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2012年3月20日 (火)

Dramatic(-less) Carnival 絵のない絵本【近畿大学文化会演劇部覇王樹座】120319

2012年03月19日 近畿大学クラブセンター内小劇場

(2012年03月25日:ご指摘により、ここにあった2行ほどの文、削除。感想とは何の関係も無い文章です。ちょっとした事情で。)

最近行われた一心寺シアター倶楽での大阪学生演劇祭で拝見したところの卒業公演はなるべく観に行こうと思い、ちょっと行ってみました。

恐らくは卒業されるご自分方を描いた作品。
それを独特の世界観で表現されている。
ただ、私には少し分かりにくいところがあったかな。
最初と最後の部分で、その伝えたいことは分かるのだが、中盤がテンポが少々悪い。
また、その世界観がやや独りよがりなところが感じられ、数多い登場人物の意味合いがあまりはっきりしなかった。
全てに説明などは入れる必要は全くないが、少しぼかしながらも与えてくれないと、何も無しで感じとってねでは、なかなか私のような演劇経験の無い一般素人にはきついように感じる。

綺麗な言葉で紡いでいった作品である。
ご自分方のこれまでを描きながら、この歴史深い劇団のこれまで、そしてこれからをも感じさせる。
これからも続く長い歴史の中で、卒業する方々が残した物を思わせられる。

あらすじは難しいなあ。よお書けん。
月が語る話から絵を書いていた画家。
月の物語は尽き、画家は絵を書けない。
虹たちは尽きた物語のカスを拾い集める。
う~ん、意味が分からない。
私が分かっていないのに、文章で書いて人に伝えるのは所詮無理な話か。
まあ、観れば何となく分かるんですけどね。

最後は月は尽きて、物語は尽きても、月の光は残っており、それがまた絵を描かせるみたいな感じになります。
卒業しても、その放ってきた光は劇団の長い歴史の中に残り、これからも多くの作品が描かれていくだろうみたいな捉え方にしました。
本当のところは分かりませんが、卒業生が残る人達、そしてこのお世話になった劇団に残す最後の光として、この作品を創り上げたように思っています。

作・演が浜村和孝さん。不思議な作品を創りそうな感じの方でした。それも作品名のように絵本がとても似合いそうな方。言葉遊びがかなり含まれており、野田秀樹さんなんかを彷彿させる作品です。
画家が木村太郎さん。少年のようなオーラを持った方です。ずっと絵を書けないのですが、最後に書くことが出来るようになる。その時の何かをふっ切ったような笑顔が始めて出るのですが、それがとても優しい笑顔でした。
物語のカスを集める虹。赤色が小慎竜平さん、青色が石田麻菜美さん。少年と少女のようないでたち。いかにも純粋そうな感じは、確かに虹のかけらみたいなものを想像させられる。終演後、卒業式みたいなものがあり、後輩からプレゼントを渡されて涙されていましたが、あまり役と変わらない純朴な笑顔を見せられていました。
何の役と書けばいいのかな。月の精霊か。川又栄利さん。凛とした方でしたね。揺るぎない光を持つ人。

公演時間60分。もう少し長くてもいいから、上述したように、世界設定とキャラの特性を理解できる時間帯がもう少し欲しいところです。
こちらの感性不足はあるものの、伝えきるという点ではまだ不十分なところが見受けられるように感じます。
言葉遊びや学生らしい思いっきりの良いキャラで、少々長くなっても退屈はさせないようにうまくできるでしょうから。

終演後の卒業式は素晴らしいものでした。
頑張られた卒業生の方々はもちろん素敵な表情でしたが、それを送り出す後輩の方々の純粋な笑顔と涙、伝えきれない言葉に感動しました。というか、非常に微笑ましく感じました。
貴重な時間を過ごされたことでしょう。
この時間はいつまでも誇りに思って、これからもご活躍いただきたいです。
何も関係ない者ですが、わずかながらその素敵なお別れの時間を一緒に過ごせたことは貴重な時間だったと思っています。
卒業おめでとう。

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