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2011年11月26日 (土)

INDEPENDENT:11 111125

2011年11月24日 インディペンデントシアター2nd

昨日に引き続き、残りの6人を観劇。
これで一通り全部観終えました。

昨日は全て自分好みでしたが、この日は想像していたとおり、少し難しめの作品が。
どうもストーリーを追えない形になると、頭が混乱するみたいです。
30分で醸し出される、その作品の雰囲気に酔えばいいとは思うのですが、どうも理詰めでないと不安になってしまいます。
それでも、そんな作品も以前とは違い、何かしらのものを感じ取れるようになってきており、だてに3年間観続けてきたわけじゃないなと少し自分を励ます。

まあ、毎回思うことですが、一人芝居というジャンルは本当に凄い。
この感想だけは、今年の作品はもちろん、過去の作品に遡っても言えることです。

(以下、ネタバレしますので、公演終了まで白字にします。この回の出演者は少々、マニアックな要素があります。ぴったりはまる人は本当に最高の気分が味わえると思いますが、ズレると30分間がきつい可能性もあるでしょう。)

・中嶋久美子(ムーンビームマシーン)×二朗松田(はちきれることのないブラウスの会)×泉寛介(baghdad cafe)
「次の場所までさようなら」

昨日に引き続き、トップバッターはトライアル予選通過作品。
これも、会場が笑いに包まれるのを知っているので安心して待ち構える。
相撲部屋の力士がつらい稽古を仲間とともに耐え抜き、自分だけ関取まで昇進する。その嫉妬から、八百長疑惑の濡れ衣をきせられて自殺まで追い込まれるが、聖書から抜き出された母の言葉によって救われる。
そんな話です。
ただ、何でか知りませんが、その力士はバレリーナの格好をして、動きも基本的に全てバレエをイメージさせるものです。
それを何も間違っていないかのように演じるシュールな作品。
自劇団の本公演ではあまり見れない中嶋さんの魅力を感じられる大変楽しい作品でした。
ただ、トップバッターは緊張するのかな。声がすごく聞き取りにくかった。多分、緊張して通りが悪くなる感じで。
ポロッと言う単語が笑いを誘うところがたくさんあるので、しっかり聞き取れないと面白味が半減したところがやや残念。

・青山郁彦
「龍馬神伝説~宝塚市民話より~」

これは多分、自分に合わないだろうなと思っていた。朗読劇だと思っていたから。
いい意味で裏切られて、意外に楽しく観劇。
話としては源満仲とかいう人が精霊の力を借りて怪物おろちを退治するというだけなのだが、それをアクション交えて面白く語ってくれる。
ただ、そうは言っても話は民話だけに単純だから、この方の魅力にうまく騙された感はありますね。
退屈させずに話を聞かせる、そんな力を見せられた作品でした。

・瀧原弘子(三角フラスコ)×生田恵(三角フラスコ)
「はなして」

絶対、難しいと思っていた。
震災をテーマにしたA級MissingLinkとの合同公演で、被災者視点からの作品「あと少し待って」を拝見している。
今回と大きく違うなと思ったのは、その作品は実際起こった事実を淡々と描いてリアルを浮かび上がらせるような感じだったのに対して、こちらはその心の方を描いている感じ。
見せられた事実からこちらが想像する被災者の心情と、実際の被災者の心情表現を見せられるのはあまりにも感覚が違い過ぎる。
今は何も語れない、あと少し待って、の状態から時間が経過し、自分たちの心情を語れるまでになったのかな。
だとすると、この作品名のはなしては何を意味しているのか。
誰に対して言っているのか。自然、被災者、被災者から遠く離れた者・・・
話して、なのか離してなのかもよく分からない。まあ、話してなのだろうが、最後のシーンで、もう私たちを解放してみたいなことも感じてよく分からなくなった。
しっかり感じ切れない自分の感性限界値を突き付けられるので、この手の作品は観終えてつらい・・・

