっと言わないと。
昔のことは知らないけど、今のピースピットや昔から観劇されている方の話からすると、あんな感じだったのだと思う。観ていてずっとワクワクするような感覚はなかなか味わえない。
そんな私の知らない時代の素晴らしい作品を、あんなにパワフルに面白く公演してくれて感謝の気持ちで一杯です。
まず、ありがとうと記しておく。

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地中【実践!演劇プロデューサーへの道2011】120311

2012年03月11日 神戸アートビレッジセンター・KAVCホール

正直なところを書くと、観終えてふ~んといった感じで心にはあまり響かなかった。
単に、なるほど確かにそうだなあと思うくらいで、そこから人やら生やら絆やら親近感やら作品の本質を感じ取り、心揺さぶられるところまでいかなかった。

震災をはじめ、今の社会の中で、人とのつながりの大切さを再認識させるような作品は昨年からかなりの数を拝見している。
直接的に熱く描いたり、レポのように淡々と現実を描いたり、抽象的で漠然としているが何か感じるように出来ていたりと、色々な形の表現でそれを伝えているが、共通して感じるのは希望の光のようなもの。
どんな状況でも生きていく、生きていくしかない人の姿に未来への希望を強く想い、人であることの誇りを感じさせるものである。

この作品も同様のことが描かれているような気はするのだが、どうも自分の中でそこまでたどり着かない。
生きている人がある地にいる。その地に歴史あり。そこに確かに生があった。それは地中で地層のように埋もれている。今の生きている自分の存在の中に見える積み重なった生。
ここまでは感じる。
そこから、つながりや多くの人の間にいる自分という気持ちにまでに至らない。
想像力不足だろうか・・・

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2012年3月11日 (日)

DOG★STAR【斬撃☆ニトロ】120310

2012年03月10日 ロクソドンタブラック

作・演がchihiroさん。う~ん、覚えている限りでは、3年前に亀井伸一郎さんと一緒に企画公演されたのでは。
その時、けっこう面白くて、カメハウスも観るようになったんだったかな。
ここは3回目公演みたいだけど、なぜかずっとノーマークだった。
観終えた今、非常に残念だ。観逃していたことが。

一人の少女の成長物語。
結局、色々なことから逃げていた少女が、おかしなワンコロ達と一緒に過ごすことによって、新たな一歩を踏み出す。
よくありがちな設定だが、おかしな犬の世界で楽しく明るく話を展開し、さらに極上のパフォーマンスでそれを盛り上げている。
エンターテイメント作品と言えばそれまでだが、そのレベルは高い。

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阿国神舞【劇創ト社 de ネクタルグン】120310

2012年03月10日 インディペンデントシアター1st

あ~、もう痺れて鳥肌立つわ。
最初は美しい踊り子の姿に。そして、後半は人の大切な思いを形にしようと奮闘する男の姿に。
美しいわ、かっこいいわで、観るの忙しかったなあ。
どこ見ても、そこには美しい人かかっこいい人がいるんだもの。何でしょうね。こうまで、この人凄いなあみたいな方ばかりたくさんずっと見せられると、だんだん腹立ってくるんですよね。
もう、いいよ、普通の人、どこ行ったんだよって感じです。
感動のメーターが振り切れると、何かよく分からなくなるみたいですよ。

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協走組曲序章【ステージタイガー】120310

2012年03月10日 日本写真映像専門学校 実習棟1階ホール

感動の名作。
その鍛え上げられた肉体・魂から溢れ出る心情を熱く表現するのはこの劇団お馴染みのスタイル。
今回は60分の中にそれを集約し、より研ぎ澄まされた作品に仕上がっている。

各役者さんの想いを込めた語りの数々のシーンは、心を揺さぶられる。
走る、走る、止まらない。物理的にも、精神的にも。
そんな役者さんの姿を最高に演出する話もとても魅力的だった。

(以下、ネタバレ注意。HP記載のあらすじとあまり変わらないので白字にはしません。公演は本日まで。席は少ないけど、別室で舞台を同時上映したりして対応されるみたいなので、たぶん当日でも大丈夫です)

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少しはみ出て殴られた【MONO】120309

2012年03月09日 ABCホール

この劇団らしいと言えばそうなんだけど、ずいぶん淡々とした感じだったな。
悪く書くと、物足りなさはある。
役者さんの個性的なところをもっと露骨にあらわにしてもらってもよかったなという気がする。
ただ、シュールな話でもあるから、その微妙なバランスが面白味を引き立てているのかもしれないが。

