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2010年8月 1日 (日)

龍馬からの手紙【劇団アルファー】100730

2010年07月30日 一心寺シアター倶楽

劇団としては2回目の観劇。

演劇らしいという言葉では分かりにくいかもしれないが、普通の人が思っている演劇はこんな感じなんではないだろうか。
劇団ひまわりとか有名で歴史があり、基礎的な練習を積んだ老若男女の役者さんが演じる演劇という感じ。

初回の観劇は特攻隊のお話だった。鹿児島の鹿屋基地での実話をもとに描かれた作品。大変まじめに、でもどこかコミカルな雰囲気をかもしだしつつ、当時の人達の思いを伝えたメッセージ性の強い作品だった。

今回も同じ。幕末に日本の将来を真剣に考え、あきらめることなく行動し続けた坂本龍馬。この人を中心に、当時の若者たちの熱い思いを伝える。そして、今の日本を考えさせられるような仕組みだ。

定年間近の年配の男達。ともに新聞社に勤め、一人はカメラマン、一人は記者。
イラク戦争の取材なども経験し、自分たちの仕事、今の日本に対する思いに疑問を感じ始め、今は会社を辞めている。
そんな二人が偶然に京都で出会うところから物語が始まる。

今風の若者たちに絡まれ、ボコボコにされる二人。天気が崩れ、雷が・・・。

気付いた二人の目の前には着物姿の村人達が。

タイムスリップした二人は坂本龍馬が潜む寺田屋にかくまわれ、龍馬達の行動を歴史通りに確認することになる。
池田屋事件をはじめ、おりょうさん、中岡慎太郎など龍馬に関わる人たちが史実に基づき出てくる。そして、最後の近江屋事件を迎える。

近江屋事件の前、二人はこれまでは江戸で通訳の仕事をしているとか言って隠していた素性を明らかにし、龍馬にあなたがここで死ぬことを伝える。
笑い飛ばして、天命に従うのみと度量の広さを見せる龍馬。
でも、歴史は変わらない。最後の姿を二人は目撃して、現代へと戻る。

作品名は、戻った二人の服に入っていた手紙。
何かを感じていたのか、二人にもう会えないことを悟った龍馬からの手紙だ。
そこには、常に日本の将来を見続け、日本を愛した龍馬の熱い気持ちがつづられている。

よくありがちな設定とはいえ、楽しく見させるところはさすがにプロの技。
作品自体は楽しく拝見出来てとても良かった。

でも、公演中ずっと別のことを考えていました。
関西演劇界の程度の低さはこういう劇団にある。
この劇団の公演は身内の発表会の域を超えていない。学芸会だ。一般の客に対して見せる公演に関してどう考えているのか。
知り合いが多いのか、公演中のしゃべり声が観劇の集中を妨げる。
子供を連れてくるなとまで言う気は無いが、子供の泣き声や話声、年配客の他の人達と一緒に芝居を見ているとは思えないおしゃべり。全て、スタッフは何の注意もしない。
客の質の問題はもちろんあるのだろうが、劇団としての一般客も観劇する公演に対する態度がそもそも十分考えられていないように感じる。

最後のカーテンコールでも身内客に直接、視線を合わせて手を振る仕草。
学芸会で小さな子供が見に来た親にする行動だ。

坂本龍馬。この名前を借りるならば、ここは坂本龍馬にはなり得ないと強く感じる。
関西演劇界の将来を見て、必ず大きな世界にしてくれるところだとは思えなかった。

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コメント

演者側と観劇側 お互いのモラルですね


映画館でも本編始まってからガサガサ ポリポリされると集中出来ません

これは私個人の問題ですが(-.-;)

投稿: まこと | 2010年8月 2日 (月) 12時34分

>まことさん
そのとおり。
あらゆることに言えるけどね。
サービスする店側とお金を払う客側。どちらも真摯な態度であれば、すごくお互いいい思いするからね。

そういえば映画は何で飲食OKなんだろう。演劇はほぼダメです。
私もポップコーン食べてカサカサしてしまっている(゚ー゚;

投稿: SAISEI | 2010年8月 3日 (火) 00時19分

SAISEIさんも食べる派と思ってました

しかしなぜ映画館だけなんでしょうね


生の舞台だと俳優さん達に気を遣ってるだけ?

投稿: まこと | 2010年8月 3日 (火) 12時31分

>まことさん
多分、そうなんでしょう。
でも、映画もそうだろうけど、後半、のめりこんじゃうとまず食べないと思うんだよね。

投稿: SAISEI | 2010年8月 5日 (木) 13時26分

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