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2011年11月19日 (土)

LINX'S ~03公演~ Aチーム【LINX'S】111118

2011年11月18日 シアトリカル應典院

何か感動しちゃったな。
演劇がもっともっと好きになっちゃった。
演劇に出会えて良かったな。

さて、感想ですが、このイベントの場合はあらかじめ石田1967プロデューサーが選び抜いた劇団なので、まずハズレることはないわけです。
だから当然、面白かったということになりますわな。

ぞくぞくと色んな方が集まってきます。
私と同じく演劇に魅了されてしまったよく劇場で見かける観劇中毒客から、あまりお見かけしないけっこう年配の方から若者たち。
そして、普段は舞台で拝見する役者さん。
とにかく演劇に関わることになった人たちが集結してきます。
そんな状況をいつものようにタバコを吸いながら眺めているだけで、あ~、演劇祭りが始まるんだなと感慨深い気持ちになりながら開演を待ちます。

会場は前2列に桟敷席を設け、後ろにイス席。
いつもと違って、イスの質がいい。張り込みましたね。時間が長いので、お尻に少しでも優しいのはありがたい。

MCは福地教光さん(バンタムクラスステージ)と稲野杏那さん(演劇集団キャラメルボックス)。
VIBESの時の組み合わせですね。
紳士と淑女といった感じで非常に爽やかで感じのいい組み合わせです。
福地さんは暴力的な演技で有名な役者さんとは打って変わって、好青年のいでたち。イケメンっぷりを見せながらの、LINX'S初回からのMCなので安心感のある進行をされます。
稲野さんはかわいらしいなあ。笑顔がとってもいい。各劇団の作品が終わるたびに出てこられるのが楽しみで仕方がなかった。各劇団の宣伝の時に必ずきちんとパンフレットを準備されていたり、大変しっかりしたアシストっぷりを見せます。

石田1967プロデューサーの挨拶、そして各劇団が一度舞台に勢揃いしていよいよ始まり。
石田さん、きめてたなあ。かっこいいねえ。
少し私より先輩ですが、私のあこがれの人です。あ~なりたいわけではありませんがね・・・

千秋楽にまた観るつもりなので、ネタバレにもなるし、今回は作品にはあまり触れないでおきます。
その代わり、私が知ってる劇団のイメージを書いておきます。

匿名劇壇:救世主
このLINX'Sプロデューサーのブログで絶賛されているのを拝読して、ずっと興味を持っていた劇団です。
先日のエロ・ロックフェスティバルで初観劇しました。
確かに一風変わった魅力的な劇団です。
いわゆるメタフィクション。これをいい意味で軽く扱った作風。軽くは書き方おかしいか。分かりやすくしたって感じの意味で。
何か潔いキレのようなものを感じます。
複雑な構造や入れ替わる役で混乱するこちらの頭をうまく整理させながらの話の展開は、とっつきにくさを無くし、なかなか巧妙なところを見せてくれます。
もっともっと作品を観てみたいという気になっていたところだったので、ちょうど良かった。
現実と虚構を切り替えながら、展開していく話はぐいぐい引き込まれます。
そして、ばっさり切るオチ。
先日拝見した作品同様、見事なものでした。

月曜劇団:月曜劇団の会議は踊る
所属する3人の役者さんは、もういたるところで客演として見かける有名役者さんたちです。
黙っているだけで貫禄があり、絶妙なボケ・ツッコミをどちらも巧みに操る上原日呂さんに、独特のオーラを醸し出す不思議な女優さん、西川さやかさんとヤマサキエリカさん。
劇団本公演は何回か拝見していますが、お三方だけでされたのは火ゲキ以来かな。
あの時も面白かった。
シュールっぽさを漂わせて、最初、こちらを引き付けておいて、いったん火がついたら、役者さん同士の掛け合いでたたみこんでくる。
こちらでは上原さんが、あちらでは西川さんが、そちらではヤマサキさんがと好き勝手やってるようで、変にまとまったチームワークを見せながらのマシンガン攻撃で笑わせてきます。
仲いいのかな。
こういう劇団っていいなあと思わせます。