なるほど、確かにこうなるだろうなあという話の展開で、そこに人の愚かな一面が皮肉に描かれていてたくさん苦笑いさせられる。

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2012年3月 9日 (金)

歪に愛情【ファッキンなデブ】120309

2012年03月09日 大阪大学会館一階21世紀懐徳堂スタジオ

テクテクとまた阪大へ。
前回、拝見した私見感さんの時とは違ったホールですね。
何か立派な建物になっとるなあ。
ここは昔はイ号館と呼ばれていた建物だったはず。
シャレた椅子も用意されているし、最近拝見している関西大学や龍谷大学、ちょっと前になるけど神戸大学といい、大学のホールは非常に恵まれているなあ。

さて、肝心の作品だが、当日チラシにはよく分からない衝動に駆られて創ったと書かれていますが、本当に何があったんだ。おかしなものにでもとりつかれたか。
厨二病芝居だなんてTwitterでは紹介されていたが、立派な奥深い作品。
その表現方法にバカさや暴れを組み込むから、何か不思議な作品に仕上がっているが、真面目に考えてしまえば、メタファー作品とも思われ、そんな気楽に観れる代物ではない。
すっかり騙され、ケラケラ笑わせてもらおうと思って、気軽に足を運んで痛い目にあう。

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牡丹灯籠【メイシアター×sunday】120308

2012年03月08日 吹田メイシアター

大胆な舞台美術、話をパズルのように分解してそれをつなげていく展開、役者さんが何役もされる中で統制されたルールの下での動きやセリフ。
sundayらしいと言えば、全くその通りで、今まで拝見したsundayそのものなのだが、今回は違う。
分かる。と言っても完璧に分かったわけではないけど・・・
これまでは、始まって20分で必死の頑張りむなしく、頭の限界に達し、残りの時間で好きなだけ頭を混乱させられてきた。これでも、終わった後は何らかの満足感は残っているのだが、どんな話か説明してと言われたら、無口になってしまう。
話についていけないので、そちらにあせってしまい、せっかくの面白い演出もなかなか味わうことができない。
今回は、その話がよく分かるので、この劇団の特殊な演出をより楽しむことが出来た気がする。

(以下、チラシレベルのあらすじはまあいいとして、舞台美術に関してキーワードを書いてしまったのでご注意ください。まあ、実際に見ないと想像は出来ないでしょうが。当日パンフレットがとても情報豊富です。始まる前に軽く読んでおくだけで、作品をより理解しながら観ることが出来ると思います。きちんと読めば10分くらいかかるので、早目に行きましょう。公演は日曜日まで)

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2012年3月 5日 (月)

スターラインエクスプレス【それかん劇団有馬九丁目】120304

2012年03月04日 一心寺シアター倶楽

最終的に落ち着いた感想から述べると、とてもいい作品だと思う。
そして、それを恐らくは高めれるところまで必死に高めた形で出してこられた創り手側の熱意は存分に伝わる。
ただ、ここに至るまでが大変だった。
観劇中、そして観劇後、このブログを書いている今に至るまでに混乱した頭を整理するのがどれだけ大変だったか。いや、実際に今でも整理しきれてもいない。
こんな公演をされた皆さんには、いいもの見せてくれてありがとうという気持ちとこんなの見せてくれて恨むよという気持ちが同時に存在する。

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レディ? GIRL!! on aIR THE GOLDEN【劇団コダマ】120304

2012年03月04日 インディペンデントシアター2nd

そうか。初演は2009年の08月か。
初演の時は、どう感じたのかを振り返ろうと思ったけど、まだブログを開始していなかった。
この年から観劇を始め、役者さんのお名前もまだ全然覚えていなかった頃。
私の89本目の観劇作品である。
たしか、すごく楽しかったのを覚えている。まだ観始めたばかりで、何もかもが楽しく思えた時期だが、この音楽・ダンス・アクションが融合した作品にはさぞ圧倒されたことだろう。
多分、彗星マジックやbaghdad cafeを最優先観劇候補の中に入れるようになったのも、これがきっかけになっているのではなかっただろうか。

今回だが、735本目の観劇であり、あれから数百本の作品と出会ってきた。
それでも、感想はあの頃と変わらない。いや、もっと凄いという気持ちになっているのではないだろうか。
自分が贔屓にしている役者さん方の魅力ある姿を存分に楽しみ、切れ目のない抜群の話の展開を存分に味わえた作品だった。

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2012年3月 4日 (日)

