マクベス 革命編【カメハウス】111108
2011年11月08日 シアトリカル應典院
あ~、何て爽やかな気分なんだ。
とても満足だ。
破滅編とともに観ることによって、話の展開がよく理解でき、さらに破滅編の時以上に、今まで観たことの無いような演出を楽しむ。
(破滅編の感想:http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2011/11/111107-2884.html)
改めて、本当に凄いな。
文才が無いからこれし書けないよ。
本当、申し訳ないけど。
素晴らしさをきちんと伝えてあげられない自分がもどかしい。
それでも、感想書きたいから書く。
今日は、とりあえず、ごめんねと謝っておく。
破滅編の裏側の話が描かれる。
革命編から観れば、破滅編が裏側なのだろうが、先に観たのが破滅編なので、私はこういう理解。
どっちを先に観たらいいのかな。
私の感覚では、革命編だけなら、そこで終わりにしてもいいような気がするが、でも、これだとマクベスという世界観がしっかり認識できないような気がする。
破滅編はマクベスを強く意識できるが、昨日拝見した後、色々と隠された話の部分があるなと思った。舞台上で見せてもらえなかった部分が裏で動いており、それは最後まで明かされず話が展開していく。
それを革命編が全て補ってくれているといった感じかな。
まあ、どっちも観るのが一番という簡潔な結論になるのだが。
切れ目なくつながっていく進行具合は破滅編と同様。
趣向を凝らした演出に、次はどうなると求めさせる話の展開のさせ方はあまりにも見事だ。
長時間公演でこれほどまで集中して観れる作品も珍しい。
私事だが、この日は2時間ぐらいしか寝ていない。
昨日は破滅編のこの感想ブログを書いていたからだ。
完全寝不足の状態で、全くウトウトもさせないのは、相当な魅力を醸し出している証拠。自分がちょっと退屈になるとすぐボ~っとしてしまうのをよく知っているだけに強くそう感じる。
昨日はあまりにも圧倒され過ぎて、すっかりテンション上がって冷静に観れなかったが、今回は昨日よりかは冷静に観れたはず。
だから、何かミスったなとか、統率された動きに乱れが生じたなというのが分かった。
私が気付くレベルでこれだから、表現者側の方々はもっと奥深いところでの完璧でないところを悔いているかもしれない。
そして、それを何とか高めようと必死になられているに違いない。
役者さんやスタッフの方々、そして、この劇団を温かく見守る方々のちょっとしたつぶやきやブログから異常なまでにそうしているのが感じられる。
でも、どうなんだろう。
きちんと誇りも感じてくれているのだろうか。
私は別にこの劇団に何の義理も無い。自称ファンの役者さんもいらっしゃるが、別にいいことばかり言わないといけない筋合も無い。
でも、本当に凄いと感じ、心から感動して、ずっと観劇し続けてよかった、これからもずっと観劇という形になるけど演劇に関わり続けたいと強く思った。
きっと私だけじゃないはず。
それだけ、多くの人をきちんと心動かす公演をしていることを踏まえた上で、ご自分方を追い詰めて欲しい。
甘いかな。いいと言ってる人いるから今のままで大丈夫みたいな逃げ道作ったらいい物出来ないのかもしれないが、単なる自己反省という苦しみだけで追い詰めたらつぶれちゃうよ。
いらんお世話だろうけど、今回の公演だけじゃなく、ず~っと頑張り続けて欲しいからね。
昨日、書いてない人で役者さんを数人ピックアップ。
梶原くみさん。どこで拝見したのかずっと思い出せなくて、ネットで検索。星屑企画ね。あれっ、でもあんまり覚えてないわ。革命編では運び屋さん。任務のため以外には何も考えないゴルゴみたいな女性です。冷徹な表情を終始崩さないところが、かっこよくて。
刑事と怪しい中国人役の城之内コゴローさん(男肉 du Soleil)。多分、鷲掴みという作品だったと思うんだけど、その時から、目を引く役者さんです。淡々としてる雰囲気出すんだけど、ものすごく荒ぶった感情が渦巻いてそうな雰囲気も同時に出すから、何かとっつきにくくてすごく恐い印象を受ける。
イトウエリさん。今回はこの方からチケット購入。
破滅編でほのめかされてたところが、よく分かった。あ~なってたんだ。裏でえらい目にあってたのね。
飄々とした愛らしい感じの前半、薬に侵されて狂気的な中盤、死んだあとの美しく優しい微笑み。全部、堪能できるようになってる。表情豊かだから、見てると楽しいね、この人は。
それにしても切ない。あの野郎、小永井コーキさん(彗星マジック)って感じですな。
