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2011年10月 2日 (日)

ほとんど人参【超人予備校】111001

2011年10月01日 インディペンデントシアター1st

面白い、面白いとブログ、Twitterで大評判。
こりゃあ相当面白いんだわと大きな期待を持って観劇へ。
LINX'Sや火ゲキで短編しか拝見したことが無かったので、しっかりした作品もまた楽しみに。

観終えた感想。
これは面白いんじゃない。
私の中では素敵という言い方をする作品です。
もちろん、面白くもあるのだが。

観終えてとても幸せな気持ちになる。
心が温かくなって、優しくなれる。
そこに至る過程までを面白さで誘導してくれる感じです。

こんな劇団だとは思わなかった。
面白いのは始めから分かっていたけど、単に笑わすんじゃなくて、心にきちんと響かせて面白いと思わせる。
自分の中のお気に入り劇団ランキング急上昇です。

(以下、ネタバレしますので、公演終了まで白字にします。アップした本日、日曜日に2公演でラストとなります)

(10/2追記。本公演も観てますね。トラにパンチ。失礼ながら覚えがないんですよねえ。これもきっと面白いのは面白かったはずなんですが。印象に残るというのは何が基準になっているのか。でも、この作品は間違いなく、ずっと覚えていると思います)

幼馴染の二人の女性。
小さい頃からいつも一緒の仲良しさん。
でも、あの子はいつも自分が中心で、好きな男も手に入れる。そして出世も自分より先に。
自分よりいつも上。
小さい頃からずっとそうだった。本当は大っ嫌い。
妬み。

そんな気持ちを隠し持つ女性。
ある日、町で不思議な老婆と出会う。
相手に嫌がらせをする魔法の呪文。
「ラビット、キャロット、パンプキン」

あの子をぎゃふんと言わせてやろう。
呪文を唱える女性。
現れたのは、本当にラビット、キャロット、パンプキン。

でも、全然使えない。
嫌がらせの一つもまともに出来やしない連中。
あの子は相変わらず。
いったい何をしているのやら。

そんなある日、もう一組のラビット、キャロット、パンプキンが現れる。
そいつらが対決を申し込んでくる。
ということは、私を妬む人がいるってこと?
いったい誰が。

といった感じの話。
何となく流れは分かるのでは。

幼馴染同士の日枝美香Lさんvs三月さんの対決の形となる。
深刻なんだか、適当なんだか分からない妙な笑いを誘う対決。
さらに面白いのは率いるキャラクター達。
ラビット:徳永健治さんvs西川さやかさん(月曜劇団)、キャロット:中川琴乃さんvs一明一人さん、パンプキン:尾松由紀さんvsハシグチメグミさん(baghdad cafe)。

各々の対決の掛け合いがいつものこの劇団らしいシュールさを含む不思議な様相となる。
特にパンプキンなど、この二人が掛け合えばどうなるかなどは、役者さんを一度でも見ていたら想像しただけで笑えるはず。
ぽ~っとした不思議空間を作り出す尾松さんに、絶妙なツッコミで対応するハシグチさん。最高に面白かった。

キャロット、パンプキンは二人の幼き頃の思い出。
ラビットも各々が人生で関わった物の象徴となっている。
詳しく書かないが、このあたりが作品名の由来となる。
観て初めて分かるが、そこにはこの作品を観たものを幸せな気持ちにさせる素敵な物が隠されている。

二人は幼き頃の良いこと、悪いことを思い出しながら、まあ色々なことが分かり合える。
ラスト、この面白キャラクターは消え去る。
妬みから生まれたキャラクターなので、もはや存在する意義が無くなったからだ。
このことで二人がまた通じ合ったということを伝えている。

そこで終わっていたら、どうだったかな。やっぱり感動したかな。
どうかは分かりませんが、本当のラストに少しだけシーンがあります。
私はそれでちょっと、いやかなりうるっときました。
素晴らしい終わり方だったと思います。

分かり合えたからといって、そんなすぐに元に戻れるわけない。
元に戻るというのもおかしいかもしれない。
一度妬み合った、というかずっと妬み合い続けていたことは事実なのですから。それを知った以上、元に戻ることはもうできない。
でも、本当に仲良しで一緒にいて楽しかったというのも事実。
そんな複雑な気持ちをもう一度まとめて再出発するのってきっとすごく難しい。人間ってややこしい。
時間が解決するかな。だったら妬み合ったのと同じ時間が必要になる?
いや、そんなことはない。こんなちょっとしたことで大丈夫。
だって、やっぱり二人は仲良しだったんだもの。
そんな風に思わせるような終わり方です。
書くと薄っぺらくなるので、ここでは書きません。DVDででも確認しましょう。

ほんの少しだけでも心を通わせていたところがあるなら、人って色々と遠回りするけどまた向き合える。
そんな大切な思い、希望すら感じさせられる話だったと思います。

非常に素敵な作品。
それでいながら、面白キャラでずっと笑わせてくれたのだから文句の付けようがない。
うまくまとまりませんでしたが、幸せな気持ちでこのブログを書きました。

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コメント

SAISEIさんへ
ご来場ありがとうございました。ブログ、日曜日の朝、印刷して全員で読ませていただきました。皆さん、ほんとに目をキラキラさせ、喜ばれていました。ありがとうございます。ほとんど人参、超人予備校、お気に入りになってもらい、とてもとても嬉しいです。

投稿: ほこき | 2011年10月 4日 (火) 14時58分

>ほこきさん

あ~、公演前のお忙しいところに申し訳ないことでした。
大変、恐縮です。

どの公演を観に行こうかと迷っている誰かの目について、ここを観に行くきっかけにでもなってくれればと、大急ぎでブログを深夜アップしたかいがあるというものです。

役者さんからもTwitterでご丁寧なお言葉をいただいたりしており、何ともありがたい話です。

今は、劇団ブログで派手派手しい写真を拝見して色々と思いだしております。
写真だけ見たら、頭がおかしいんじゃないかというくらいに見えるんですけどね。これが実は泣ける作品何だと言っても誰も信じないでしょうね。
このありえないギャップもここの魅力の一つでしょう。

次回公演も更なる期待をしております。
ほこきさんも、公演ラッシュでお忙しいのでしょうが、ご活躍ください。
観劇は私が代わりに頑張ってしておきますから(*゚▽゚)ノ

ありがとうございました。

投稿: SAISEI | 2011年10月 5日 (水) 06時29分

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