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2011年10月12日 (水)

招待されなかった客【SSTプロデュース】111011

2011年10月11日 船場サザンシアター

杮落し公演。
こじんまりしているけど、綺麗な劇場。席もソファーで座り心地よし。
大人の上質空間って感じかな。
駅から近いし、近くにご飯屋いっぱいあるしで、いい劇場が出来ました。

さて、作品ですが、ソーントン・ワイルダー氏のわが町という作品をベースに書かれた別役実さんの戯曲です。
なんて書いたものの、どんな作品か全く知らず。

苦手な不条理な世界観の難しい会話劇。会話もどこか的を外したシュールなやり取りだ。
どう味わえばいいのか、なかなか解読が難しい。
役者さんの表情変化は大変魅力的ではありましたが、何を言わんとしているのかは結局分からずしまいです。
ただ、ものすごく嫌な感じの漠然とした不安感がまとわりつく。

神父が魔女の家へ招待状を持ってやって来る。
その招待状は、もう何十年も前にわが町の舞台となるグローバーズコーナーという所に住んでいたエミリーという女性から結婚式の時にもらったもの。
グローバーズコーナーは二人が知る町。
エミリーを含め、多くの人達が普通に暮らし、そして結婚や死などの出来事が起こる。エミリーも流産して亡くなっている。
そんな町の記憶が魔女の家のテーブルにある町のミニチュアを使って語られる。

神父は魔女狩りをしたことで教会を破門になり、さまよう人生を送っている。
魔女はグローバーズコーナーの呪縛に取りつかれたかのように屋敷に閉じこもる。
二人はこれを機会に旅立つ。
ミニチュアの町は最後の輝きを見せるためにメリーゴーランドが回り、それをみんなが楽しむ風景が形作られる。

変な話だけど、あらすじ的にはこれで合ってると思うのですが。
この作品のベースになるわが町という戯曲は、ミニチュアの世界で展開される話のようです。

当日パンフレットに魔女と神父の会話が自閉の少女とカウンセラーの会話に一瞬でも写ればしめしめと書かれていますが、これはずっとそう感じてた。
川野えなさん演じる魔女は、明らかに感情変化が唐突過ぎる。急激な口調の変化や表情の急変は狂気的であり、完全なる精神分裂をイメージさせる。
一方、泥谷将さん(劇団鉛乃文檎)演じる神父は、魔女の心の領域に自分を落として入り込もうとしているかのような感じを受ける。これはよくありがちな患者のふりして実は医者みたいな印象。
ただ、この印象が魔女狩りをしていたことからの後ろめたさみたいなものや、それにより教会を破門になり自らの居場所が消えてしまった不安やイラダチから出てきているような感覚もある。
基本的に魔女が投げて、神父が受けるみたいな感じなのだが、時折、それが逆転しているように思える状態にもなり、ともに何かおかしくなった人達なのではないのかと感じてしまうところに怖さがある。
これが終始感じていた漠然とした不安につながっているような気がする。

最後に二人は旅立つような形になるのだが、グローバーズコーナーのミニチュアを最後まで輝かせようと執着する魔女を放って、神父が先にこの部屋から出る。何かから逃げ出すように。
これが、単純な魔女との決別というかは、ミニチュアの世界といえどもグローバーズコーナーが昔のように復活することを恐れて逃げ出しているように思える。元には戻りたくないんだろうな。
駅員がやってくることを恐れているようなセリフもあった。
駅員がやってくる。空想のようなグローバーズコーナーと今の現実世界がリンクしてしまうことで、自分の存在が否定されるようなことなのだろうか。
解釈が非常に難しい。

色々と思い起こすと大変混乱する。
そもそも、この人たち、本当に神父と魔女なのか。
どこの世界に実在している人達なのか。
電話はどこに通じてるの。
魔女の家での時間経過はどうなっているのか。

難しい、難しい。
まあ、自分なりに解釈すれば、グローバーズコーナーに依存して自らの実在を認識している人の執着っぷりを見せているのかな。
となると、このグローバーズコーナーこそ何かの象徴なのか。
思い出、ふるさと、日常、経験、自尊心・・・
うん、やっぱ分かんないわ。

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コメント

ホームページでは10月10日になっていますが16日の間違いではそこで16日出来れば16日15時の公演に2名で行かせて頂きたいのですがまだチケットにゆとりは有りますでしょうか。
宜しく御願い致します。

投稿: 舛田香織 | 2011年10月12日 (水) 09時57分

>舛田香織様

先ほどメールさせていただきました。

劇団関係者ではないので・・・
申し訳ありませんが、よろしくお願いします。

投稿: SAISEI | 2011年10月12日 (水) 10時18分

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