アニマルズ【劇団そとばこまち×ドナ研プロデュース】110213
2011年02月13日 劇団そとばこまちアトリエ Black Boxx
観終わった感想。と言うか、観ている途中で既にずっと思っていた。
もう一度、観たかった。
多分、2回目が面白いように思う。
面白おかしく、話を進めているが、基盤は「人間とは」という難しいテーマ。
それを語る様々なシーンやセリフは、なかなか1回では漠然としか把握できない。
ある程度、頭で感じた上で観たら、きっと、もっとこの作品を楽しめて好きになったように思う。
ある大学の動物学研究室での話。
個性的な観点から人間を追及する教授、一見しっかりしていそうだが何を考えているのかよく分からない助手、たった1人の真面目な4回生の女性が所属する小さな研究室。大学からはあまり評価されていないみたい。
研究室入りする3回生の女性3人。
天然っぽい子、積極的な今風の子、どこか冷めて自分を隠している子。
この研究室の研究テーマは動物としての人間。
ターゲットを決めて、ほぼ犯罪レベルのストーカー行為の中で生態をこと細かに調査する。
4回生が既に調査し続け、未だそれに協力するナルシスト風の男、新たに3回生のターゲットとなった無意味な行動を楽しみ、生きることを遊んでいるような中年男性、奇想天外な服装で街をさっそうと歩き、自分を楽しむ女性。
そこに、大学に出入りする、頑張りが空回りするダメな男と、模範的な営業スタイルで活躍する男の後輩。
宗教を信じ、そのことを科学的とも言えるぐらいに客観的に冷静な判断で自分のスタイルを確立している教授の妻、その妻が連れてきた狼の育てられた少年。
そんな人たちが巧みに絡みながら、人間とはを追及するような話。
特に大きな事件がど~んと起こるわけではなく、日常的に十分想像できるようなちょっとしたことしか起こらない。
その中で、ぽつりぽつりと人間と動物の違いが語られたり、確かにそうかもしれないと感じさせるような人間の言動があったりするだけ。
最後に答えが用意されているわけでもなく、結局はこの作品を通して感じたことを自分なりの答えにすればいいということだろうか。
ちょっといじわるな感じですね。冒頭のシーンも当たり前のようにだまされてしまいましたし。
だからこそ、上述したように2回目が必要。
役者さんや関係者の方々は、深く作品に携わったはずなので、色々なことをきっと感じ取っていることでしょう。
いつもアンケートが用意されていますが、今回は逆に、関係者側の方にアンケートを書いてもらって、こちらが読ませて欲しいです。
公演後はいつもどおり、アフターイベント。
今回は、新人さんの紹介、女優さんによるアイドルショー、川下大洋さんの質問コーナー。
さすがはどっしり構える川下さんに、うまく回そうと気を使う中山吉孝さん、いっぱいいっぱいになっている田中直樹さん。
やりたかったのか、何か自信たっぷりの女優さん方。
かわいらしい新人さん方。鋭い目でたまに見る川下さん。
しっかり楽しませていただきました。
ドナ研はなかなか面白そうなので「初恋のひみつ」というDVDを購入。少しだけ鑑賞しましたが、ちょっとした学会みたいな感じ。じっくり今度拝見します。
あとは、前作の「ぼうずがびょうぶにじょうずにおばけのえをかいた」のDVD。
音声が悪い・・・。役者さんのセリフが最大音声でも聞き取りにくい。生舞台ではそんなことなかったのに。
演劇DVDはこれがあるから残念なことが多いです。
それでもやっぱりいいお話でした。
まあ、観にいけて良かったです。
予約が遅いと満席で観れなくなるぐらい人気があるみたい。
私も木曜日がダメで、急遽、千秋楽に回しましたので。
次回公演とかもそうなるのかなあ。
自劇団ホールをお持ちなので、違う広いホールでの公演は無理なのでしょうから、せめて公演日数を増やして欲しいものです。
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コメント
SAISEIさん、こんにちは。
そとばこまちのイトウエリです。
遅ればせながら…
先日は公演にご来場頂きまして
どうもありがとうございました!
いつもありがとうございます^^
毎度ながら…あらすじの要約がステキです☆
カーテンコールで大洋さんも話されていましたが
この作品にちりばめられた棘みたいなものが、
ふとした時に疼いてはっとさせられるのではないかな…
と私も思っています。
ご来場、誠にありがとうございました^^
投稿: イトウエリ | 2011年2月17日 (木) 15時41分
>イトウエリさん
毎回、コメントありがとうございます。
要約が明らかに作品の魅力を落としてしまっているなあということも多く、いつか誰かにお叱りを受けるんじゃないかと覚悟をしておりますが、お褒めいただけて少し安心しました。
難しい話で、観終わった後にあれこれ考えてしまいますね。
川下さんには、今回のようなテーマでちょっと本でも出してくれれば、喜んで読むと思います。
今回も今までと違った感じの役が魅力的でした。
椿山課長でまた新たなお姿を拝見できるのかな。
楽しみにしております。
ありがとうございました。
投稿: SAISEI | 2011年2月18日 (金) 06時52分