恋恋~ふたつのこい~【劇団925】101108
2010年11月08日 インディペンデントシアター1st
9月に観劇した関西小劇場.comプロデュースの作品で貧乏神役のあまりにも見事な演技を見せられて、すっかり魅了されている女優さん、中西邦子さん。
(http://ksaisei.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/com100829-e376.html)
この方が、二人のベテラン男優さん、西田政彦さん(遊気舎)と木内義一さん(テノヒラサイズ)、各々と組んでされるショート癒し系恋愛コメディー。
しかも、脚本は末満健一さん(ピースピット)に、石原正一さん(石原正一ショー)。
こんな素晴らしいユニットによる公演を見逃すわけにはいきません。
西田さんと組んで行われたのは「ふしこい」。末満健一さんの脚本。
舞台は研究所の密室。
一人の男に、女性研究者。男は被験者。何かの実験が行われるようです。
ただ、男はゾンビ。
ゾンビ化する病気がはやる中、何とか人間とコミュニケーションが取れる者として、この男が選ばれたみたい。
女性研究者はこの実験に自ら志願した変わり者。
話の前半は、このおかしな組み合わせの男女のおかしなやり取りで笑わせてくれます。
でも、この二人が出会ったのは、悲しい理由があったのです。
DVDが販売されるので、これぐらいにしておきます。
ほんのり切ないお話でした。
二人の掛け合いが面白いのは当然として、やはりすごいなあと感じたのは、舞台が本当に密室空間に見えること。照明・音響の力はあるにしても、一般の世界と隔離した中で進んでいる話なんだということが無意識に感じられるような世界を作り上げられています。
木内さんとの作品は「ひとり上手」。脚本は石原正一さん。
29歳独身。恋に縁のない女性の日常生活をただ描きながらも、知らない間にそばに素敵な人がいたというような話。
石原さんらしい、昭和色が濃く入り込んだ設定になっています。
寂しいシチュエーションや部屋での一人芝居・妄想などは、女性は共感できるのかな。
無理してはしゃいだ後にくる、何ともいえないもの悲しさ。この時の表情がぐっときます。
共感しやすいのか、何か安心感が得られるようなお話でした。
どちらも、恋の楽しさ、つらさを両面からしっかり見せる素晴らしい作品でした。
贅沢言えば、70分は物足りない。後、1本ぐらい追加して、3本立てにして欲しかったな。
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