ソング【劇団コダマ】110220
2011年02月20日 芸術創造館
第2回公演。
第1回はバンドと演劇を融合させていましたが、今回はさらにダンスや映像まで。
歌の力、ジャンルの好き嫌いはあれど、人、いや動物も含めて、全ての生き物が持つ音楽をテーマに、ひとつになっていこうとするような何か元気になるような作品でした。
舞台は鯨伏島という平和な人たちが住む小さな島。
そこに住む人たちはみんないい人。争いごとなどなく、幸せに暮らしています。
歌が大好きで、いつも歌っている女性。そして、その歌をいつも見守るように聞いている姉。
そんな島で海上ライブが行われることになり、歌手、マネージャー、芸能事務所社長がやってきますが、突然の嵐でライブどころではなくなります。
さらに、平和な島の人達が、突然、荒々しくなったり不可解なことが続きます。
不可解な出来事の前には必ず、鯨の鳴き声にも似た怪音が。
その怪音を作りだしているのは、どうやら、何かを背負って生きてきたような暗い女性。島に現れた科学者と凶暴な戦闘マシーンのような女性に連れて来られたようです。この二人には、平和を願う革命家も関係しているみたい。
この怪音がもたらす悪い現象は、歌が好きな島の女性の歌声で鎮静化します。
ソング。
怪音の意味、そして島に住む姉妹と怪音を作りだす女性の悲しい関係が明らかになっていきます。
あとは、DVDで確認してください。
1回目公演DVDが販売されていましたので、今回の公演も出ると思います。
1回目の公演で出てくるキャラもいるので、先に1回目を観ておくと面白味が増すのではないでしょうか。
鯨が歌声で会話をするなんて話をどこかで聞いた覚えがありますが、この作品もそれをキーワードにしているようです。
その歌声で完全なまでに統率された行動を生み出す鯨の力を人間の平和に使おうとした。
でも、それは全ての価値観を消し去り、人が人でなくなることを意味する。争いがなくなるけど、それが本当の平和ではないだろうということに気付いた人たちが、本当の平和を歌の力で取り戻したいと願う。
そんなお話です。
役者さんは、ずっと観ている月刊彗星マジックに出演されている方が多く、作品の雰囲気もそれに非常に似た感じでした。
シーンの描写が、いつもながらの体・表情・声とあらゆる部分を使った美しい表現である上に、ダンスやバンドの力も加わって、見事なエンターテイメント性を発揮していたように思います。
姉妹の小玉藍さん、晴海るりさん(演劇畑ハッピーナッツ)。
とても魅力的な役者さん。
純粋で元気な笑顔がとても特徴的な小玉さん。彼女の表情がいつもの明るい笑顔であることこそ平和の象徴にすら思えてきます。
優しいながらも、芯のとおった力を醸し出していた晴海さんの存在感も非常に大きかった。
色々な作品を観劇していると、観終えて、元気になったり、優しい気持ちになったりして、物事を善意に考えられるようになる時がありますが、今回がまさにそれ。
そういう作品に共通して言えることは、作品の話が面白いとかではなく、役者さんや関係スタッフの方々の公演に対する真剣味だと思っています。
それが伝わった時、ただ観るだけのこちら側ですが、とても幸せな気分になります。
そんな公演をこれからもずっと続けていって欲しいなと思っています。
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コメント
ご来場ありがとうございました!!
DVDについても書いて下さいましてありがとうございます!
またこんな感じで、
みんなといい感じで舞台をお見せできたらいいなあと思います!
また引き続き月刊彗星マジックも
よろしくお願いします!!
投稿: 小永井コーキ@劇団コダマ | 2011年2月23日 (水) 22時27分
>小永井コーキさん
いつもコメントありがとうございます。
1回目のDVDも鑑賞し終えましたが、小永井さん、どんどん風貌がすごくなっていってますね。
どんな舞台に出演されても目を引きそうw(゚o゚)w
また、いつの日か3回目が今回の楽しいメンバー+1回目に出演されていた方などで公演されると嬉しいです。
まだまだ彗星マジックも楽しませてもらいます。
ご活躍を。
投稿: SAISEI | 2011年2月24日 (木) 12時38分