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2011年7月 9日 (土)

ある光【ピンク地底人】110708

2011年07月08日 シアトリカル應典院

2011年度應典院舞台芸術祭space×dramaの第1弾。
2009年からしか観ていませんが、昨年のコトリ会議にせよ、やはり優秀劇団に選ばれる劇団はこの先もずっと観続けたいなと思わせるようなところ。
なるべく、参加劇団は全て観ておこうということで観劇。

と、半ば強制的で消極的に足を運んだみたいな書き方ですが、仕方がないのです。
前回、この劇団を観劇した時の感想。
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/flower-of-roman.html

かなりやられた経験があって、トラウマになっている劇団の一つなのです。
逆に今回、何とかそれを解消できればとチャレンジ精神で臨みました。
あくまで直感的なのですが、前作にせよ、絶対に何か面白味があるような気がしており、それを受け止めきれていないこちら側に大きな問題があるような気がして仕方がなかったのです。

90分の作品。
始まって15分ぐらいは、またか・・・、俺にはやはり理解できない作品を創り出す劇団なのだろう、さようならピンク地底人と思って観ていましたが、本当にある瞬間に何かが降りてきました。
これは面白い、そう思い始めた瞬間から、後は最後まで集中途切れることなく観劇。
よくは分かりませんが、まさに演劇でしかできないことをしているような気がしました。

観劇したことの無い人で、演劇って映画やドラマを生でするだけでしょとか言われる方が周囲によくいます。
いつもちょっと違うんだけどなと思うんだけど、うまく言葉で伝えられないので反論しませんが、こういう作品を観てくれれば分かってもらえるんじゃないかな。

作品自体は、双子の兄妹のお話。
失明の危機にさらされ、手術を控える兄が当日失踪する。
妹は兄を探す。
普通の話っぽく、医者や兄の恋人、妹の彼氏なども絡んできます。
その状況をずっと覗いている男が存在しているぐらいまでは、まあよくある話。
青い鳥、飛行機が擬人化して登場、挙句の果てには宇宙や天の川、月の人までもが同様に出てくる。
このあたりが独特の世界観を生み出しているようです。

役者さんは12人。
役が各々に振り分けられているわけではありません。
一つの役をほぼ全員でするのです。
妹だったら、みんなが妹になって少しずつセリフをしゃべる。次に医者なら、またみんなが医者になる。それをめまぐるしく切り替えながら話を進めていきます。
そのため、会話の掛け合いをしている感じはなく、各々の役のごちゃごちゃした脳内の考えが好きなように口にされて出てきているような感じです。
なる役は上述した登場人物だけでなく、病室のベッド、イス、漫画雑誌、そして登場人物の細胞などまでに渡ります。

最初にこのシステムを理解するのに時間がかかり、心折れそうになりましたが、分かってしまえば面白いもの。
擬人化されたキャラクターのシュールなつぶやきを笑うのもよし、めまぐるしくキャラクターを切り替えて話を進める役者さんの技術に感心するもよし。

しょっぱなからなかなか見事な作品を私なりに味わって観ることができました。
それなりにしっかり感じることができて満足。

アフタートークでは、作・演出のピンク地底人3号さんとなかた茜さん(トランスパンダ)。
こんな作品を作る人ってどんな方なんだろうと注目していましたが、ずっと顔を下に向けていらっしゃり、緊張されているのかあまりしゃべらずよく分かりませんでした。
いかにもこんな妄想世界を創り出しそうな雰囲気はありましたが。
なかたさんも最初にこのシステムを理解するまではアフタートークどうしようかとびびってたようなことを言われていました。
う~ん、プロの作家でも最初は分からないんだ。私が時間かかったのも仕方が無いな。いや、むしろおぼろげながらでもある程度理解して作品を楽しめたことは立派だと、自分を褒めたい。

芸術祭はプラズマみかん、コレクトエリット、・・・と続きます。
ここも覚えている限りではなかなか難しいところ。
しばらくはチャレンジ観劇が続きそうです。

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演劇」カテゴリの記事

コメント

これは完全に騙されました!
実に良く出来ています。
メタフィクションの罠を巧妙に仕掛け、最終的にメタフィクションではない作品に仕上げています。
それに気付く人はすっかり騙され、気付かない人は普通に観劇できる、解る人も解らない人も、同じ結末に辿り着ける最良の作品です。
『定点風景』共々解説いたしました。
またお越し下さいませ。

投稿: ツカモトオサム | 2011年7月11日 (月) 04時11分

>ツカモトオサムさん

いつもありがとうございます。

既にどちらも拝見しました(゚ー゚)

観劇って面白いなと改めて思った作品でした。
周囲にこの良さを伝えたいのにうまく伝わらないのがもどかしいところです。

双子、双子とあまりにもかぶせているので、宇宙の創造みたいな物につながると私も思っており、最後はおやって感じでした。
これは何か重大なところを見落としてるなと思っていましたが、本当に何も無かったのかあ。いじわるだなあ。

役名をナレーションが言って、役者さんがざ~っと違う役に付く。断片的なのに、何か途切れず休む間無いなという感覚がずっと観ていてあったのですが、なるほど暗転が無かったんだ。言われてみると、色々と面白いところが散りばめられているみたいです。
細かなところまで楽しめるように早くなりたいです。

定点風景。うわ~、厳しい。素人の私にとっては完璧な作品なのに。当然でしょうが、やっぱり視点が違ってる(^-^;
観劇するようになって、よく聞く言葉。もっといい作品にします。
初日観て、千秋楽観たら全然変わっている時が確かにあります。初日にもう十分すごいけどなあと思っていても、さらにその上になっている。
こういう向上心の塊を見せられると、すごく元気になれますね。
定点風景も名残惜しいので、千秋楽を拝見することにしており、さらに力強い作品になっていることを期待しています。

ありがとうございました。

投稿: SAISEI | 2011年7月11日 (月) 12時33分

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