絶叫ソング~あなたと私の言い訳人生~【劇団レトルト内閣】100731
2010年07月31日 ABCホール
劇団として2度目の観劇。
前作に比べると華やかさが無くなっていたが、役者さんの個性を生かした作品。
ダメ人間たちの絶叫。そんなにうまくいく人間ばかりでないよというのがよく伝わる。
面白く拝見しながらも、そのネガティブな考えは少し分かるなあというところもあり、考えさせながら観劇していた。
難点は、最後の終わり方がどうもしっくりこない。前作もそうだった。あっけなくパッと終わってしまう感じ。
ずっとエンタテイメント性の高い形で進んでいるので、何か違和感を感じる。
ダメ人間たちの自立支援センターが舞台。
そこには、女に捨てられたバンドマン、オタク、ゲーム依存症の女、売れない小説家、自分が悪いと思いこむ女、ひきこもりのオカマが入所する。
職員達も入所者たちをくず呼ばわりしているが、本当はこの人たちも同じ程度のダメ人間。
色々なプログラムで意識改革を進める中、入所者達に変化が表れてくる。
どうしてこうなったのかということに向き合い、それにダメなりに立ち向かう姿が見えてくる。
最後はまあ良かったんじゃないのという程度の状態で世間に戻った後のエピローグで終わる。
伊藤えん魔プロデュースの公演で似た感じの作品があったな。
あちらはあちらで個性が異常なくらい強い役者ぞろいだったが、こちらも負けたもんじゃない。
より現実的にありそうな発言・行動だなというリアリズム感は間違いなくこちらの方が強く感じる。
目を引いた役者さん。
デス電所の丸山英彦さん。特に目立つことをするわけではなく、淡々とオタクを演じる。すごく味があるなあといった感じか。
同じく、オタクの妄想で出来上がった二次元彼女役の福田恵さん。メイド姿でのギャップ笑いを取られていたが、恰好や仕草はなかなかのもの。どこかで絶対拝見したことがあるはずだと、今、色々と調べていたらGiant Grammyの公演でやっぱり拝見していました。
2人のコンビは見ていてとても楽しかった。
とても良かったんですが、何か皆さん元気が無いような気がしたんですが。最後の挨拶とかも。
前作がニューハーフの作品ではじけた姿が印象に残り過ぎているのかもしれませんが。
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コメント
元気が無いように思えたのは演者さんと舞台作家さんと何かあったのかもしれませんね
あくまでブログを閲覧した感想ですけど
投稿: まこと | 2010年8月 2日 (月) 12時41分
>まことさん
今回みたいにたま~に違和感感じる舞台があるんだよね。
こちら側の心情が不安定になっていることもあるんだろうけど、やっぱり内部で何かあったりするのかなあ。
投稿: SAISEI | 2010年8月 3日 (火) 00時16分