・田渕彰展(北京蝶々)×大塩哲史(北京蝶々)×北京蝶々
「エアデート 完全版」

最初に自己紹介して客を掴みながら、知らぬうちに芝居なのか、自分のことを語っているのか分からない形で話を進める。
30歳前童貞男の、妄想彼女とのデート模様を描く。
まあ、一人芝居ですわな。名のとおり。
そのデートが、ありそうで無いことばかり。そう、漫画やテレビで知る彼女とのデートであり、現実は
違うことを本当にデートするようになってから知る。
でも、彼女がいないから妄想したデートなのでこれで正しい。
知らなかった頃の気持ちを思い起こして、演技をするのは難しいだろうに。
最後のオチは最初に効かせた童貞ネタ。
びしっときまった。

・大西千保×玉置玲央(柿喰う客)×上原日呂(月曜劇団)
「どくはく」

この方、LINX'Sで踊ってた方だなあ。役者さんでもあるんだ。それも凄い役者さん。
間違いなくそう思う作品でした。
これだけ凄い舞台を見せてもらって、こんなこと書くのはけっこう勇気がいります。ただ、正直に書くとどうもなあと思っています。
そりゃあ、一瞬も切れない膨大なセリフに多様な動き。凄いと思わない方がおかしい。
でも、まず思ったのは、脚本の玉置さんがされたいまさらキスシーンとか、同じ劇団の七味まゆ味さんのいきなりベッドシーンとか、トライアルで行われたイトウエリさん(手のひらに星)の芸術くんと私みたいな作品と同じようなイメージが強過ぎるんです。
初めて、このタイプの作品を見せられた時は衝撃を受けましたが、できる役者さんはここまでやれるんだともう知ってしまっているのです。だから、最初の10分ぐらい観て、あ~、この方もこの凄い役者さん方の中の一人なんだなあと認識するだけ。
問題は残り20分。凄さを見せつけられるだけでは、もう十分過ぎる。
何らかのストーリーを追いたい。
この作品は作品名どおり、どくはくなのでこの点が何か分かりにくかったような気がします。
上記した作品の中と同じと書きましたが、一点だけ、この方特有の魅力だなあと思ったのは、目まぐるしく変化する表情。緩急を付けた表情変化は、変わるたびにドキッとさせられ引き込まれるのは確かです。

・鈴木ハルニ(ゲキバカ)×サリngROCK(突劇金魚)
「ママゴトの部屋」

これはちょっと怖い。最後に母と息子の切れない絆を感じさせてはいるのだが、この先の希望にはつながらないように感じる。
部屋でママゴト遊びをしている子供。
キューピー人形を子供にして、お母さん役を演じる。かわいいかわいい子供。子供は何も悪くない。悪いことをするわけない。だって神様が与えてくれた大切な子。
ほうきで作ったお父さんと楽しく食事。
お父さん、もう今日は帰っちゃうの。泊まればいいのに。お金あげてもいいのよ。また来てね。
本物のお母さんが帰ってくる。子供は押入れからいつものように部屋を覗く。今日も、お父さんと一緒だ。何やらやってる。お父さんが帰っていく。
今日は近くの店でこんなもの盗んできたよ。でも叱らないでしょ。だって僕は神さまが与えてくれたかわいい子だもんね。でも、何でそんな目で見るの。お母さんが大切にしているこの怪しい壷を割っちゃうよ。腕を引っ張らないで。痛い、痛い。
・・・
明らかにおかしな家庭環境、虐待、近親相姦、新興宗教、薬物・・・
ありとあらゆる日常の中に潜む狂気性を好きなだけ想像させられるような作品。
がたいもよく男前の役者さんがママに扮して女装し、一人芝居なので見えない母親とのやりとりをしている様も、この狂気を増幅させる。
作家のサリngROCKさんの自劇団の公演も想像力をかきたてられる作品が多いが、ややファンタジー色もにおわせ、ここまで現実じみた世界を描かれないようなイメージだったので少々とまどう作品だった。
自らをママゴトの世界でママになって、ママの気持ちを知ろうとする追い詰められた感がとても切なく苦しい。

これで一通り。
合う、合わないはあるにせよ、どれも色があって面白いのは確か。
これまで観たことがある方でも、役者と作家と演出の組み合わせで、思いもよらない作品に仕上がっているところもなかなか面白く、興味をそそられるイベントだった。

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