あとは書いとかないかん激団しろっとそんの役者さん(笑)大牧ぽるんさんとしろさん。
ぽるんさん出てないじゃん、って知ってたけどね。開演前に少しだけお話できたので。情景描写の踊りとかでは出ると思ってたので残念だったな。稽古期間がエロロックフェスティバルと多分重なっていたのだろうから難しかったのかな。外でお話するときはすごくしっかりした印象なのに、何で舞台ではふにゃふにゃなイメージが付いてるんだろう。役どころのせいかな。
それはともかく、しろさん。めっちゃ、いい役どころだあ。
破滅編の何かはっきりしなかったところが、こちらでしっかり分かるようになってる。こちらも、裏であんなことになってたんだ。一時の休息、買い物中の表情が好きです。後はずっと感情押し殺した感じになっている。森下に出会って、付いて行動するところから、最後、死を覚悟した決戦までの表情変化がやや感じ取りにくいような気がする。
最後に多分マクベスをしっかり理解できていないからだと思う。
破滅と革命の根本的な違いが分からない。
どちらも、破滅を感じる。
マクベス自体をそう思ってるからかな。
結局、どちらも運命のごとく死を迎え、その死を与えた者も恐らくは同じ運命をたどるのだろう。破滅。
って感じで認識してるから、革命というところをどこに感じればいいのかが、どうも。
公演はまだまだ続くが、私はこれでおしまい。
・・・にします。
すごく素晴らしい作品だったので、もう一度観てより理解するより、薄れていく記憶の中でも、今、感じさせてもらったことをちょっと噛みしめながら色々と思い起こしたいから。
とても感動しました。
ありがとうございました。
残り公演のご活躍を心から祈っています。
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コメント
革命編と破滅編そんなに違うんですか~
革命しか観る予定してなかったけど気になりますね♪
仕事が早く終れば観れるかなぁ!
ぽるんさんも破滅にしかでないみたいだし(^_^;)
投稿: TAKU | 2011年11月 9日 (水) 08時26分
>TAKUさん
コメントありがとうございます。
そう、全然違うというか、深く関連しているというか。
革命編観て、自然な気持ちに従えば、知らぬうちにもう一度應典院に足を運んでるかもね。
ぽるんさんは出ないけど、会場のどっかでニコニコされてるかもよ。しろさんは舞台で大活躍してるし。
ちなみに席は、私は2列目センターに座ったんだけど、意外に後方がいいかもしれません。
パフォーマンスが舞台狭しとはみ出すぐらいに使われるので、前方だと首をフリフリ忙しいです。
難しいところで、前方で主演の男優、亀井さんの研ぎ澄まされた鋭い眼を見たり、女優の米山さんのかわいらしくも奥深い表情を見るのもいいと思うし、後方で全体の迫力を楽しむのもいいと思うし。
気分によって決めてみてください。
ちなみに革命編は最前列でもいじられないから大丈夫です(*^-^)
破滅編は、踊るの、あれ冗談じゃないのでご注意を。
楽しんできてね。
きっと感動できると思う。
投稿: SAISEI | 2011年11月 9日 (水) 10時19分
ぽるんです。両編の観劇ありがとうございます。
革命編でぽるんは着替えを手伝ったり、袖でなんやかんやする役目です。百合崎心中もあったのでね。
しっかり…!?そんな事なにですよ!ふにゃふにゃしていつもくろに叱られます(笑)
ぽるんは破滅しか出ませんが楽しくやらせてもらってます。
後2ステージ精一杯やります。
いつもいつもブログを書いていただいて、本当に力になります。ありがとうございます。
今度こそ次は…LINX‘Sですね!(あれ?)
空飛ぶ本屋さんもご期待ください。
ご来場ありがとうございました。
投稿: 大牧ぽるん | 2011年11月10日 (木) 00時42分
>大牧ぽるんさん
たびたびのコメントありがとうございます。
裏で活躍されてたんだ。
めまぐるしく切り替わるから、裏の仕事も大変でしょう。
キビキビ働いてるんだろうな。そんな姿も見てみたいものですな。
残りもご活躍ください。
LINX'Sの会場でお会いできるでしょう。
石田1967さんが、このマクベスを何とかもっともっと盛り上げてあげたい、でも時間が足りなくてつらいと言われていました。きっと、最後の最後まで見えるところ、見えないところで皆さんと同じようにあがいて、頑張られていることだと思います。
LINX'Sで恩返ししてあげてください。
寒くなってきたから、体調崩さないように。
いつも元気そうだけど(^-^;
投稿: SAISEI | 2011年11月10日 (木) 10時56分