2012年03月27日 アトリエ劇研
ダルカラとか言われて、東京では有名な劇団みたいですね。
せっかく全国ツアーしているみたいだし、ちょっと時間が空いたので観に行ってみようといった程度だったのですが、強烈な印象を受けました。
翌日には大阪公演があり、微力ながら宣伝をしようとTwitterで感想を記そうと思いましたが、そんな気になれないくらいうんざりした気持ちになりました。
作品が悪いとか面白くないとかではありません。どっちか聞かれれば、間違いなく面白い作品だと答えます。
でも、脱力するくらい、あまりにも生々しく、後味が悪過ぎる作品にどう書けばいいのか分からなかったです。
家族を描いた作品ですが、表面をなぞってその絆を思わせて感動みたいな浅いものではなく、生々しいリアリティーの中でそれを描いています。
綺麗事ではない、人の家族の嫌なところをまじまじと見せつけられ、途中、心折れそうになって目を背けたくなるシーンも。
共有しやすい普遍的な部分も多く、いちいち共感・反発しながらの疲れる観劇。あまりにも自分の過去とオーバーラップして、舞台に飛び出して登場人物に一言物申してやろうと言う気になってしまうくらいの引き込み方です。
作品名のとおり、かわいらしいねこちゃんが二匹登場しますが、このちょっとしたファンタジー要素に救われる。
これが無ければ、あまりにも本質を突きすぎる話に耐えきれなかったかもしれません。
微妙なバランスを巧妙に保ちながら展開する面白いスタイルの作品にすっかり魅せられました。
(以下、ネタバレ注意。公演はこれから、大阪、広島、東京凱旋と4/8まで続きます。とりあえず、本日(3/28)、大阪公演がありますので、白字にしておきますが、それ以後は忘れるのですぐに黒字に戻します。)