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2011年8月12日 (金)

七人の部長【南河内万歳一座・内藤裕敬プロデュース】110810

2011年08月10日 ウィングフィールド

2000年の高校演劇部で書き下ろされた作品で何度も公演されているみたいです。
それを芸達者なベテラン役者さん方が演じる。
面白いのは当然といったところでしょう。

作品名や出演される役者さんから会社のシチュエーションコメディーだろうと勝手に思っていました。
他の方のブログを拝見していると女子高生やら何やら書かれている。
よくよくチラシを見たら、確かに女子高だ。
えっ、このどちらかというと濃いおじさんに近い役者さん方が女子高生を・・・
時間があればぐらいに思っていましたが、急遽、優先的にスケジュールに組み込みました。

生徒会室の予算会議の模様が描かれた作品。

部活動の予算会議が始まります。
生徒会長兼手芸部の部長が議事進行。
学校からあらかじめ決められた予算案を、参加している部長が承認して、ちゃんちゃんと終わらす形だけの会議。
それを知ってか、集まった各部長はさっさとすませて帰る気満々。

ところが予算が異常に少ない演劇部の部長から激しいクレーム。
こんなこと初めて。
今までは考えもしなかったけど、生徒会規則によれば、全員一致で意見がまとまれば否決することも可能らしい。

何とかしたい演劇部、十分予算は付いているし帰りたいので会議を終わらせたい運動部の面々、運動部と相性が合わない文化部系の部長、お決まりの会議に疑問を感じていた生徒会長。
それぞれの思惑が交錯しながら、はちゃめちゃな会議が始まる。
行きついた結果は・・・

女子高生姿で笑いをとりながらのコメディーかと想像して観に行きましたが、もちろん、この異常ないでたちは笑えますが、そこはあまりポイントではなかった。
最初こそ笑えるものの、だんだん違和感が無くなってきます。
それよりも、会議で巻き起こる人間模様ウォッチングが魅力。
予算に対する自己主張がそのまま役者さんの自分アピールかのように、味のある演技を皆さん見せてくれます。

ラストはドタバタがそれぞれの形で収束して決着したことをしっかり感じさせる終わり方。
各々の部長が生徒会室を去る時の一言、表情がそれを表現している。
切ない、はかないけど、これが現実という皮肉めいた中に、やれることをやった満足感やこれからの希望も伝わってくる形で、めちゃくちゃにこれまでが進んでいただけに、何か安堵の気持ちを得る。同時にもやもや残るものも。
さすがに何度も公演される名作だけあって、心に残る何かを持っている。

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