レディ? GIRL!! on aIR THE GOLDEN【劇団コダマ】120304
2012年03月04日 インディペンデントシアター2nd
そうか。初演は2009年の08月か。
初演の時は、どう感じたのかを振り返ろうと思ったけど、まだブログを開始していなかった。
この年から観劇を始め、役者さんのお名前もまだ全然覚えていなかった頃。
私の89本目の観劇作品である。
たしか、すごく楽しかったのを覚えている。まだ観始めたばかりで、何もかもが楽しく思えた時期だが、この音楽・ダンス・アクションが融合した作品にはさぞ圧倒されたことだろう。
多分、彗星マジックやbaghdad cafeを最優先観劇候補の中に入れるようになったのも、これがきっかけになっているのではなかっただろうか。
今回だが、735本目の観劇であり、あれから数百本の作品と出会ってきた。
それでも、感想はあの頃と変わらない。いや、もっと凄いという気持ちになっているのではないだろうか。
自分が贔屓にしている役者さん方の魅力ある姿を存分に楽しみ、切れ目のない抜群の話の展開を存分に味わえた作品だった。
あらすじは省略。
観始めてすぐに、初演のストーリーをだいたい思い出せたので、覚書しておく必要がなさそうなので。
気になる方はDVDを買いましょう。何といっても、ここはDVDが1000円なので安い。
簡単に言うと、音楽、特に歌詞を規制された世界で、一人の音楽を愛する女性が周囲を動かしながら世界を変えていくお話。
その女性はもちろん、周囲の人たちが各々、面白キャラになっており、明るく楽しく話を展開していく。
女性が小玉藍さん。
明るく、元気で、純粋で、無邪気で、一生懸命で・・・
どんな方かは知らないが、恐らくは地でやっているかのようなはまり役。演技にそれが滲み出ている。
一言で言えば、いい子だ。こんな子にもし騙されたら、人は相当なショックでしばらくはふさぎこむだろう。実世界でもそんなことしないでいてもらいたいものだ。
楽しそうな表情、怒りの表情、悲しみの表情、思いつめた表情、決意した表情・・・
喜怒哀楽の表現が体全体でなされており、その心情が溢れるように舞台から伝わる。
女性が所属することになる事務所の先輩歌手、田村めぐみさん。
思いっきりのよいパワフルな雰囲気を醸し出す。歌もうまい。ダンサーとかもされてるのかな。動きがとてもしなやか。分かるかな。ダンサーさん特有の踊ってない時も何かクネクネした感じ。
もう一人の先輩歌手、仁津真実さん。
凛とした知的なセクシーさを醸し出しながらも、けっこう三枚目の迫力を出すときは出される。
普段、受付や制作さんの清楚で礼儀正しいお姿を拝見することが多いだけに、そのギャップにはかなりあ然とする。
事務所のマネージャー、太田真紀さん。
この方も同じく。おとなしそうで控えめな雰囲気で、役もむちゃくちゃな人たちの抑えに回ることが多いが、自らがとんでもないボケキャラに急変したりする。掴みどころのない方だ。
事務所社長、成瀬トモヒロさん。
最近、注目の大好きな役者さん。初演の時はどう感じたのだろう。ブログを始めてなかったのが悔やまれる。さぞ、この面白いというか気色の悪いキャラには圧倒されたことだろう。あれから、さらに磨きにかけられている。場の転換で出てこられると不思議と安心するところがあり、その魅力は計り知れない。
事務所と絡み、かつこの世界を変えようとしている会のトップである、バーのマスター、松田ジョニーさん。
先日、2VS2の公演でも拝見しており、その貫禄は健在。面白さだけでなく、影に大きなものを抱えている中でみんなを見守っている感が非常に出ており、魅力的な役どころ。
その会の部下、中平裕さん。
たしか、この役は初演は彗星マジックの小永井コーキさんだったかな。チリチリヘアーつながりかな。ボリュームは今回の方が控え目だが。
役として微妙な立場にあり、その信念を貫くためには、幾らかの人は切らなければいけない。それを簡単にやれない自らの優しさとの葛藤が見どころであり、どちらかというと控え目で朴訥な演技で表現されていた。もどかしさの感情移入がしやすい。
もう一人の部下、尾籠惣次郎さん(THEATER@MEN'SWORKS)。信念のために冷徹に行動をする役。
淡々と目的達成のために振舞う姿は、憎まれ役。憎いなあ、どうしてみんなの気持ちが分からないのかなあと感じればいいのだとすれば、確実にその役をこなされている。
この世界を作った総理、吉田英会話さん。
面白い方だったなあ。微妙な感じが。
役としても、堂々としているやり手なのか、ダメダメな人なのかの境界線をさまよわれている。
最後は男として決める。あれだけ見ていれば最高にかっこいいのに、それまでに面白キャラにするから。そこが魅力なのかな。
総理のボディーガード、西出奈々さん。
この方が一番役にはまっていた。いや、一番は小玉さんだから二番か。いや、成瀬さんもだから三番か。まあ、順番はどうでもいいや。とにかく、この役はこの方の魅力を存分に味わえるように感じる。
自分が正しいと思う道を貫く真剣な姿が。特にその真剣な目から発せられる心情表現が半端じゃない。
もう少し、振れ幅もって生きた方が気楽なのに、それが出来ない不器用さは、かわいそうだなと思うと同時にその大きな強さを感じさせる。
テレビアナウンサー、是常祐美さん。
この方、あかんなあ。他公演で拝見した印象がどんどん強くなって、登場されただけで面白くなって引き付けられてしまう。他の役者さん食っちゃいますね。
ちょっとした一言、仕草で会場の笑いを奪ってしまう実力はどんな公演でも完璧に発揮される。
音楽を規制するきっかけになった女性、一瀬尚代さん(baghdad cafe)。
その美しさも相まって、幻想的。役としても、もう現世の人ではないので、それでいいのですが。
こういう役どころでは、そのたたずまいだけで魅力的ですね。
あまり感情を込めた表情や雰囲気を出さずに、淡々とした言葉だけでその心情を伝えるところが一風変わっています。今回も、最後に優しさを感じ取るのですが、あんまり微笑んだり、オーバーアクションはされない。
不思議な魅力ある女優さんです。
で、全員かな。
声の出演が、泉寛介さん(baghdad cafe)かあ。まあ、いいか。機動隊の声、覚えていない・・・
元気になれる作品。
これはこの作品の初演も含めて、前回公演も同じ。
年に1回は、これで元気になろう。今の世の中で薬みたいなものだ。
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