The Doll 雪の向心力バージョン【坂本企画】120303

2012年03月03日 ロクソドンタブラック

どうしようか非常に迷ったのです。
この前の夜の遠心力バージョン後は、急いで一心寺へ向かう予定だったのです。
終わったのが18:40。急げばギリギリ間に合う。
でも、もう一つのバージョンも観たくなってしまった。
迷うこと2分。
気付いたら、ロクソドンタブラック近くの喫茶店にいました。

ということで、もう一つのバージョンを観劇。
夜の遠心力バージョンは、話は分かるけど、奥深いところがあってなかなか理解が難しい作品ばかり。
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/the-doll120303-.html
そんな状態でしたが、何か感じ取れればと。

(夜の遠心力バージョンともに、公演終了まで以下、一応、白字にしておきます)

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The Doll 夜の遠心力バージョン【坂本企画】120303

2012年03月03日 ロクソドンタブラック

連作・MONOがたりシリーズと称して、何か「モノ」をテーマにした短編作品を公演されているみたいです。
今回は人形です。

気軽に短編をみたいなつもりで観に行ったけど、けっこう難しかったな。
人形。人間と姿形が同じで心が無いモノ。
こうした定義をした時に、本当に全ての人間が人間なのか、人形も心を持てば人間になるのではないか、その時、人間と人形の関係は人間同士の関係とどう違うのかなどという考えが浮かび上がる。
これを生きた人形がいるという設定で描いたような作品。
・・・って感じかな。
難しくて感覚的にしか言葉にできない。

(以下、ネタバレ注意。あらすじ、感想ともしっかり書けてはいませんが、チラシ情報が少ないので、公演終了まで白字にします。公演は本日、日曜日まで)

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2012年3月 3日 (土)

悲惨な戦争【A級MissingLink】120302

2012年03月02日 アイホール

う~ん、素人が偉そうな書き方かもしれないが、傑作だなあ。
唸りますねえ、この上質な作品には。
竹内銃一郎さんという方の戯曲を、土橋淳志さんの演出で出来あがった作品です。
戯曲と言えば、もうその言葉だけで拒絶反応が起こって毎回、頭を混乱させてくれますが、この戯曲はとにかく分かりやすい。
言葉のリズムがいいのか、展開がスムーズなのか、理由は解析など出来ませんが、とにかく内容がスルスルと頭に入ってくる。
もちろん、演出効果や役者さんの魅力、さらには見事な具象舞台、作品に集中しやすい音響や映像なども大いに影響していることでしょう。

作品自体は普通の一家が戦争に巻き込まれる不条理劇です。
そんなことありえるわけもなく、何かのメタファーになっていることは明らかでそれを紐解きながら観ないといけないわけです。
話が分かりやすく、しかもそれが笑いのある面白いものなので、その作業に集中して観れます。
もちろん、そんなことしなくても、ただ不条理な状況を楽しむなんてのもこの作品では可能でしょう。考えるのが嫌な時もありますから、そんな観方でも楽しめるような作りが、私の感覚では万人に賞賛される作品だと位置づけています。
先日拝見したカムヰヤッセンの作品も同じですね。

100分間。
無茶苦茶な状況での不条理な笑いを楽しみながら、色々と思い巡らせるいい時間を過ごせました。
まさにこれが上質な時間だと思うのです。

(以下、あくまで私なりの解釈ですが、ネタバレに感じる方もいらっしゃるように思うので公演終了まで白字にします。非常に面白い作品です。普段、よく観劇される方は特に、色々な作品を思い起こしたりしながら楽しめるでしょう。公演は日曜日まで)

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ミミズ50匹【京都ロマンポップ さかあがりハリケーン】120302

2012年03月02日 ART COMPLEX 1928

とんでもない作品だったなあ。
さかあがりハリケーンは2年前の12月に拝見していますが、あの時と同じ不思議世界へと引き込まれる。
前回は90分だったが、今回は約120分。
観終えた後、あまりにも不思議過ぎて、人格壊れそうになるんだよなあ。現実世界に生きていることを忘れてしまうというか。
だから、このくらいが正常人にとっては限界かな。

しかし、馬鹿げたお話だ。
これをばか騒ぎでやっているわけでもなく、真面目にやっているわけでもない。
この頃あいのいい雰囲気が、とても心地よい。

(以下、ネタバレ注意。まあ、若干なのと、ネタバレしてどうこうという作品ではないので、白字にはしません。公演は、本日、土曜日まで。なぜか日曜日は無いのでむしろそちらを注意。)

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