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2011年5月29日 (日)

輪廻【劇団空組】110528

2011年05月28日 一心寺シアター倶楽

満員御礼でしたね。
整理券番号100を超える数字を渡されたのは、激富の公演以来です。

生舞台としては、8回公演の作品を見ただけ。
http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/100116-4646.html
若い方が作・演出しているためか、とても夢のある元気な作品という印象が強く残っています。
10回目公演の今回で劇団として一区切りをつけるようで、かなりご自分たちの今の気持ちを反映させたメッセージ性の強い作品でした。
それだけに劇中にこれまでのあらゆる技術を披露されており、色々な見どころたっぷりでした。

舞台はある小さな国。
先代の王が亡くなり、娘がこれから国を盛り上げていかなくてはいけません。
国を繁栄させ、世界地図にこの国が記載される。
そんなことを目指して、娘の下に多くの人が集まります。
娘の教育係、婚約者、道化師、音楽家、服飾デザイナー、絵書き、料理人・・・
みんな何が出来るわけではない。自分の得意な分野を少しでも役に立てようと奮闘します。
肝心の娘は、自分に自信が持てない。自分が国を盛り上げるなんてできない。そんな気持ちからみんなに反発する毎日。
でも、みんなの頑張りに感化され、やがて考えを改めていきます。
自分を慕って集まってくれた信頼できる楽しい仲間たちと。

ある日、国に旅人がやってきます。
すごく優秀な男。
この人の登場でさらに目標が明確に見えてきます。
先が見えなくて苦しいときもあったけど、こんな信頼しあえる仲間たちと巡り合い、今は自信をもって目標に突き進んでいける。

国は繁栄し、世界地図に載ることもできました。
これまでの頑張りを祝うみんな。
楽しく、最高の幸せな時。

しかし、そんな時が一瞬で崩れ去ります。
裏切り。崩壊・・・

巡り合った仲間たちと、数多くの苦労を経験しながらも、今に至った。
そんな劇団のこれまでの道を描いているんだなと思って観ていました。
役者さんの小ネタを挟んだ、若々しいはじけた演技。
ダンサーさんも交えた華やかな踊り。
前半は本当に楽しい時間。
それが、最終的にあんなエンドに持っていかれるとは想像もしていませんでした。
まさに衝撃的な展開でした。

あまりの激しい展開に、何なんだこれはとちょっと不愉快な気分ぐらいで観ていましたが、だんだんと何か分かる気もしてきました。
作品名の輪廻の意味合いが。

最後、ただ一人残る娘がみんなに伝えたい言葉を、穏やかに優しい素敵な表情で言います。役者さんは富永裕美さん。
ありがとう。
言葉を発せれなくなっている他のみんなも同じ言葉を持っていることでしょう。
この気持ちを持っている者同士だから、奇跡も起こるし、無限の可能性を秘めているはず。
生まれ変わっても、きっと巡り合う。たまたま出会ったのではなく、必然だったことが証明されるのでしょう。

かなりの数の役者さんが出演されており、これまで拝見して少し覚えている方、思いっきり勢いだけで勝負してるなあと苦笑いの方、後からカーテンコールで紹介されて貫録もってるなあとびっくりする現役中学生の方など様々でした。
当日チラシを拝見したところ、今回で役者さんを最後にする方もいっらしゃるみたい。
もったいないなあ。
この劇団としては役者さんは再編成されるのでしょうが、また客演などで違う舞台でも拝見したいものです。
きっと目を引く活躍をされるんじゃないかなと思うような役者さんが多かったです。

6月に客も参加できる打ち上げパーティーみたいなイベント、一部の役者さんが8月にロングラン公演をされるみたいです。
とりあえずは、ロングラン公演には足を運んでみようかと思っています。

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