オオカミトラム 肉望という名の電車【UDATSU】120124
2012年01月24日 シアターグリーン BASE THEATER
東京出張のついでに、劇団太陽族を観た帰り。
大阪に戻ろうと思いながらも、名残惜しい。
何か観れないかなと思っていたら、近くの劇場で18:30から90分の公演が。
これなら、最終に間に合う。
ということで観劇。
公演時間が明確に書かかれていたのでラッキーでした。書いていなければ、通常2時間の公演とみなすので辞めていましたから。
で、感想ですが、ここ、面白い。
関東の劇団はほとんど知りませんが、有名なところなのかな。
いっぺんで好きになっちゃった。
また、観たいけど・・・
大阪も来てくれないものですかねえ。
典型的なワンシチュエーションコメディーですが、なかなか凄いなと思うのは、ありがちなスレ違いを使っての勘違いの笑いとかは一切無し。
12人の役者さんが舞台上で一体となって、笑いを生みだされていきます。
ハイスピードで次々に繰り出されるセリフとともにテンポのいい掛け合いは、大変見ごたえがありました。
話は突然、電車ジャックされた、あるちんちん電車の車内での出来事です。
2人の犯人、運転手、乗客9人の車内でのおかしな様子を描きます。
鉄道会社に身代金を要求するものの、会社は倒産寸前で払えないという。
困った犯人と乗客たちは、自らの能力を活かして、自分たちで身代金を稼ぎ出すことにします。
その日から始まった奇妙な共同生活。
ネットを利用して、一般市民からの支援を受けながら、様々な形でお金を稼ぎ出す。
それは、人同士の協力や反発の中で集合体として機能する一つの会社や社会のようなものとしても描かれています。
そんな共同生活の終着駅は・・・
アホみたいな設定ですが、当日チラシに書かれているように、この様を一つの社会として捉えることもでき、エンドは偶然出来あがったこの集合体が組織として機能するような形となっています。
あたかも、個性的な能力を持つ者たちが集まり出来あがるベンチャー企業の姿を映し出しているかのようです。
と、そんな真面目な解釈はする必要もないか。
アホみたいなキャラがアホみたいなことを途切れなくやっていた面白い作品でしたというのが実のところです。
電車ジャック犯、宮内利士郎さん(原色mixer)、石戸サダヨシさん(劇団宇宙キャンパス/Re:play)。このお二人の掛け合いは見事に息が合っていて面白い。全く息が合っていない様をそんな感じで演じられます。自らで事件を起こしておきながら、みんなで頑張っていこうみたいな雰囲気を平気で作り出す不条理な笑いも醸し出します。
運転手、林充晃さん(流星揚羽)。個性溢れ過ぎるキャラたちをまとめあげるツッコミとして機能される役どころ。あれだけの好き放題のめちゃくちゃぶりを統制するのは大変だったことでしょう。
乗客の女子高生、えびの改めえこさん(eco minicar)。随分と天然の入った今時の女子高生らしさを演じるかわいらしい方でした。大半をスルーされますが、会話の腰を折るような間を突いたセリフを連発されます。かわいさの影に悪巧みを感じさせるような雰囲気を出されていますが、本当に後半、それが明るみにでます。
サラリーマン、菊田健吾さん(劇団宇宙キャンパス)。若くして窓際に追いやられる運の無い男の姿を熱演。一番真面目風なのに終始、亀甲縛り状態でいてます。
不思議な親子、西村螢さん、安見謙一郎さん。ヒステリックで自分勝手、金使いの荒さに、人を思いやらない、虐待というゆがんだ愛情表現。嫌悪される女性の至る所を出されるひどい役どころの西村さん。顔もだんだん嫌な感じに見えてきてしまいました。子供の設定なのが安見さん。これはひどいキャラ。まあ、言うならばキ○ガイ。大半をこの状態で演じられる。主宰なんですね。何と立派な方を主宰に迎えた劇団なのか。
老夫婦、上田圭祐さん、成川友里子さん(チームトリプルY)。わざとらしい老人くささを出されたキャラです。何か紳士、淑女っぽい雰囲気を出した老人で、この乗客の中ではまともなキャラ設定だなあと思っていましたが、きちんと意味がありました。この方たちがラストのキーワードになっています。
オタク、柳瀬翼さん(劇団宇宙キャンパス)。翼という名前が似合わんなあ。典型的なオタクキャラを熱演。数々のフレーズをウィキペディアのように解説する形での笑い。労力の割に報われたのかなあ。話を進行させていく役どころとしても活躍されます。
画家、伊藤優希さん。上品な顔立ちとはうってかわって叫び系。とにかく叫ぶ。顔がゆがむぐらいに。
未来人、前川孟論さん。虚構を虚構だとしっかり感じさせて見させる。シュールさを作品に加えるスパイスみたいなものかなあと思って面白い役を登場させるなあと見ていましたが、それだけではありませんでした。エンドにおいて、この方の存在が必要になってきます。本当にどこか現実離れしている人でした。
こんな12人によって作られるドタバタの舞台。
話としても非常に面白く、楽しい作品でした。
これは付け足しで思ったこと。
関東の劇団は昨年も数本観に行っています。
その中で、失礼ながらここのようにあまり大きくは無いようなところも。
で、そういうところを観に行って毎回思うのですが、面白いのにあんまり笑わないんですね。よく、役者さんが関東はすましていて笑わないけど、関西来ると客がよく笑うから嬉しいとか言っているのを聞きますが、本当にそういうところはあるような気がしました。
私は大阪では、もちろん楽しんでいるのですが、ノリは良くないのでいつも軽く笑って観ています。こういう人も多いですが、もっと大いに笑って楽しみまくる姿を見せる方も多いです。
どうも関東には私のような客しかいないような感じです。妙な親近感を覚えるところもありますが、もっと声上げて笑う姿も見せてあげたいような気がします。それだけの面白さのような気がしますので。
だから、一度、こういう劇団は大阪に来てもらいたいですね。
それと千秋楽なのにダブルコールないんだあ。これはびっくりしました。
社交辞令じゃなくて、面白かったよね、この作品。それで、最後なんだからやっぱり・・・
最後まで拍手していましたが、誰一人しなくなって、役者さんも鼻から期待してないような雰囲気だったのですぐに辞めましたが。
面白かったことをもっと伝えてあげたかったな。
一応、このブログで個々の役者さんにコメント書いたのが、何も出来なかったのでせめてもの償いです。
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