火曜日のゲキジョウ30×30【中野劇団×ベトナムからの笑い声】110315
2011年03月15日 インディペンデントシアター1st
私の中では、短編集で面白いところはと聞かれたら、絶対に答える2劇団。
両劇団ともそれぞれ独特の持ち味が合って、楽しめることは間違いない。
そんな2劇団を一挙に拝見できるなんて、火ゲキの中でも最高クラスの公演だと思います。
もちろん、感想は面白かったの一言。
開演前トークショーは、両劇団とも京都を本拠地にされているので、大阪と京都の劇団の違いについて、インディペンデントシアター主催やMCの上田ダイゴさんと一緒に語られました。
これは確かに何か違うなあと私も感じています。
京都の劇団を観に行くと、なぜかは分かりませんが、多くの場合、面白いんだけど、客席と舞台の間に明確な線が引かれているなあと感じます。
それが心地いい時もあれば、何か違和感を感じる時がある。
大阪でも同じような経験はもちろんありますが、その時はたいてい面白くない時が多い。
要は、客側の立場から線を引いたという感じです。
大阪は客側、京都は劇団側が主導権を持っているように思います。
それと京都は劇場に苦労されているみたいですね。
ART COMPLEX、アトリエ劇研、人間座、スペースイサンとかには観劇に行きましたが、確かに大阪に比べると若干狭いのと交通アクセスは悪い。
アトリエ劇研、人間座など、京阪沿線住まいですから、終点出町柳から20分以上歩いて行っています。
冬とかは鴨川沿いを歩いて北上するのは寒くて。
ちなみにスペースイサンはすごいところです。わあ、芝居小屋だって初めて行った時はびっくりでした。雪もちらついていた時なのできつかった思い出です。その時はベトナムからの笑い声ですっかり楽しんで帰りましたが。
作品の方は、中野劇団は「誘拐」。不埒という公演の時に行われた作品でDVDにもなっています。
旦那が外出している時に奥さんの下へ借金の取り立てが。旦那は借り逃げした友人の連帯保証人になっていたようです。
奥さんは帰らせようと色々とごまかしますが、この取り立て屋、うそをつかれると心臓が苦しくなるという特異体質。
うそがつけない状態で、言い訳にも一苦労。
そんな時に旦那を誘拐したという電話がかかってきます。
そんな旦那がなぜか自宅に普通に戻ってきて、事態は・・・
絶妙に仕組まれた脚本に役者さんたちの引き込まれるような演技、面白い掛け合いに大笑い。
本当にうまくできている作品です。
ぜひ、DVDで見ていただきたい。
ただ、DVDとは役者さんの役が違って、今回の公演の方がうまくはまっているような気がしますが。
ベトナムからの笑い声は、シュールな作品。
ある村の紹介VTRを見ながら、不思議なナレーションで場を温めます。
その後、連続テレビドラマ風に野球ネタを盛り込んだ刑事の作品へ。
ほぼ、松村康右さんの一人芝居です。
どちらの作品も意味が分からないような話ですが、不思議と笑えてしまう。
元々、こんな感じのネタが多い劇団ですがね。
実力派2劇団を楽しめた公演でした。
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