ラブ☆ギャラクシー 地球を救う前に我らを救え【スクエア】110520
2011年05月20日 ABCホール
まあ、よくよく考えてみれば当たり前の結果か。
スクエアの名優さん方に、豪華な客演さんを加えれば、面白くないわけがない。
それにしても、細かな点まで計算された素晴らしい作品でした。
(以下、分かりにくい文章ですが、一応ネタバレ注意。チラシレベルのことしか書いていないので、白字にはしていません。公演は月曜日まで。笑って、最後になるほどねえと思えるような作品が好きな方には特にお薦めです)
とびっきり☆ドリーマーという劇団の本番開始数時間前から話は始まります。
今回の公演は、地球が滅亡の危機に陥り、それを救うべく、はるかかなた宇宙に存在するメロディーを手に入れるために発進した宇宙戦艦のお話。
メロディーを手に入れ、地球へ帰還する途中、乗組員たちの人間関係が不穏な動きを見せます。
結局、みんな分かり合えたけど、一人だけ犠牲になって宇宙の藻屑となり、残りの者たちも地球へ別々に生還して各々が頑張るみたいな結末を迎えるストーリー。
通し稽古を行うが、舞台や演出に数々の不備。
しかもどうも座長の行動がおかしい。
どうやら、この公演を最後に解散することを考えているみたい。
人間関係はもうめちゃくちゃ。
とても開場できる状況ではありません。
座長、劇団員、客演で招かれた座長の先輩女優、元劇団員が、本番前までに様々な形で作品の軌道修正を行います。
開演。
果たして、作品はどう変わるのか、そして、劇団の未来は。
といった感じで、劇団の表裏を描いたような作品です。
公演する作品自体が、今のこの劇団を象徴したような話になっており、この話がどう変わるかが劇団の将来とオーバーラップするようにうまく計算されています。
舞台や演出の軌道修正が、この劇団独特のシュールさを含んだものになっており、本番で無茶苦茶に変わったところが思いっきり笑わせてくれるポイントの一つ。
客演さんが豪華でしたね。
もう関西では、別に観劇してなくてもご存知の牧野えみさん。座長の先輩女優役。
プライド高い名女優の姿を極端な演技で面白く見せながらも、劇団の将来をいい方向へ向かわせる先輩っぷりはもう地なのかもしれません。
坂田大地さん(劇団そとばこまち)。劇団新人役。優しい作品を書かれる脚本家という印象なので、この方ががっつり演技されているのは初めて見ました。新人ダメ役者の役なので、真摯で真面目に取り組んでいるのですが、噛んだり、場違いなことするのは当たり前という設定でした。そのダメさ加減が、失礼ながらイメージと何かぴったり合っていました。
山口尋美さん(劇団赤鬼)。劇団看板女優役。細かな動きも全部笑いにつなげるような感じでした。他の方も当然そうなのでしょうが、一切手を抜かないといった感じ。役者さん同士の会話の掛け合い中に、ぼそっと突っ込む一言は、天性なのかすごくキレが良かったです。
吉沢紗那さん(いるかHOTEL)。所属劇団の本公演を一度観に行ってはいるのですが、多分、初見だと思います。少年のように明るく元気。この一言に尽きるんじゃないでしょうか。
さすがは人気劇団といったところです。
次回公演は秋か冬ぐらいだそうです。
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