ここでいったん休憩。
その後、DACTparty+によるダンスタイム。
永井悠造さん(隕石少年トースター)と櫟原将宏さん(イチハラ会)のユニットに和田雄太郎さん(ムーンビームマシーン)、大熊隆太郎さん(壱劇屋)、伊藤今人さん(ゲキバカ)が加わった特別ユニット。
私のお気に入り役者さんばっかりじゃん。
そりゃあ、かっこいいと思うしかないですね。
ただ、かっこいいダンスだけでなく、ちょっとコミカルにパフォーマンス的なものも加えて楽しい時間でした。
この日のゲストは大西千保さん。どっかで拝見したことあるはずなのですが、思い出せません。
やっぱ、女性がいないとね。小さい体から溢れる迫力は、見ごたえあります。セクシーだしね。
このダンスタイムは明日からも見どころの一つですね。

伏兵コード:常吠ゆ
実は初見。
ほらね。私はかなり観劇している方だと思うんですよ。もう3年になります。
なのに、こうしてタイミング合わず出会えない劇団が出てくるんです。
本公演だけでは、年に1~2回ですから、いっぺん観てみたいなあとずっと思っているけど、なぜか観たことがないという状況になるのです。
だから、こういうイベントでもいいから、出会うきっかけをいただくことが大事なのです。
噂に聞いているイメージどおりでした。
鬱蒼として暗く、不安感を終始漂わせる。
これを稲田真理さんと安宅慶太さんお二人の会話劇で醸し出されます。
観終えて、し~んとなるこの瞬間がいいんですよね。
ぞくっとします。
何か漠然とした嫌な物に憑りつかれた様子で進む、う~ん、感じとしてはずっと耳鳴りがしているようなイライラした状態で、頑張って落ち着きを守っているのだけど、ついに爆発する感情みたいなものが感じられて、すごく怖い。

May:将棋王
先日、初めて観劇した劇団。
溢れんばかりの悲しみや優しさなど、人の真の思いを美しく描く劇団です。
そして、同時に明るく楽しく、笑顔を忘れない強さも感じさせてくれます。
1シーン、1シーンが丁寧で、映像のような感じもします。
韓国の民族楽器なのかな。華やかで楽しい祭りを思わせる音に合わせた芝居はちょっと他では味わえないものです。
今回は、マダン劇とかいうジャンルの作品らしく、よくは知りませんが、とにかくお祭りでした。
民話を読み聞かせているような中で、登場人物が聞いている側に入り込んできて一緒に話の中に引きずり込む。
実際、前列客は本当に引きずり込まれます。
恐ろしい劇団ですね。
でも、みんな楽しそうでした。もちろん私も。

この日は、最後にゲスト登場。
テノヒラサイズ。テノヒラサイズの吸血鬼。
これ、以前に観たことがある作品です。
面白いんですよね。湯浅崇ワールド炸裂です。
ゲストにお~い!久馬さんも迎えて、さらに面白さ倍増の作品でした。

最後は全員舞台に集まって、LINX'Sテーマソング熱唱。
楽しそうに歌われる皆さんに、深々と頭を下げる石田さんを見てちょっと泣けちゃった。
とりあえず、初日終了。
まだまだ、明日もあさってもしあさっても楽しめる。
そして、その次の日もきっと演劇がもっと好きになっているから、また観劇を楽しめる。
そんな公演。

で、関係ないですが、物販ブースにゲキバカの石黒圭一郎さんがいらっしゃって、DVD購入した時、少しだけお話しできました。
ここは私の500本目記念観劇のごんべえのところ。この作品、すごくいいの。
お話しできるなんてちょっと感動でしたね。
今日はとても気分がいい。

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コメント

初めまして。ウシオリョウマと申します。関西在住、お笑い志向の23歳です。こちらにはたまたま辿り着いたのですが、お陰で中野劇団について知る事が出来、先日の舞台を生で観られました!厚くお礼を申し上げます。文体から推すとSAISEIさんは冷静に色々なモノをご覧になっていますが、ズバリSAISEIさんオススメの関西圏の劇団を教えて下さいませんか?お笑い志向ではありますが、SAISEI自身、衝撃を受けたものなら何でも結構です。お時間が許す時で結構ですので何卒お願い致します。上田ダイゴさんのトークライブ、迷っています…。

投稿: 潮龍馬 | 2011年11月19日 (土) 07時49分

SAISEIさんへ おはようございます、ほこきです。昨夜、ご来場ありがとうございました。紹介文のようなブログに感謝ばかりです。私はSAISEIさんのブログが大好きです。

投稿: ほこき | 2011年11月19日 (土) 08時39分

>潮龍馬さん

嬉しいコメントありがとうございます。
私のつたないブログが観劇のきっかけになってくれるほど嬉しいことはありません。
まあ、中野劇団でよかった(゚ー゚)
個人の好みがあるにせよ、ここなら、安心してお薦めできる。

