えなげな街【真紅組プロデュース】110422
2011年04月22日 インディペンデントシアター1st
時間空いたので急遽観劇。
玉造小劇店で似た感じの作品をDVDだけど見たことがある。「お願い」だったかな。
この手の話が好きだからよかったです。
チラシには幸せな気持ちにとあるんだけど、確かにならないでもないんだけど、何かモヤモヤするんだよなあ。
世界観が違いすぎて、本当の意味での感情移入の仕方が違うんだろうな。
舞台は花街。
遊女にもクラスがあるようで、ここでは三流遊女が集まるところ。
それぞれが色々な過去の苦労を背負って働いている。
口が悪くて金に汚い女、悩んでも仕方がないから元気に明るく振舞う女、元トップクラスだったが病気でここまで落ちてしまったプライド高い女、分かってはいるけどここから抜け出す勇気を出し切れず悪い男に引っかかっている女、芸だけで勝負している女。
店を仕切るきついけど義理人情に厚い女将さん。
独特の女性優位社会で遊女のために、自分の未来のために一生懸命働く男。
そんな花街に色々なお客さんがやってくる。
金持ちのぼんぼん。親に自分を認めてもらえなくてやけを起こして慣れない遊びに初めて手を出してえらい目に合う。
どこかの組の親分に社会勉強のために花街で勉強するように来た元武家の娘。武家の誇りというプライドを持ちつつも、現実を目の当たりにして色々と経験する。
昔から花街を愛し、この騒がしいけど居心地の良い空間を大切に思っている男。
遊女を騙しながら生きている男。いいかげんな男だが彼も新たな世界に踏み出す勇気を持っていない。
そんな人たちがおりなす人情劇といったところ。
明治初期という時代背景の下に、よき花街の思い出を語った感じの話。
狭い空間で生きている人たちの、花街で働く誇りを持ちながらも、やはりどこかでこのままではいけないみたいな感情との葛藤を男女の話を織り交ぜながら話が進んでいく。
最後はハッピーエンドなのだが、やはり花街という苦労や悲しみ、どうしても漠然と残る後ろめたさの中で切ない感情が後味として残る。
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