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2010年12月 5日 (日)

DOLCE【TAKE IT EASY! × 4 DIRECTORS】101204

2010年12月04日 中崎町コモンカフェ

ついに最終話。最後は総合演出の末満健一さんの脚本。

一緒にずっと働きながらも、バラバラだった4兄弟が本当の絆でしっかり結ばれて新しい旅立ちを迎えるような綺麗な終わり方。
1年間ずっと楽しみに観てきたファンとしては、とても嬉しい。

今回でこの4兄弟の父の姿がようやく浮き上がる。

素晴らしいドルチェ職人だった父。そんな父が亡くなった後、4兄弟は父の店を引き継ぎ、頑張ってきた。
長男は生真面目にみんなをまとめる。父のドルチェに対しての敬意は相当で、父に少しでも近づくように日々努力を欠かさない。
次男は持ち前の経営センスを活かして、支配人として振舞う。離婚のつらさを乗り越えて、常に冷静に店を切り盛りする。
三男は女遊びが過ぎるが、天才的なドルチェ職人の能力を発揮する。長男との衝突はしょっちゅうだが、ある意味認めているところもあるみたい。
四男はドルチェ作りはまだまだだが、みんなのムードメーカー。他の兄弟と血のつながりがないが、そんなことを感じさせないくらいに父も含めみんなから大切にかわいがられてきた。

そんな兄弟達の密かな計画が遂に実行される日が来た。国王の晩餐会に招待されて、ドルチェを振舞う。

ここまでがだいたいのこれまでの話。

父が亡くなった事実が明らかになる。父も国王の晩餐会に参加。素晴らしいドルチェを振舞うが、あまりの人気ぶりに国王が嫉妬して、ドルチェや店をけなす。これが基で、ドルチェ職人としての名声や店の人気を失う。
それでも頑張り続けた父は過労で亡くなる。クリスマスの日だった。

そんな国王にドルチェを食べさせて父の名誉を取り戻す。

長男が晩餐会で出す予定の品は「イル・フラテリ」というドルチェ。父が晩餐会で出した物と全く同じ。
次男と三男が難色を示す。それでは国王に食べてもらえない。せめてレシピを変えるべきだと。
四男は父が亡くなった頃は小さかったので、事情がいまひとつ理解できない。

そんな中で、兄弟達の腹を割った話がぶつかりあう。
嫉妬や信頼など相反する感情が入り乱れ、場はすざましい状態に。
この部分は、この劇団の女優さん4人が相当な迫力を持って演じられます。怒り、悲しみなどの感情が舞台に飛び交って、あまりの迫力にちょっと恐くなって震えたぐらいです。極たまにですが、芝居を観ているというフィルターが無くなって舞台を観ることになり、現実との境界線が分からなくなることがあります。

いつも一緒に働いてきたのにバラバラな兄弟。でも、心の奥深いところではつながっている。
そんな兄弟達が出した結論は・・・。

舞台はそんなぶつかりあいから3年後のクリスマス。
超有名レストランのドルチェ作りの長の契約を終えて戻ってきた長男。
経営力をさらに高めるために海外留学から戻ってきた次男。
ドルチェの基本を料理学校で学びなおして少ししっかりした四男。
そして、父の店でみんなを待つ三男。

久しぶりに4人揃った父の店は新たな門出を迎えます。

一番迫力があった部分は書くとしょぼくなってしまうので、あえて書いていませんが話の筋はこんな感じです。

実は全てを通して、重要なキャラクターが隠されています。今回のゲストアクターの杉森大祐さん(売込隊ビーム)が演じられました。
これは4話を通して観ていないときっと分かりにくい。
いつでも見守っていたんだ、それも頼りないけど兄弟達を一番愛している四男を通して。
だいたい想像はつくでしょうが、これまでの話を通して観ているとうまく出来ているなあと思います。
DVD化されるはずなので、またそれで楽しむと面白いでしょう。

1年間通じて、とても楽しい公演でした。
TAKE IT EASYの魅力が存分に味わえる素敵な作品達。
願わくば、早くDVDを出してもう一度それを味合わせていただきたいです。
既に1話は半年遅れなので、期待できなさそうですが・・・

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