オススメ劇団は非常に難しいですねえ。
衝撃を受けたのは、多くの関西観劇ファンと同じくピースピットですが、最近はあまり魅力を感じなくなりました。
それでも、観に行けば確実に衝撃は受けると思いますが。

個人的には年内に公演がある劇団で、注目しているのは劇団赤鬼とムーンビームマシーン。
どちらも、観に行けばなるほどと納得していただけると思います。
あとは、公演がしばらくありませんが、ステージタイガー、バンタムクラスステージ。
年初に多分公演がある、東京の劇団ですがゲキバカ。
ちょっとマニアックですが、壱劇屋、激団しろっとそんあたりも。

お笑い志向なら、是非一度、ベトナムからの笑い声という劇団のコント公演を観に行って欲しい。いつ、公演するのか分かりませんが。中野劇団と同じく京都の劇団ですが、なかなかのものです。

LINK'Sは観に行かれましたか。
20分短編とはいえ、劇団の好き嫌いを判別するには十分な作品をどの劇団も真剣に出されてきますので、きっと観劇の参考になると思います。
特にテノヒラサイズと2VS2がゲスト出演される回はお薦めです。どちらも一度観たことがある作品なのですが、絶対に笑えると思います。是非!

上田ダイゴさんのトークライブはかなりお好みではないかと。
私も迷っています。
テノヒラサイズと被っているという理由ですが・・・

ありがとうございました。
逆に面白そうな劇団見つけたら、教えてください。

投稿: SAISEI | 2011年11月19日 (土) 09時20分

面白そうですね、楽しみです、月曜日に観ます。
タバコを吸いながら眺めているSAISEIさんが、見えます。
2年半前から小演劇を観だして、もっと多くの人がお芝居を楽しめるような文化になれば、楽しくなると思っております。
この関西で小劇場のお芝居がもっと熱くなる、きっかけのイベントと思います。
思いっきり、のめり込んで、観ます、多分ふらふらになります。楽しみですわ。

投稿: とみ | 2011年11月19日 (土) 09時21分

>ほこきさん

お忙しいところ、ありがとうございます。

今さらですが、勝手に劇団紹介記事にしてしまいました。
感想だけ書くと、面白かったという言葉が乱発するので・・・
いや、しかしテノヒラは面白かった。
あの作品はまだDVDなってないんですよね。
何かの作品にDVDの特典に入れて欲しいな。
まあ、LINX'S DVDに入るかな。

長丁場ですから、無理しないようご活躍ください。

投稿: SAISEI | 2011年11月19日 (土) 09時25分

>とみさん

コメントありがとうございます。
先日はどうも。

私も月曜日、また行きますよ(゚▽゚*)

作品は、まだAチームだけしか観てない状況で書いていますが、どれもハズレなし。
思いっきり期待を高めてハードル上げて来られても大丈夫だと思いますよ。

客も舞台の上の方々も、スタッフさんとかもみんな楽しそうにしてて、とてもいい空間になっていました。
あまり観劇したことのない人にも、これを味あわせてあげたいなあ。

お楽しみに。
また、月曜日、会場でお会いしましょうヽ(´▽`)/

投稿: SAISEI | 2011年11月19日 (土) 10時01分

早速の返信痛み入ります。挙げて下さった中ではテノヒラサイズが一番の好みかもしれません。(検索しただけですが)
実は今金欠で見たいライブは山ほどあるんですが何とも歯がゆい思いでして…。
LINK'Sも行けずじまいになりました。
次回は参戦出来るように万事整えて掛かります。
それにしても凄い量をご覧になってるんですね。(汗)
SAISEIさんにオススメ等とは畏れ多い。(笑)
これから師匠と呼ばせて頂きます。
丁寧なお答え有難うございました。
今後とも宜しくお願い致します。

投稿: ウシオリョウマ | 2011年11月20日 (日) 18時07分

>ウシオリョウマさん

テノヒラさんも間違いないですね。
LINX'Sは残念。テノヒラさんも面白かったのに。
でも、お金かかりますからねえ。
私は給料、観劇と飲みにほとんど使ってますよ。

いつの間にやら観劇して3年。すっかり中毒状態になってしまいました(゚ー゚)

いつか、どこかの劇場でお会いしましょう(*゚▽゚)ノ
ありがとうございました。

投稿: SAISEI | 2011年11月20日 (日) 22時37分

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