月刊彗星マジック【彗星マジック×ステージタイガー】110412
2012年04月12日 インディペンデントシアター1st
昨年5月から第2火曜日を盛り上げてきた月刊彗星マジックの企画最終回。
今回のパートナーは、このブログでも何回か記事にしているが、同じく火曜日に不定期公演を年間通じて行ってきたステージタイガー。
どちらもお気に入り劇団なので、だいぶ前からこの日だけは空くようにしておいた。
感想は有終の美の一言でいいんじゃないだろうか。
両劇団とも自分達のスタイルをしっかり持っていてメッセージ性の強い劇団。
それを毎回、懸命に伝えてきたことは肌身に感じてきた。観終えた後の震えや虚脱感がそれを表している。
具体的なことは書けないが、年間を通じて何かが伝わり、より演劇が好きになった自分がいる。
お馴染のフロントアクトショーは、この火曜日のゲキジョウ主宰の上田ダイゴさんと両劇団の座長、勝山修平さん、虎本剛さんのトークショー。
勝山さんは最後までトーク上手って感じにはならなかったな。まあ、そんな不器用そうなところが魅力なんだけど。
ステージタイガーは「灼熱二声」。
戦時中の応援団のお話。
学生を兵隊に取られ、存続できなくなる部が増え、周囲に存在意義を疑問視される中、必死に応援し続ける。
自らも国籍問題を抱える者、自分のミスで大会に敗れた過去を持つ者、厳しい軍人の父を持つ者など、悩みを抱えて、葛藤しながらも懸命に応援団としての役割を果たそうとする。
必死に何かをやり続ける応援団の姿は、まさにこの劇団のポリシーみたいなものか。
役者さんのここまでの熱さはそう見れるものではない。
3列目に座っても、つばや汗が飛んでくる・・・
汗がほとばしる役者さんに照明が当たった時の魅力は、舞台を見た人じゃないと多分感じられないだろうな。
応援団長のアミジロウさんをはじめ、団員の声の張りや迫力も舞台ならでは味わえるものだろう。
ほんわかしてそうな雰囲気の西村陽子さんも男顔負けの迫力だった。
びっくりしたのは、白井宏幸さん。
劇団あげて、体を鍛えているとは聞いていたが、めちゃくちゃいい体になっている。
ちょっと頼りなくおどおどした感じの演技が昔から目を引いていたのに、もうそんな目では見れないな。
彗星マジックは定点風景の最終夜。
と言っても、話は先月で終わっているので、今回は別視点からの話。
これまでの話の始まりなのか終わりなのか。
作品名、定点風景そのものを伝えるような作品だった。
西出奈々さんのほぼ一人芝居と言っていい感じ。
他の役者さんを、お得意の自らの体や声で世界観を描写表現させるという贅沢な使い方をしている。
雰囲気や話の内容は、昨年のINDEPENDENT一人芝居トライアルの作品と似ている。
幻想的な世界の中で、どこか物悲しいものを漂わせている。
決して悲劇ではないんだけど、大きな希望を持てる感じでもない。
一つの話が終わったということを強く意識させるような作りになっている。
一人芝居の作品も、未だに予選敗退はちょっと異議ありを唱えている者としては、今回の作品を拝見して、やはり間違ってないことを再確認。
舞台で醸し出される世界観への引きつけ方は相当なものだと思うのだが。
次回公演は7月。劇場版定点風景をされるらしい。
公演前に重大発表とあったので、さらにもう1年やるぐらいのことを期待していたが、さすがに無理だったか。
昨年5月から毎月拝見してコンプリートしたので、次回公演はご招待。
楽しみに待っています。
両劇団さんとも、年間通じてずっと楽しませてもらいました。
このブログにコメントをいただいたりして、雲の上の存在の役者さんを少し身近に感じられるようになったのも、一つはこの企画がきっかけ。
観劇が好き。それがもっともっと好きになりました。
これからも、たくさんの人を演劇にはまらせていって欲しいと思っています。
ご活躍を。
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コメント
一年間、ご来場ありがとうございました!
早速感想をお書き頂きましてありがとうございます!!
これからも、より多くのお客様に楽しんでいただけるように頑張ります!
7月号ってつい言っちゃうんですが、
7月の公演でお会いできるのを楽しみに頑張ります!
これからもよろしくお願いします!!
投稿: 小永井コーキ@彗星マジック | 2011年4月13日 (水) 22時07分
>小永井コーキさん
1年間、お疲れ様でした。
もう、第2火曜日、会えないと思うと何か寂しいですね。
日常化していましたから。
7月、さらにパワーアップされた小永井さんはじめ劇団の皆様を舞台で拝見できるのを楽しみにしております。
ありがとうございました。
投稿: SAISEI | 2011年4月15日 (金) 12時00分